地中海沿岸からアラビア地域原産のシソ科の多年草。ハナハッカ,マージョラムとも呼ばれる。全草に約2%の精油を含み,芳香がある。茎は断面四角形で,草丈30~50cm。葉は対生し小型,一面に微毛があり灰色に見える。6~8月に茎の上部の葉の付け根に小さい紫色または白色の唇形花が咲く。古代ギリシア・ローマ時代には,神の力が宿った草として幸せのシンボルとされた。また魔よけにも使われ,マヨラナの生えるところは空気が清められ,幸福が得られると考えられた。ヨーロッパの食卓では最もよく用いられるハーブ(香草)の一つで,切傷や歯痛の民間薬としても古くから知られ,生葉を摘んで,また花の後に刈り取って束ねて乾かし,パイ,シチュー,スープ,ソースや野菜料理に,獣肉やレバーの臭み消しに,ソーセージ調味料などに用いる。フランス,ギリシア,メキシコが主産地。日本には明治初年に渡来した。耐寒性弱く,越冬には保護を要する。
執筆者:星川 清親
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タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し,下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し,長さ1〜2m,幅約7cmで,先は細くとがり,縁には鋭い鋸歯(きょし)...
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