改訂新版 世界大百科事典 「ヒルファディング」の意味・わかりやすい解説
ヒルファディング
Rudolf Hilferding
生没年:1877-1941
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…1910年に刊行されたR.ヒルファディングの主著。〈資本主義の最近の発展に関する研究〉という副題がつけられている。…
… これに対していち早く反論したのはベーム・バウェルクで,彼はマルクスの転化論は成功していないと断ずると同時に,《資本論》第1部(価値論)と第3部(生産価格論)の間には〈融和しがたい矛盾〉があるとして〈マルクス体系の終結〉を宣した(1896)。ヒルファディングはエンゲルスの歴史・論理説(論理的なものは歴史的なものから偶然的なものを捨象したものであるという解釈)に依拠して,価値は単純商品(資本主義以前の商品)に妥当する概念であり,生産価格は資本制的商品に妥当する概念であって,両者は質的に異なると反論した。この論争は戦間期の日本でも小泉信三と櫛田民蔵の間で再現され,櫛田は〈価値と生産価格の矛盾は事実の矛盾であって論理の矛盾ではない〉として小泉を反論したが,この反論は歴史・論理説そのものに難点があるために有効であったとはいえない。…
※「ヒルファディング」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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