NHK G-Media 大相撲中継
﹃NHK G-Media 大相撲中継﹄︵エヌエイチケイ・ジーメディア おおずもうちゅうけい︶は、日本の相撲雑誌である。本項では、前身にあたる﹃大相撲中継﹄誌についても言及する。
グラフNHKからステラへ[編集]
﹃大相撲中継﹄︵おおずもうちゅうけい︶は、NHKサービスセンターが1975年から2010年末まで発行していた雑誌﹃大相撲特集﹄の後継誌である。1999年名古屋場所号まで﹃大相撲特集号﹄ついで﹃大相撲特集﹄であり、以後が﹃大相撲中継﹄となった。 1975年に﹃グラフNHK﹄の別冊版として創刊され、1990年からは﹃グラフNHK﹄を週刊テレビ情報誌にリニューアルした﹃NHKウイークリーステラ﹄の別冊版として隔月刊行されていた。発売は番付発表前であることが多いにもかかわらず、三役昇進力士、幕内昇進力士の的中率が非常に高かった。 1月の初場所では約50,000部、他の本場所では約35,000部を発行していた[1]。 1979年12月発売号までは﹁大相撲録音﹂と題したソノシートが付録で付いていた。内容はA面がラジオの実況録音を中心とした本場所のダイジェスト、B面がインタビューなどの企画ものであった。 相撲専門誌は本誌以外に、ベースボール・マガジン社から刊行されている月刊﹃相撲﹄、読売新聞東京本社から刊行されていた﹃大相撲﹄と3誌があったが、﹃大相撲﹄が2010年9月号を最後に休刊になったことにより、本誌と﹃相撲﹄の2誌だけとなった[2]。 最終号は2010年12月発売の﹁初場所展望号﹂である︵理由については後述︶。角界不祥事と雑誌の休廃刊・復刊[編集]
2010年6月に発売する予定だった﹁名古屋場所展望号﹂は、野球賭博問題の影響により発売中止となった︵同問題に関与した力士のインタビューが掲載されていたため︶。相撲界の不祥事を理由にした発売中止はもちろん、この雑誌自体が発売中止となったことは史上初であった。なお、8月24日に﹁名古屋・秋場所合併号﹂として発売された。 さらに2011年2月には﹁春場所展望号﹂が、大相撲八百長問題の影響で発売中止となっている。しかし、春場所中止決定から2週間して、さらに休刊に追い込まれる形となった。﹁夏場所展望号﹂以降の発行も取りやめることになり、再開されないまま事実上の廃刊となり、36年の歴史に幕を下ろすことになった。 休刊の理由について、NHKサービスセンターは﹁春場所中止と相撲界を取り巻く状況を総合的に判断し、休刊することにした﹂と説明している[3]。ただ、本場所が再開され、NHKの中継が行われることになった場合、改めて再発行を検討するとしていた[1]。八百長問題の影響という不本意な形で廃刊となり、相撲専門誌は月刊﹃相撲﹄1誌だけが残る形となった[2]。 休刊後、1横綱3大関が誕生し、角界に活気が戻りつつあり、相撲人気も上向いてきたことから、2013年6月に﹃NHK G-Media 大相撲ジャーナル﹄と雑誌名を変更し復刊することが決まった。編集をNHKグローバルメディアサービス、発行をイースト・プレス︵2014年5月以降はアプリスタイル︶が担当し、編集長に元NHKアナウンサーで旧﹁大相撲中継﹂編集長だった緒方喜治が起用されている[4][5]。2015年7月からは本場所後の﹁総決算号﹂も発行されるようになった。 2017年5月場所の展望号から、発行所を毎日新聞出版に変え、タイトルも、﹃NHK G-Media 大相撲中継﹄と改めての刊行となった。またアプリスタイルはスポーツ報知に提携先を変えて﹁スポーツ報知大相撲ジャーナル﹂に改めたが、現在はスポーツ報知との提携も解消されており、冠なしの﹁大相撲ジャーナル﹂として刊行されている。注[編集]
- ^ a b “専門誌「大相撲中継」が休刊 八百長問題受け”. 朝日新聞. (2011年2月21日)
- ^ a b 36年の歴史に幕!「NHK大相撲中継」事実上の廃刊…八百長問題 スポーツ報知 2011年2月20日
- ^ NHKの相撲専門誌が休刊 八百長問題の影響受ける 共同通信 2011年2月20日
- ^ 雑誌「大相撲中継」名称変更で復刊,日刊スポーツ,2013年5月23日
- ^ NHK相撲専門誌が復刊 名古屋場所前から,スポーツニッポン, 2013年5月23日