坤輿万国全図
坤輿万国全図︵こんよばんこくぜんず、繁: 坤輿萬國全圖︶は、明末にカトリック宣教師マテオ・リッチ︵利瑪竇︶が作成した世界地図。﹁亜細亜﹂﹁赤道﹂など、漢語に翻訳されたヨーロッパの地理用語や地名などが記されている。﹁坤輿﹂は大地や地球の意。
坤輿万国全図︵東北大学附属図書館狩野文庫の写本︶
イタリア出身の宣教師マテオ・リッチが作成した漢訳版世界地図であり、地球球体説を基にして六枚一組にして、卵型の図形の中心に中国を描き、他に天文図なども含んだ。当時の中国人の世界観に大きな影響を与えた。1602年に北京で刊行され、鎖国時の日本にも輸入されたり、﹃坤輿万国全図﹄という名で摸本が作られたり[1]して、世界についての知識の典拠となった。
﹁日本海﹂という呼称の初出と言われている[2][3]。
日本では現在、宮城県図書館及び京都大学図書館に数部が保管されており、宮城県図書館ではそのレプリカが常設展にて公開されている。模写としては東北大学附属図書館狩野文庫、古河歴史博物館などが所蔵する[1]。
概要[編集]
出典[編集]
(一)^ ab︻大航海時代の絵画十選︼(7)﹁坤輿万国全図﹂︵旧大陸図︶東京国立博物館主任研究員・鷲頭桂﹃日本経済新聞﹄朝刊2018年11月22日︵文化面︶2018年11月23日閲覧。
(二)^ 外務省 (2015年5月15日). “日本海~国際社会が慣れ親しんだ唯一の名称~” (PDF). 外務省. p. 3. 2017年6月21日閲覧。
(三)^ 海上保安庁 海洋情報部 (2016年8月22日). “日本海呼称について|海上保安庁 海洋情報部”. 海上保安庁. 2017年6月21日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 坤輿萬國全圖 - 東北大学附属図書館狩野文庫画像データベース
- 彩色された坤輿万国全図(南京博物院所蔵品) - BBC