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北極星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
こぐま座とポラリス 中央上端にポラリス(図中ではPolarisと表記)が位置する
地球からは、北極星はほとんど動かないように見える
半周以上の日周運動を記録することでポラリスも天の北極を中心とした日周運動を描いていることが分かる

北極星(ほっきょくせい、pole star, north star)とは、北側の極星ポールスター)のことで、天の北極に最も近い輝星を意味する。自転するあらゆる天体ごとに定義ができる[注釈 1]が、ここでは地球における天の北極に最も近い輝星について詳述する。

地球歳差運動のため春分点秋分点黄道に沿って西向きに移動し約25,800年で一周する。このため天の北極も移動する。21世紀時点で天の北極に完全に重なる地球の輝星は存在しないが、こぐま座α星のポラリス北極星と呼んでいる。

概説[編集]

地球の自転軸を北極側に延長した天球面上の「天の北極」近くにある星を北極星と呼んでいる。日周、あるいは年周においても地球上から見ると星はほとんど動かず、北の空の星は北極星を中心に周りを回転しているように見える。そのため、北極星は天測航行を行う際に正確な測定をするための固定点となり得る。

現在北極星と呼ばれるポラリスは、21世紀初頭では天の北極から視野角で1°弱離れたところに位置し、視直径1.5°程度(満月3個分程の大きさ)の円を描いている。

地球の自転には歳差があると認識され、天の北極も移動して北極星も何千年か毎に別の星に移り変わることがわかっている。

変遷する北極星[編集]


25,800α21α58,000[ 2]2,000αThuban2,50042.2使[2][3]12,00011,000

323,600西27,8001°αα

Polalis
Dubhe
Kochab
Thuban
Edasich
τ Her
ι Her
Errai
Alvahet
Alfirk
Alderamin
Deneb
Fawaris
Vega

歳差による天の北極の移動。星の位置は現在観測される位置。数字は西暦年を表す。






12,000 - α : Vega0.0

- 5°

10,000 - ι3.8

7,700 - τ3.9

5,300 - ι : Edasich3.3

3,000 - α : Thuban3.7

1,100 - β : Kochab2.1

- 7°14

西500 - α : Polaris





α2.0

- 西2,100





西4,000 - γ : Errai3.2

西6,000

- β : Alfirk3.2ι3.5

西7,800 - α : Alderamin2.5

西10,200 - α : Deneb1.3

- 7°

西11,600 - δ: Fawaris2.9

西13,500 - α

西26,000 - α : Polaris- 

[]

[]


ββ

[]


耀[ 3]西500[ 3]α: Dubhe2.0η: Alkaid1.92[ 4]

[]



  • ガーネット・スター(ケフェウス座μ星) - 視等級4.1等、西暦7,000年頃、ただし近接するケフェウス座α星のほうが明るい。
  • こと座R星 - 視等級4.0等、西暦13,000年頃

関連項目[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]



(一)^ 2003使4[1]

(二)^ 

(三)^ ab







西



西宿宿

(四)^ 宿

出典[編集]



(一)^ .   (20051031). 202025

(二)^ Petrie (1883), p. 38 Nature 412:699 (2001);  DIO  Archived 2018-01-24 at the Wayback Machine.

(三)^ .   (20001117). 2020120

外部リンク[編集]