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佐藤 正︵さとう ただし、1963年1月1日 - ︶は、日本の元漫画家。宮城県塩竈市出身。血液型O型。代表作は﹃燃える!お兄さん﹄。日本テレビ系列でアニメ化もされた。
コンタロウや新沢基栄の下でアシスタントを経験。1987年、週刊少年ジャンプ﹃燃える!お兄さん﹄で連載デビュー。人気を博し、アニメやゲームなども制作された。
﹃燃える!お兄さん﹄連載終了後、週刊少年ジャンプにて2回連載をするも共に短期で打ち切られる。同誌を離れた後は月刊少年ジャンプやMANGAオールマン、近代麻雀ゴールドにて活動していた。
マンガ図書館Zにて単行本化された全作品および単行本未掲載作品の一部を公開していたが、2017年3月12日をもって取り下げとなった[1]。
文庫版﹃燃える!お兄さん﹄の出版後は、燃えるお兄さんのコンビニコミックで表紙を描き下ろした程度で目立った活動をしておらず、また文庫版の最終巻ではお兄さんについて語るのはこれが最後になるなど引退を示唆するコメントを残していたが、マンガ図書館Zの作家応援キャンペーン第6弾︵2017年2月中の期間限定︶にて、過去に出版された作品とのセットで新規イラスト集およびサイン色紙の販売を行っていた[1]。しかし、現在︵2021年時点︶も新作の発表および近況報告などは見受けられず、漫画家としては事実上引退状態にある。
2018年、週刊少年ジャンプの50周年記念号である33号にて、佐藤正が描いた50周年記念用の色紙およびコメントが掲載された。コメントは、燃えるお兄さんを連載していた30年前の事は何も覚えていないといった内容であった。
古い物に詳しいらしく、佐藤が生まれた頃の漫画とのことだが関谷ひさしの﹃ストップ!にいちゃん﹄がお気に入りの漫画[2]。その反面、新しい物好きでもあるようで、自身の作品には新型のゲーム機や通産省で開発されていた極限作業ロボットと酷似したロボットなど、その当時の最先端技術が使われた物が度々登場している。またオカルトマニアの面もあり、﹃ゴッドサイダー﹄を連載していた巻来功士は自伝作品﹁連載終了!﹂にて、少年ジャンプの連載記念パーティーで対面した際に、佐藤からオカルトに関する持論を熱弁されたエピソードを描いている。
絵柄、作風ともに師の新沢の影響を大きく受けているが、下ネタを滅多に用いなかった新沢とは違い[3]、かなり過激なギャグ・下ネタを得意とする。代表作の﹃燃える!お兄さん﹄では差別的、または暴力的な表現も見られ、1990年10月9日に発売された週刊少年ジャンプ第45号掲載の﹁サイボーグ用務員さんの巻﹂では、自治労大阪府本部の抗議により掲載号が店頭のみならず、家庭、飲食店などにあるもの全てが回収される事態を引き起こした︵掲載号は本誌のマークが入ったシャープペンシルと交換︶。なお、﹁サイボーグ用務員さんの巻﹂は出版社側の提示に基づき、単行本に収録されていない[4][5]︵詳細は﹁週刊少年ジャンプ#﹃燃える!お兄さん﹄職業差別事件﹂を参照︶。
関連項目[編集]