コンテンツにスキップ

水溶液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

HO=()


溶解の仕組み[編集]



[]




455801
MX(s) → M(g) + X(g) (格子エネルギー)
M(g) + X(g) → M(aq) + X(aq) (水和)
MX(s) + X(g) → M(aq) + X(aq) (溶解)
物質 格子エネルギー 水和エンタルピー変化 溶解エンタルピー変化 溶解エントロピー変化 溶解ギブス自由エネルギー変化
塩化ナトリウム 787.4 kJ mol−1 −783.5 kJ mol−1 3.9 kJ mol−1 43.4 J mol−1K−1 −9.0 kJ mol−1
塩化銀 915.7 kJ mol−1 −850.2 kJ mol−1 65.5 kJ mol−1 33.0 J mol−1K−1 55.7 kJ mol−1

極性分子結晶の溶解[編集]

分子結晶の結晶エネルギーは分子間力のうち、ファンデルワールス力双極子相互作用および水素結合に起因する。これらの結晶の結合力はイオン結晶に比べると格段に弱いものの、分子量が増大するほど結晶エネルギーは(すなわち融点も)大きくなる。極性分子結晶のうち分子量の小さいもの、あるいは多数の水素結合を有するものは水に溶けやすい。分子量の小さいものは水和する表面が相対的に広い場合に水に溶解する。酢酸エチルアセトンよりも極性の絶対値は大きいが分子量が大きく水和しない領域が大である。そのため水和の寄与がほとんどなく、水に溶解しない。などある程度の分子量以上では、極性分子結晶は水素結合の存在が多い場合に水に溶解する。

酸・塩基の溶解[編集]

プロトン酸、塩基は水中では容易に水素結合を形成するので水溶性が大きい。水中で電離したイオンはさらに水和しやすいので酸・塩基は相対的に水に対する溶解性が大きい。

主な水溶液[編集]

関連項目[編集]