苅安色
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16進表記 | #FFD768 |
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RGB | (240, 220, 112) |
CMYK | (0, 8, 53, 6) |
HSV | (51°, 53%, 94%) |
マンセル値 | - |
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苅安色︵かりやすいろ︶は、日本の伝統色の一つ。ススキの仲間である、カリヤスという草で染める、青色がかった黄色である。
カリヤスの黄色色素はフラボンといい、紫外線から細胞を守る目的で植物が生成するものである。産地としては滋賀県の伊吹山が古より名高い。
カリヤスと呼ばれる︵八丈島のみ︶染料植物には、他にコブナグサがあるが、こちらはカリヤスよりもやや明るい色合いに染まる。
古代日本における使用[編集]
﹃日本書紀﹄中の一節に、﹁天下の百姓をして黄色の衣を服しむ﹂とあるが、ここでの黄色はカリヤス染めと推定される。事実、正倉院の収蔵品にもカリヤス染色の例が数多く見受けられ、古代から日本で大いに活用された染料であったことがうかがえる。8世紀以降、無位無官の人の正装はこの黄色の衣だった。 ﹃延喜式﹄には、灰汁を媒染剤にして染色する方法が記され、この方法ではややくすんだ青味の黄色に染め上がる。ミョウバンを媒染にした場合は澄んだ黄色に染まる。参考文献[編集]
- 福田邦夫『すぐわかる 日本の伝統色』東京美術 ISBN 4-8087-0784-5
- 吉岡幸雄『日本の色辞典』紫紅社 ISBN 4-87940-549-3