十七史商榷
﹃十七史商榷﹄︵じゅうしちししょうかく︶は、中国の正史中の﹃史記﹄から﹃新五代史﹄までの17種︵汲古閣本︶に﹃旧唐書﹄と﹃旧五代史﹄を加えて、その本文を考証・校勘を行った清朝の考証学を代表する一書である。
100巻、清の王鳴盛︵1720年 - 1797年︶の撰である。
その依拠した資料は、正史の本文にとどまらず、広く雑史・野史や小説類より金石文にまでも及んでいる。
構成[編集]
●史記6巻 ●漢書22巻 ●後漢書10巻 ●三国志4巻 ●晋書10巻 ●南史12巻 ︵宋書・南斉書・梁書・陳書を含む︶ ●北史4巻 ︵魏書・北斉書・周書・隋書を含む︶ ●新唐書24巻 ●新五代史6巻 ●史学理論2巻後世の評価[編集]
正史の校勘や校訂を旨としながらも、その内容に踏み込んで、史実の考証にまで及び、また制度史上の事柄や地理上の事実にも及んでおり、﹃二十二史箚記﹄や﹃二十二史考異﹄などと同様に、正史について見る場合の必読書とされる。が、その一方で、﹃二十二史考異﹄には及ばないという評価も存在し、歴史学研究の理論や方法を樹立し得なかったとする見方もある。テキスト[編集]
- 洞涇艸堂本(1787年)
- 広雅書局本
- 商務印書館刊、活字本(2冊、1937年、1959年重刊)