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黄色

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

黄色
きいろ

 

16進表記 #FFD400
RGB (255, 212, 0)
CMYK (1, 14, 99, 0)
HSV (50°, 100%, 100%)
マンセル値 4.0Y 8.5/12.3
表示されている色は一例です

 570585 nm

使[1]

 JIS 

物体色としての黄色

イエロー
yellow

 

16進表記 #FFD800
RGB (255, 216, 0)
CMYK (0, 13, 100, 0)
HSV (51°, 100%, 100%)
マンセル値 5Y 8.5/14
表示されている色は一例です

黄色は色料の三原色の一つである。

印刷などの分野ではイエロー(yellow)と呼ぶ場合、単に黄色の英語名ではなく「色料の三原色の一つとしての黄色」であることを指示することが多い。インクやトナーの基本色である黄色(yellow)は、シアン (cyan)・マゼンタ (magenta)・キープレート(キープレート、key plate) と合わせてCMYK と呼ばれる。

具体的な物質としての黄色の顕色成分については、黄色天然染料黄色合成染料黄色有機顔料黄色無機顔料を参照。

JIS規格における黄色・イエロー

黄色JIS慣用色名
  マンセル値 5Y 8/14
イエローJIS慣用色名
  マンセル値 5Y 8.5/14

JIS では黄色およびイエローがそれぞれ定義されている。この黄色とイエローはわずかに異なる色として示されている。

光源色としての黄色

Yellow (webcolor)
  16進表記 #FFFF00
LightYellow (webcolor)
  16進表記 #FFFFE0

 (#FF0000)  (#00FF00) #FFFF00RGB (R, G, B) = (255, 255, 0)

 Yellow#FFFF00 LightYellow#FFFFE0Gold#FFD700


使

使使



 gamboge


使: Garcinia hanburyi: ; : Garcinia morella[2]使 (varnish)


)56使








調










使使使退


使

 (monoazo) Color Index  Colour Index Generic NamePigment Yellow 1Pigment Yellow 3Pigment Yellow 74Pigment Yellow 65Pigment Yellow 111[3]Pigment Yellow 3Pigment Yellow 65Pigment Yellow 83 (arylide yellow) 

 (disazo) Color Index  Colour Index Generic NamePigment Yellow 81Pigment Yellow 83[3] (diarylide yellow) 

 (condensed disazo) Pigment Yellow 93Pigment Yellow 94Pigment Yellow 95Pigment Yellow 128Pigment Yellow 155Pigment Yellow 166[3]Pigment Yellow 94

Pigment Yellow 128使

Pigment Yellow 155Pigment Yellow 17使使使

Colour Index Generic NamePigment Orange 13Colour Index Generic NamePigment Orange 34 使[4]

 (benzimidazolon)  (benzimidazole monoazo) Pigment Yellow 151Pigment Yellow 154Pigment Yellow 175 [3]Pigment Orange 36Pigment Orange 72[4]

Pigment Yellow 213Pigment Yellow 175Pigment Yellow 17511C22H19N5O8481 g/molPigment Yellow 175Pigment Yellow 154Pigment Yellow 154Pigment Yellow 154Pigment Yellow 154N-[5]

アゾメチン

イミン(シッフ塩基)

アゾメチン顔料は、シッフ塩基そのもの、或いは、シッフ塩基の一部を置換した構造、特にイミンを分子構造中に有する顔料。

金属錯体顔料
バルビツール酸
ニトロソ基



Pigment Yellow 117Pigment Yellow 129Pigment Yellow 150Pigment Yellow 153[3]

Pigment Yellow 117Pigment Yellow 129Pigment Yellow 129Pigment Yellow 117Pigment Yellow 117Pigment Yellow 117BASF

Pigment Yellow 150Pigment Yellow 150222United States Patent 3869439

Pigment Yellow 153


 1968 Colour Index  Colour Index Generic Name Pigment Yellow 138 [3]

イソインドリノン
イソインドール

1

Pigment Yellow 109[3]Pigment Yellow 110[3]Pigment Yellow 173[3]Pigment Orange 61[4] Pigment Yellow 17312Pigment Yellow 109Pigment Yellow 110Pigment Orange 6118Pigment Orange 61


2Pigment Yellow 139[3]Pigment Yellow 185[3]Pigment Orange 66[4]Pigment Orange 69[4]Pigment Red 260[6] Pigment Red 260


Colour Index Colour Index Generic NamePigment Yellow 24 [3]1901 260




使Fe2O3H2O使使Colour Index Generic NamePigment Yellow 43[3]Pigment Yellow 42[3]

コバルト黄


使Colour Index Generic NamePigment Yellow 40[3]


-- -- -- -  (mixed metal oxide pigment) 1000使 (calcination pigment) [7]


チタン-ニッケル-アンチモン 酸化物

レモン調の極めて堅牢な顔料。チタン、ニッケル、アンチモンの酸化物固溶体。安全な無機顔料として知られている。1950年代にUSAで製造されるようになった。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 53である[3]

チタン-ニッケル-バリウム 酸化物

彩度の高い緑味がかったレモン調の顔料。チタン-ニッケル-アンチモン酸化物同様安全な無機顔料として知られている。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 157である[3]

チタン-クロム-アンチモン 酸化物

鮮明な黄土色といった色合いの顔料。クロムを含む黄色顔料ではあるがクロムが六価ではなく三価の状態になっており、クロム化合物であるが、現在使用されている安全性の高いクロム系顔料同様、安全な顔料として知られている。Colour Index Generic NameはPigment Brown 24である[8]

チタン-クロム-ニオブ 酸化物

チタン-クロム-アンチモン 酸化物同様クロムが三価の状態で含まれる黄色顔料であり、クロム化合物であるが安全性の高い顔料として知られている。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 162である[3]

チタン-クロム-タングステン 酸化物

チタン-クロム-アンチモン 酸化物やチタン-クロム-ニオブ 酸化物同様クロムが三価の状態で含まれる黄色顔料であり、クロム化合物であるが安全性の高い顔料として知られている。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 163である[3]

バナジウムジルコニウム黄

ジルコニアバナジウムイオンを固溶させて製造される黄色顔料で、セラミック顔料として使用される。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 160である[3]

バナジウムスズ黄

酸化スズにバナジウムイオンを固溶させて製造される黄色顔料で、セラミック顔料として使用される。バナジウムジルコニウム黄よりも色調が鮮やかである。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 158である[3]

ビスマスバナジウム黄

 (Bismuth Yellow) 調調使[9]Colour Index Generic NamePigment Yellow 184[3]

プラセオジム黄

ジルコンに4価のプラセオジムイオンを固溶させて製造される黄色顔料で、セラミック顔料として使用される。黄色の無機顔料の中では安全性が高く、近年は絵具にも使用されている。

石黄 Orpiment


使調使 -  - Colour Index Generic NamePigment Yellow 39[3]

 -  - 


14使15-17使171940

 Massicot


 (litharge) 使調 -  - 使使


Colour Index Generic NamePigment Yellow 41[3]使


 2000使使使 JAMAGAZINE  JPMS 26 
バリウム黄

バリウム黄はクロム酸バリウムで、淡緑黄の顔料でクロム酸カリウムと塩化バリウムの溶液から作る。塩化バリウムが塩化ストロンチウムに置き換わる以外は、ストロンチウム黄と同じ製法である。1809年ヴォークランはクロム酸バリウムの製法を発表したが、これはこの顔料の最初の記録である。バライタイエローバライトイエロー、レモンイエローとも言われる。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 31である[3]

ストロンチウム黄

淡緑黄の顔料でクロム酸カリウムと塩化ストロンチウムの溶液から作る。塩化ストロンチウムが塩化バリウムに置き換わる以外は、バリウム黄と同じ製法である。ウルトラマリンイエローの名称ももつがウルトラマリンとは無関係。クロム酸ストロンチウム。ストロンシャンイエロー、レモンイエローとも言われる。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 32である[3]

カルシウム黄

クロム酸カルシウムを主成分とする黄色顔料。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 33である[3]

黄鉛 Chrome Yellow

黄鉛はクロム酸鉛を主成分とする。L.N.ヴォークランは、回想録の 1909 年の欄においてクロム酸鉛の製法および性質を記している。そして1818年に大量生産が開始された。かつて塗料に大量に使用されていたが最近は毒性を考慮して使用が減少している。黒変する。ジャック=ルイ・ダヴィッドは、この顔料のパレットへの採用に関して保守的だった。フィンセント・ファン・ゴッホがよく使用したことも知られている。ゴッホの黄色が独特の色合いをしているのは、黄鉛が黒変する為であり、必ずしも彼の色彩感覚が独創的だったことを意味しない。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 34である[3]

亜鉛黄

クロム酸亜鉛、クロム酸カリ亜鉛、塩基性クロム酸亜鉛による顔料などを亜鉛黄と呼称する。ジンクイエロー。レモンイエローとも言われる。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 36である[3]

カドミウム黄

組成は硫化カドミウム(Colour Index Generic Name、Pigment Yellow 37[3])もしくは硫化カドミウム-硫化亜鉛(Colour Index Generic Name、Pigment Yellow 35[3])である。Colour Index Generic Nameからはカドモポン黄であるか否かは判別できない。ただし欧米では、カドミウム黄でも毒性の高いPigment Yellow 37ではなく、Pigment Yellow 37よりは毒性が弱いPigment Yellow 35に代替されている。淡色は淡色のビスマスバナジウム黄にも似た色合いであるが、濃色のカドミウム黄は濃色のビスマスバナジウム黄では到底及ばない、高彩度で不透明性の高い無機顔料である。堅牢性は複合酸化物による黄色顔料のほうが高いが、色合いではカドミウム黄が優れる。有毒で高価であり、なおかつ絵具以外ではカドミウム黄と似た色調でなおかつ毒性のない黄色無機顔料であるビスマスバナジウム黄に代替されているため[9]、今日では油絵具水彩絵具を除いてほとんど使われない。他方、絵具においては、先述の性質から人気が高く、カドミウム黄の優れた特性を全面的に具えた代替物は存在しない[10]。したがって、代替顔料はカドミウム顔料が持つ優れた特性を必要としない場合にこそ勧められる。また、世間ではカドミウム化合物が環境に及ぼす影響を懸念する声が一部存在するが、絵具メーカーが使用するカドミウム顔料は、実用において他の物質に溶け出すことは無い。

黄色に関する事項

警戒色としての黄色

踏切警報機に使用される警戒色
内燃除雪車 DSB1形





使en:School bus yellow


Yellow使[11][12]

[13]

近似色

脚注

注釈

出典



(一)^ , ed. (2005),    , 121, http://www.osaka-c.ed.jp/kak/web/kenkyuu17/01.html 

(二)^    GUTTIFERAE41996123134ISBN 4-924395-03-X 

(三)^ abcdefghijklmnopqrstuvwxyzaaabacadaeThe Color of Art Pigment Database : Pigment Yellow, PY

(四)^ abcdeThe Color of Art Pigment Database : Pigment Orange, PO

(五)^ https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-H11-100519/5315201237472896C236406C61B33530F6A5CDF6478E5014F9DEF6C9313761DA/11/ja

(六)^ The Color of Art Pigment Database : Pigment Red, PR

(七)^    2006.5

(八)^ The Color of Art Pigment Database : Pigment Brown, PBr

(九)^ ab -  

(十)^ WINSOR&NEWTON Artist's Water Colour Perfecting the Fine Art of Water Colours   Winsor & Newton

(11)^ , 使使 . Fruitful English (202337). 202423

(12)^ -yellowgoo

(13)^ --. 202423

参考文献

  • 『色彩学概説』 千々岩 英彰 東京大学出版会 2001.4 ISBN 4130820850
  • 『色彩論の基本法則』ハラルド キュッパース (著), Harald K¨uppers (原著), 沢田 俊一 (翻訳) 中央公論美術出版 1997.07 ISBN 9784805503348
  • 『顔料の事典』 伊藤 征司郎(編集) 朝倉書店 2000.10 ISBN 978-4254252439
  • 『有機顔料ハンドブック』 橋本勲 カラーオフィス 2006.5
  • 『絵具の科学』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1994.5(新装普及版) ISBN 480550286X
  • 『絵具材料ハンドブック』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1997.4(新装普及版) ISBN 4805502878
  • 『絵画技術入門―テンペラ絵具と油絵具による混合技法(新技法シリーズ)』 佐藤 一郎 著 美術出版社 1988.11 ISBN 978-4568321463
  • 『カラー版 絵画表現のしくみ―技法と画材の小百科』森田 恒之監修 森田 恒之ほか執筆 美術出版社 2000.3 ISBN 4568300533
  • 『絵画材料事典』 ラザフォード・J・ゲッテンス・ジョージ・L・スタウト著 森田恒之訳 美術出版社 1999.6 ISBN 4254252439
  • 『広辞苑 第五版』新村 出 岩波書店 1998.11 ISBN 978-4000801126
  • 『漢字源』漢字源 藤堂 明保,竹田 晃,松本 昭,加納 喜光 学習研究社 改訂第四版 2006.12 ISBN 978-4053018281
  • 『漢字源』藤堂 明保,竹田 晃,松本 昭,加納 喜光 学習研究社 改訂新版 2001.11 ISBN 978-4053008893
  • 『ジーニアス英和辞典』 小西 友七,南出 康世(編集) 大修館書店 第3版 2001.11 ISBN 978-4469041583
  • 『ジーニアス和英辞典』 小西 友七,南出 康世(編集) 大修館書店 第2版 2003.11 ISBN 978-4469041651
  • 近江源太郎・監修 『色々な色』 光琳社出版 1996年 ISBN 4771302324
  • 清野恒介・島森功 『色名事典』 新紀元社、2005年7月。ISBN 4-7753-0384-8
  • 永田泰弘・監修 『新版 色の手帖』 小学館 2002年 ISBN 4095040025
  • 福田邦夫・著 『色の名前はどこからきたか』 青娥書房 1999年 ISBN 4790601803
  • 福田邦夫・著 『色の名前507』主婦の友社 2006年 ISBN 4072485403
  • 藤井健三・監修 『京の色事典330』 平凡社 2004年 ISBN 4582634125

関連項目

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、黄色に関するメディアがあります。