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金枝篇

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金枝』(J.M.W. Turner)、アイネイアス神話の一場面。『金枝篇』の口絵として用いられた。

: The Golden Bough宿4013
The Golden Bough
著者ジェームズ・フレイザー
イギリス
言語英国
出版日1890

出版

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フレイザーは人類学エドワード・バーネット・タイラーの著作に影響を受けて本格的に宗教学民俗学神話学を研究するようになり、その成果として1890年に2巻本の『金枝篇』初版を刊行した。その後も増補が繰り返され、1900年には3巻本の第二版、1911年に決定版として第三版が11巻本としてまとめられた。しかしその後にも研究は続けられており、更に1914年には索引・文献目録、1936年には補遺が追加され、この2巻を合わせた全13巻の決定版が完成した。

この著書はあまりにも大部で分量が多すぎるため、一般読者にも広く読まれることを望んだフレイザー自身によって、1922年に理論面の記述を残して膨大な例証や参考文献を省略した全1巻の簡約本が刊行されている。

内容・評価

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姿調

[1]

金枝

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日本語訳

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  • 永橋卓介訳『金枝篇』岩波文庫 全5巻 1952年、のち改版。簡約版での訳
  • 神成利男訳、石塚正英監修『金枝篇-呪術と宗教の研究』国書刊行会
第3版・13巻本を完訳(全10巻・別巻、2004年から順次刊行、2017年に第7巻を、2023年に第8巻を刊行)
  • 吉川信訳『初版 金枝篇』ちくま学芸文庫 上・下 2003年 - 電子書籍で再刊、2016年
  • 吉岡晶子訳『図説 金枝篇』東京書籍 1994年。講談社学術文庫 上・下 2011年
サビーヌ・マコーマックが第3版を要約し、挿絵図版を多く収録。

脚注

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参考文献

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関連書籍

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  • 山田仁史「金の枝を手折りて - フレイザーが遺したもの」
    • 『印度学宗教学会 論集34号 213−237頁、2007年
  • 富士川義之『英国の世紀末』新書館、1999年
    • 第一章「黄金の枝」を中心に、世紀末文学の視点で読む。

関連項目

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