連語
連語︵れんご、英: Collocation︶とは、一般に、複数の単語からなるが、まとまった形で単語と同様に用いられる言語表現をいう。言語学ではいくつかの異なる意味で用いられる用語である。
(一)広い意味では慣用句も含まれるが、通常は文脈によらず一定の意味を持つ一連の語を﹁慣用句﹂と呼び、それ以外の文法的機能などを示すものを﹁連語﹂と呼ぶ。たとえば次のような例がある。
●日本語
●てはならない・なければならない
●ことができる
●かもしれない
●に違いない
●によって
●における
●のために
●英語
●be going to︵近接未来︶
●out of﹁から外へ﹂
●not…any longer﹁もう…ない﹂
●for the sake of﹁のために﹂
(三)コーパス言語学では、有意に高い確率で共起する語の組み合わせを﹁連語﹂という。これには︵1︶の意味の﹁連語﹂や一部の慣用句などを含みうるが、別の概念である。
(五)ソヴィエト・ロシア言語学でいうсловосочетание︵語結合︶の訳語として﹁連語﹂を用いることがある。