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素踊り︵すおどり︶は、日本舞踊などで、衣装などをつけずに、紋服で、踊ることである。
能における袴能、舞囃子、仕舞と同じように、男性であれば袴を着けて、女性であれば着流し姿である。
﹁越後獅子﹂﹁浦島﹂のように本衣装があるのにこれを着けない場合と、﹁松の緑﹂﹁北州﹂のようにもともと本衣装の無い場合がある。
仕舞と同じく、常磐津、清元の﹁山姥﹂の﹁山めぐり﹂のみのように、作品の一部のみを採ることもある。
その姿のままで遊女にも、貴人にも、怨霊にも見えなければならないので、熟練者でなければ見栄えがしない。また、本来は素踊り物といって、清元の﹁北州﹂﹁梅の春﹂﹁老松﹂、長唄﹁松の緑﹂のような御祝儀物を踊ったものであるという。