ピラカンサ(読み)ぴらかんさ

デジタル大辞泉 「ピラカンサ」の意味・読み・例文・類語

ピラカンサ(〈ラテン〉Pyracantha)

バラ科トキワサンザシ属植物総称日本ではタチバナモドキトキワサンザシヒマラヤトキワサンザシが庭木などに植えられ、橙黄色紅色の丸い実が密生してつく。

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精選版 日本国語大辞典 「ピラカンサ」の意味・読み・例文・類語

ピラカンサ

 

(一)   ( [] pyracantha ) 
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピラカンサ」の意味・わかりやすい解説

ピラカンサ
ぴらかんさ
[学] Pyracantha


APG西6P. angustifolia (Fr.) Schneider西23()()35()()568515()5()7()P. coccinea (L.) Roem.西24565P. crenulata (Roxb.) Roem.西()27565

 2020121

栽培

やや耐寒性があり、関東地方以西に植えられる。日当りでよく育ち、土質はとくに選ばない。成長は速く、毎年剪定(せんてい)をして樹形を整える。繁殖は挿木、実生(みしょう)による。

[小林義雄 2020年1月21日]

文化史

中国雲南省の蘭茂(らんも)(1397―1476)の著した『滇南本草(しんなんほんぞう)』に、赤陽子(せきようし)の名で、果実が産後の子宮出血、虫下し、目をよくするなどの薬として記載がある。ピラカンサの現在の中国名は、ラテン語の属名に由来する火棘(ひら)であるが、『滇南本草』には救軍粮(きゅうぐんろう)、赤果(せっか)、純陽子(じゅんようし)、火把果(ひはっか)などの異名が掲げられている。救軍粮の名を檀萃(だんすい)の『農部瑣録(さろく)』は、武侯が南征のおり、軍士が果実を食べたからであると述べている。

[湯浅浩史 2020年1月21日]


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改訂新版 世界大百科事典 「ピラカンサ」の意味・わかりやすい解説

ピラカンサ
fire thorn
Pyracantha


PyracanthaCotoneasterCrataegusP.angustifoliaFr.Schneid.narrowleaf firethorn8mm西P.coccineaL.Roem.evergreen thornfire thorn西P.crenulataRoxb.Roem.Nepali firethorn


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百科事典マイペディア 「ピラカンサ」の意味・わかりやすい解説

ピラカンサ

バラ科ピラカンサ属の総称で,ヨーロッパ南東部〜アジアに6種ほどある。常緑低木。日本ではタチバナモドキ,トキワサンザシが生垣,切花用に栽植されている。タチバナモドキは中国原産で枝を横に張り,短枝はとげ状になる。葉は披針形で全縁。初夏,散房状に径8mmほどの白色の5弁花をつける。秋〜冬,赤だいだい色に熟した径8mmほどの扁球状の果実が固まってつき,美しい。これに似たトキワサンザシは南ヨーロッパ〜西アジアの原産。葉は倒卵形で,縁に細かい鋸歯(きょし)があり,果実は熟すと緋紅(ひこう)色になる。ともに実生(みしょう),挿木でふやす。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピラカンサ」の意味・わかりやすい解説

ピラカンサ

タチバナモドキ」のページをご覧ください。

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