RGB
加法混合における原色[ソースを編集]
RGBとディスプレイ[ソースを編集]
ビデオエレクトロニクス[ソースを編集]
RGBはビデオ技術で用いられるコンポーネント映像信号に使われる。ここでは、3つのケーブルと端子にそれぞれ赤・緑・青の信号が割り当てられている。また同期信号のためにもう一本ケーブルを使う時もある。ビデオ信号のタイミングには、もともとモノクロームビデオ信号のために使われた規格であるRS-170 やRS-343を修正したものが使われている。RGBビデオ信号は、SCART端子には最適の規格であるためヨーロッパではビデオほかテレビ周辺機器に広く使われているが、それ以外の地域ではS端子が使われRGBビデオ信号は一般にはあまり使われない規格である。しかし、コンピュータのモニターには全世界的にRGB信号が用いられる。非直線性[ソースを編集]
ガンマ補正により、コンピュータ機器による色出力の際の輝度は、ふつうイメージファイルのR・G・Bの明度の比率とは異なる。明度0.5は、輝度0︵最小︶から輝度1.0︵最大︶の半分に非常に近いが、(0.5, 0.5, 0.5) を表示する際のディスプレイ上の輝度はふつう︵標準的な 2.2-gamma のブラウン管・液晶ディスプレイで︶、(1.0, 1.0, 1.0) を表示する際の50%の輝度ではなく、わずか22%ほどの輝度である[2]。プロの使用する環境下[ソースを編集]
高度な専門家などが映像・画像を制作・編集・出力する環境下では、色の適切な再生には、制作・編集の過程で使用される全機器において正確に色を合わせるためのカラーキャリブレーション︵color calibration、色補正、色較正︶を必要とする。この結果、制作・編集過程において色の一貫性を保証するため、機器依存の色空間の間での透過の変換などが行われる。しかし制作過程でデジタルイメージが様々な機器を経由しそのたびに変換されることで、イメージの色域が削減されるなどの劣化が起こる。このため、オリジナルのデジタル化画像の色域が広いほど、視覚的な劣化なく処理する方式が求められる。プロの機器やソフトウェアは色域の濃度を高めるため、48bpp︵ピクセル当たり48ビット、RGBの各チャンネル当たり16ビット︶の精細な画像を扱えるようになっている。数値表示[ソースを編集]
yellow (255,255,0) |
lime (0,255,0) |
cyan (0,255,255) | |
red (255,0,0) |
blue (0,0,255) | ||
red (255,0,0) |
magenta (255,0,255) |
これは「full-range RGB」という変換方法を用いている。full-range RGB は各原色ごとに8ビットを用いるため、各原色の明度を白から黒まで256通りに表示できる。ただしガンマ補正のため、256段階の数字は等間隔の輝度にはならない。またデジタルビデオのRGBはフルレンジではない。その代りビデオRGBはITU-R BT.601(放送局用)などのエンコード規格を用いている。
この24ビットカラー (24-bit color)、および32ビットカラー (32-bit color) は「トゥルーカラー」(Truecolor) と呼ばれる。その他、256色までしか表示できない8ビットカラー (8-bit color)、16ビットのハイカラー (16-bit color : Highcolor)、Adobe Photoshopなどで使われる48ビットカラー (48-bit color) などがある。
メモリ領域[ソースを編集]
圧縮されていない画像に使われるメモリの領域は、画像のピクセル数および各ピクセルの色深度によって決定される。24ビットカラーの画像では、24ビット×ピクセル数の数値が、その画像の情報量となる。これをバイトに換算するには、8で割る必要がある(8ビット=1バイト)。
640ピクセル×480ピクセルのサイズの画像の情報量:
24 × 640 × 480 = 7,372,800 ビット
7,372,800 / 8 = 921,600 バイト(921.6 キロバイト)
15ビットカラー・16ビットカラー[ソースを編集]
24ビットカラーのほか、1ピクセルあたり16ビットの輝度の情報を割り当てる15ビットカラーや16ビットカラー(Highcolor、ハイカラー)もあり、一般的な色彩の表現のためには十分な色数を表示できる。この場合、赤・緑・青の各色当たり5ビットずつが使われる(555 mode、555モード)。合計15ビットのほか、緑は人間の目がもっとも反応しやすい色であるため、緑にもう1ビット分の輝度の情報を加え合計16ビットとする(565 mode、565モード)こともある。
32ビットカラー[ソースを編集]
1ピクセルあたり32ビットの情報を使う32ビットカラーは、表示の正確さにおいてはほとんど常に24ビットカラーと同じである。24ビットモードに比べ、1ピクセル当たりあと8ビットの情報を使うことができるが、これはほとんどの場合使用されない。32ビットモードが存在する理由は、現代のハードウェアは2の乗数のバイト数に整列されたデータには、整列されていないデータよりも速いスピードでアクセスできるためである(32=25)。
48ビットカラー[ソースを編集]
48ビットカラー(48ビットモード)は1ピクセルの三原色それぞれに16ビットの情報量を当てるもので(それゆえ、16ビットモードと呼ばれることもある)、1ピクセル当たり48ビットの情報がある。このモードでは三原色のそれぞれに対し輝度は65,536段階で表現できる。48ビットカラーは、Adobe Photoshopなどプロ向けのソフトウェアで使われており、画像処理を繰り返した場合の画像の誤差蓄積による劣化を防ぐことができる。
脚注[ソースを編集]
注釈[ソースを編集]
- ^ なお、半分の輝度を表す場合は127(または128),0,0となる
出典[ソースを編集]
- ^ R. W. G. Hunt (2004). The Reproduction of Colour (6th ed. ed.). Chichester UK: Wiley–IS&T Series in Imaging Science and Technology. ISBN 0-470-02425-9
- ^ Steve Wright (2006). Digital Compositing for Film and Video. Focal Press. ISBN 024080760X
参考文献[ソースを編集]
- Cowlishaw, M. F. (1985). “Fundamental requirements for picture presentation” (PDF). Proc. Society for Information Display 26 (2): 101–107 .
関連項目[ソースを編集]
外部リンク[ソースを編集]
- 画像処理ポータル 画像機器総覧 画像機器総覧は画像処理に関連する製品、技術情報を紹介しているポータルサイト
- Demonstrative color conversion applet