WX シリーズ
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WXシリーズ︵ダブルエックスシリーズ︶はエー・アイ・ソフトが開発した日本語入力システム︵日本語入力FEP/IMEなど︶。
WX, WXS, WXP, WXII, WXII+, WXIIIを経てWXGへと進化した。
他のFEP/IMEの辞書をインポートしたり、独自のユーザ辞書を作成できる、弄れる/遊べる辞書や、ローマ字入力やキーのフルカスタマイズという機能に加え、MAPI︵マルチアプリケーションインターフェイス︶を装備することで、FEPを限定していたアプリケーションでも使用できたことから、利用者は複数のFEPの辞書をそれぞれ鍛えるという非効率や、FEP/IMEの異なる操作性への習熟といった苦痛から解放された。
商用パソコン通信NIFTY-Serve︵現@nifty︶などのフォーラム︵後にステーション︶で活発な意見交換が行われ、ユーザが作成した辞書や、カスタマイズツールなども公開されるとともに、WX本体も改良が加えられ着実に進歩を遂げた。また、約20,000人(?)の OS/2ユーザの署名活動によって、WX for OS/2が開発に至った。
@Nifty のステーション閉鎖後、インターネット上にサポートページ﹁e言葉﹂が開始されるとともに﹁WXG for Linux/FreeBSD 1.0β﹂がフリーソフトウェアとして公開され大きな話題になる。しかし、正式版の公開を待たずして閉鎖に至った。
﹁訳せ!!ゴマ バイリンガル Ver.3﹂の日英翻訳エンジンを搭載し、入力された文章をIME上で英文翻訳できるWXG Ver.4を発売したものの、製品は廃止されてしまった。
なお、エー・アイ・ソフトは2006年11月にエプソン販売に吸収合併され解散した[1]。以降、一部製品については、エプソン販売がサポートを継続していたが、WXシリーズも含め、エー・アイ・ソフト製品のサポートはすべて終了となっている[2]。
歴史
[編集]
●1986年12月
●かな漢字変換機能を内蔵したワープロソフト 創文 を開発。
●1988年2月
●創文αで、かな漢字変換機能をWXとして独立させる。
●1989年5月
●創考に WXS を搭載。
●1989年6月
●EPSON PC-286 NOTE exectiveに WXR を搭載。
●WXP をフリーウェアとして公開。
●1991年2月
●PC-9800版 WXIIをリリース。
●EPSON製のOSパッケージ︵MS-DOS4.01R2、MS-Windows3.0︶に WXA を付属。
●1991年7月
●WXII+ にバージョンアップ。
●1991年10月
●MS-Windows3.0対応版 WXII+WIN をリリース。
●東芝J-3100版 WXII+ をリリース。
●1991年12月
●DOS/V版 WXII+ をリリース。
●1992年11月
●WXII+Ver2.50 PC-9800版、東芝J-3100版、DOS/V版をリリース。
●1993年7月
●MS-Windows3.1対応版 WXII+WIN Ver.2.0をリリース。
●1994年3月
●WXII+Ver2.70 PC-9800版、東芝J-3100版、DOS/V版をリリース。
●1995年1月
●WXIII Ver.3.0 PC-9800版、DOS/V版をリリース。
●WXIII for Windows Ver.3.0をリリース。
●1995年12月
●WXIII Ver.3.0 OS/2版をリリース。
●1996年
●Boon Editorをリリース。WXIII for Windows95が付属された。
●辞書構造を全面的に見直し、WXGに改称。Windows 95対応版をパッケージ販売。
●1999年1月
●Windows 98対応 WXG Ver.4をリリース。
●1999年7月
●WXG Ver.4 for MacintoshをMac OS 8.6対応製品としてリリース。
●2000年11月
●WXG for Linux/FreeBSD 1.0βをフリーソフトウェアとして公開。
その他、WXII+機能限定版がHP200LXの日本語化キットにバンドルされた[3]。 Microsoft Passport Kit for WindowsにWXII-Win/Compactが附属していた。
その他、WXII+機能限定版がHP200LXの日本語化キットにバンドルされた[3]。 Microsoft Passport Kit for WindowsにWXII-Win/Compactが附属していた。
対応OS
[編集]- MS-DOS(9801版・J-3100版)、DOS/V
- Windows 3.0 / 3.1 / 95 /98/98SE/NT
- 漢字Talk 7.x、Mac OS 8.x, 9.x
- OS/2
Windows 2000 / Me / XPや macOSに正式対応した製品の発表はされていない。(しかし、WXGをWindows 2000やXP、32ビット版のWindows VistaやWindows 7で使うことはできる)
関連項目
[編集]Microsoft IME(初代はWX2 for WindowsのOEM、Microsoft IME 95以降はWX3をベースに開発された。)
脚注
[編集]
(一)^ “﹁エプソン、エー・アイ・ソフトを吸収合併﹂”. Impress (2009年6月29日). 2013年10月12日閲覧。
(二)^ “エー・アイ・ソフト製品 サポート情報”. エプソン販売. 2021年12月9日閲覧。
(三)^ “﹁HP 200LX日本語化キット開発秘話﹂”. 関谷博之. 2013年10月12日閲覧。