断水
断水︵だんすい︶とは、何らかの原因で水の配給が止まること。主に上水道の送水が停止することで送水停止地域に影響を与える。家庭内では水の汲み置きなどの対策が可能。
断水の原因[編集]
上水道システムは水源の水を取水堰や取水塔で取水し、そこから導水管で浄水場に送り、浄水場から送水管で配水池、配水池から配水管、さらに細かい給水管を経て家庭等にたどり着くが、給排水管等が被災して水の供給が停止すると住民の生活・活動に甚大な影響を及ぼす[1]。 断水の原因としては、以下のようなものが挙げられる。 (一)災害等による物 (一)地震による水道管の断裂 (二)老朽化による水道管の破裂[2] (三)凍結による水道管の破裂[3] (四)河川の決壊等による水道管の破裂[4] (五)停電による送水の停止。停電の項を参照 (二)人為的に停められるもの(停水︶ (一)点検・工事による一時停止 (二)代金未払い この他にも少雨・枯渇による水の不足から停止される場合もあり、または異常気象によるものや、水質異常︵取水場上流での汚染物質の流入など︶によっても緊急的に取水制限される場合がある。1992年には広島県で取水口近辺からシアン化合物が検出され、緊急取水停止で13時間ほど断水している[5]。この際には広島市民に混乱を生じ、商店のミネラルウォーターが軒並み売り切れるという現象も起きた。断水の影響[編集]
水の使用形態は大きく都市用水と農業用水に分けられ、都市用水は生活用水と工業用水に分けられる[1]。断水の影響は水を使用する活動範囲すべてに及び、飲料水やトイレ等の生活用水の不足、医療活動や消火活動への影響などがある[1]。断水の備え[編集]
水道水の汲み置きによって地震や災害時、停電により急に断水した場合に備えることができる。塩素の消毒効果により、直射日光を避けて常温で保存すれば3日程度、冷蔵庫で保存すれば10日程度保管可能。保存期間が過ぎた場合でも、掃除や洗濯などに使用可能。[6] 自治体や学校などの施設では、据え置きタンクや組み立て式の給水タンクなども導入されている。[7]脚注[編集]
(一)^ abc秋葉道宏﹁上下水道システムに対する地震リスクとその対策﹂、国立保健医療科学院、2021年10月8日閲覧。
(二)^ “日本に忍び寄る﹁断水時代﹂ 水道インフラ老朽化の深刻度”. 産経新聞WEST (2023年11月26日). 2023年12月31日閲覧。
(三)^ “新潟市 寒波影響で水道管破裂や漏水相次ぐ 一部で夜間断水へ”. NHK (2023年1月28日). 2023年12月31日閲覧。
(四)^ “台風でも起きる断水 日頃から備えを”. 朝日新聞DIGITAL (2022年10月10日). 2023年12月31日閲覧。
(五)^ ﹃シアンによる太田川水質汚染事故﹄[1]広島市水道局・水道事業の紹介︵事業別︶
(六)^ “くみ置く際の留意事項 | 水源・水質 | 東京都水道局”. www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp. 2022年11月9日閲覧。
(七)^ “防災給水タンク|災害用給水タンク ホリフトウォーター|堀富商工株式会社”. horitomi.co.jp. 2022年11月9日閲覧。