江戸家猫八
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江戸家 猫八︵えどや ねこはち︶は、動物声帯模写物真似師の名跡。二代目はラジオで、三・四代目はテレビで人気者となった。
二代目を除いては、初代の直系により岡田家で受け継がれている。但し、二代目と三代目は師弟関係だった時期がある。
●初代江戸家猫八
●二代目江戸家猫八 - 後∶木下華声
●三代目江戸家猫八 - 初代の六男。
●四代目江戸家猫八 - 三代目の長男。
●五代目江戸家猫八 - 当代。四代目の長男。
代外[編集]
信吉の猫八や、上方の猫八以前に、鳥獣物真似、声帯模写で売った﹁三遊亭猫八﹂という人物が存在した。 三遊亭 猫八︵さんゆうてい ねこはち︶︵1843年 - 1898年7月30日︶ - 本名:小林弥三郎。初めは大道で飴を売りながら八人芸︵動物の鳴きまね︶をしたが、後に明治10年代に﹁東京亭猫八﹂の名で寄席の高座へ出るようになる。おそらく明治20年代に初代三遊亭圓遊の門に入り、﹁三遊亭猫八﹂の名で鳥獣物真似を演じたほか、奇術も演じて人気を取った。 木下華声︵2代目猫八︶の著書﹃芸人紙風船﹄に書かれた、初代の名の由来となった﹁﹃猫八﹄という芸人﹂は、この三遊亭猫八のことと思われる。 猫八の名は、8種類のネコの鳴き真似をした江戸時代の物乞いの呼び名に由来するという。別系統[編集]
●上記の岡田家系統以前に、上方の江戸家猫三の師匠に、﹁猫八﹂を名乗る芸人がいたようである[1]。勝手自称したりしているため事績などは不明。多くは地方廻りの芸人だったようである。 ●猫八︵通名‥中村弥之助︶ - 神田同朋町の顔色が黒い人物でカラスのものまねが特に得意であった、ほかにも猫、犬、鶏、木挽屋、附木屋、箔打、糸車。アマガエル、アヒル、牛など得意とした。 ●歯力男の猫八︵通名︶ - 信吉の猫八や三遊亭猫八の猫八と別の人物、歯が強く重いものを口にくわえて喝采呼んでいた見世物小屋の芸人。 ●宗家猫八 - 生没年不詳、本名‥橋爪博一。上記の江戸家猫三の師匠。 ●猫遊軒猫八 ●関東猫八[2] 他少なくと計6人はいる。関連項目[編集]
- 江戸家小猫 - 元は4代目猫八と当代が、前名として名乗っていた名前。
脚注[編集]
- ^ 丸善出版『ご存じ!! 古今東西噺家紳士録』「桂三玉(江戸家猫三)」の項目
- ^ 神保喜利彦 (2021年4月10日). “東京漫才を彩った人々 関東猫八・照葉”. 東京漫才のすべて. 2021年5月13日閲覧。
参考文献[編集]
- 諸芸懇話会、大阪芸能懇話会共編『古今東西落語家事典』平凡社、ISBN 458212612X
- 木下華声『芸人紙風船』大陸書房