出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
﹁子供盆踊り唄﹂歌碑
子供盆おどり唄・子供盆踊り歌︵こどもぼんおどりうた︶は、北海道の子供向け盆踊り︵北海子供盆踊り︶で使用される楽曲である。
北海道の盆踊りは、夕方の早い時間の﹁子供の部︵子供盆踊り︶﹂と、その後に続く﹁大人の部︵北海盆踊り︶﹂の二部構成であることが多く、﹁子供の部﹂でこの﹁子供盆おどり唄﹂が、﹁大人の部﹂では﹁北海盆唄﹂が演奏されるのが一般的である。北海道江別市発祥。
●童謡詩人の坪松一郎が作詞、童謡作曲家の山本雅之が作曲、歌は童謡歌手の持田ヨシ子とキング児童合唱団。1952年︵昭和27年︶にキングレコードから発売された。
●当時の北海道教育委員会が﹁子供が健全に盆踊りを楽しめるように﹂と企画・制作した。作詞した坪松一郎は当時教員でもあった。
●初版の楽曲名表記は﹁子供盆おどり唄﹂であるが、﹁子供盆おどり歌﹂または﹁子供盆踊り歌﹂という表記でクレジットされているレコードやカセットも存在し、JASRAC登録上も﹁子供盆踊り歌﹂となっている。なお、現在入手可能な最新のカセットテープは﹁子供盆おどり唄﹂である。
●1995年︵平成7年︶に歌詞が追加改変されたタンポポ児童合唱団によるバージョン︵楽曲名表記は﹁子供盆踊り歌﹂︶が製作された。しかし、歌詞を原作者に無断で改作し、原作の﹁シャンコ﹂という歌詞を﹁チャンコ﹂に変え、3節までの歌詞を8節まで増やしたことが、著作権上でのクレームになり、2002年︵平成14年︶に廃盤になった。特に﹁チャンコ﹂という語はある地域では猥隠語ということで問題視された。そのため、新バージョンは現在入手困難であり、最初に歌われた持田ヨシ子のバージョンを現在でも使うことがほとんどである。
●作詞の坪松一郎の出身地、北海道江別市の野幌グリーンモールに﹁子供盆おどり唄﹂の詩碑がある。
●北海道の盆踊りが子供と大人の二部制になり、子供用として別の楽曲︵子供盆おどり唄︶が北海道教育委員会の要請でわざわざ制作されたのも、旧来の北海盆唄︵べっちょ節︶の歌詞が卑猥であったなどの理由から、子供が大人の盆踊りに参加するのは好ましくないと考えられたためである。ちなみに、踊りの振り付けは︵子供盆おどり唄︶の方がむしろ複雑である。
●一部の地域のみ開催せず函館市では函館港まつりのいか踊りが盆踊りにあたるため、開催されない。道内全域で使われている北海盆唄・子供盆踊り歌は使用されない。かわりに、函館港おどり、いか踊りが使用される。
外部リンク[編集]
●札幌市文化資料室 子ども盆おどり唄の巻︵インターネットアーカイブ、原ページリンク切れ︶
●北海道の夏の風物詩﹁子供盆おどり唄﹂