日本大百科全書(ニッポニカ) 「ごみ処理」の意味・わかりやすい解説
ごみ処理
ごみしょり
ごみ
ごみ処理問題
ごみ処理の状況
ごみ処理の今後
(1)発生源での対応 ごみ発生の抑制と適正処理を推進するため、家庭では厨芥の水切り、可燃・焼却不適・資源ごみなどの分別排出が要請されている。
(2)収集・運搬 プラスチック袋に入れたごみは、いくつかの世帯で1か所のごみ集積所(ステーション)に集め、そこから車両に積み込むステーション収集が主体である。今後、広域化等により輸送が長距離化する場合には、中継輸送を行い効率化を図る必要がある。
(3)中間処理 ごみ焼却による余熱利用が増加するものと思われる。とくに1日当り200トン以上処理できる炉では発電も行われている。今後の焼却施設は、広域処理によるより大きな施設で、高効率発電技術により、売電量を増やすことが求められる。
(4)最終処分 人口が集中する都市部では埋立て処分場の確保が極端に困難なため、広域的に最終処分場を確保しなければならなくなってきた。近畿圏域では大阪湾に広域廃棄物埋立て処分場が建設されており、フェニックス計画とよばれている。今後はますます最終処分場の確保難という制約条件から、処分量削減に向けた中間処理が求められると考えられる。
[田中 勝]