保護室
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保護室︵ほごしつ︶には、刑務所などの刑事施設に設置された設備と、警察署に設置されたいわゆる﹁トラ箱﹂がある。
刑事施設の保護室[編集]
保護室とは被収容者︵刑事施設に収容されている者︵刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第2条第1号︶︶の鎮静及び保護に充てるため設けられた特別の設備及び構造を有する室をいう。被収容者の起居動作の場である居室とは異なり、刑事施設の規律及び秩序の維持のために設けられている。被収容者の身体を直接拘束するものではないが、収容による心身への影響が特に大きいことに考慮し、収容要件等が法定されている。収容[編集]
刑務官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、刑事施設の長の命令により、その者を保護室に収容することができる︵刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第79条︶。 一 自身を傷つけるおそれがあるとき。 二 次のイからハまでのいずれかに該当する場合において、刑事施設の規律及び秩序を維持するために特に必要があるとき。 イ 刑務官の静止に従わず、大声又は騒音を発するとき。 ロ 他人に危害を加えるおそれがあるとき。 ハ 刑事施設の設備、器具その他の物を損壊し、又は汚損するおそれがあるとき。 などと法律により要件が規定されている。警察の保護室[編集]
﹁酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律﹂に基づき泥酔者・同法違反者[注 1]を保護収容・留置するために、警察署には保護室︵トラ箱︶が設けられている。 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して次の各号のいずれかに該当することが明らかであり、かつ、応急の救護を要すると信ずるに足りる相当な理由のある者を発見したときは、取りあえず警察署、病院、救護施設等の適当な場所において、これを保護しなければならない。 ●精神錯乱又は泥酔のため、自己又は他人の生命、身体又は財産に危害を及ぼすおそれのある者 ●迷い子、病人、負傷者等で適当な保護者を伴わず、応急の救護を要すると認められる者︵本人がこれを拒んだ場合を除く。︶ — 警察官職務執行法 第3条泥酔者保護所[編集]
警視庁では警察署の保護室以外に﹁泥酔者保護所﹂を設置してきた。港区麻布の﹁鳥居坂﹂︵1960-2007年︶、台東区日本堤︵1960-2001年︶、三鷹︵1970-1989年︶、早稲田︵1977-1993年︶の合計4箇所に設置され、最盛期には年間一万人以上の泥酔者を保護したが、利用数が減ったため、最後まで残っていた鳥居坂保護所も2007年末に廃止された[1]。脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 警察官の制止に従わず暴れ続けた場合は処罰対象となり逮捕される。
出典[編集]
- ^ ““年末は満員御礼”も今は昔…消える「トラ箱」”. 産経新聞. (2007年12月16日). オリジナルの2007年12月18日時点におけるアーカイブ。