加減（読み）カゲン

デジタル大辞泉 「加減」の意味・読み・例文・類語

か‐げん【加減】

 
﹇名﹈(スル)
1 加えることと減らすこと。数学で、加法と減法。
2 適度に調節すること。程よくすること。﹁暖房を加減する﹂﹁加減して採点する﹂
3 物事の状態・程度。物のぐあい。﹁風の加減で波の音が聞こえる﹂﹁湯の加減をみる﹂
4 からだのぐあい。健康状態。﹁お加減はいかが﹂﹁加減が悪い﹂
﹇接尾﹈動詞の連用形や状態を表す名詞に付く。
1 ぐあい・程度の意を表す。﹁焼き加減﹂﹁塩加減﹂
2 そのような傾向、そのような気味である、の意を表す。﹁うつむき加減﹂
3 ちょうどよい程度である、の意を表す。﹁ちょうど食べ加減のメロン﹂﹁入り加減の湯﹂
[類語]︵2︶コントロール・制御・リモートコントロール・統御・手加減／︵4︶調子・あんばい・コンディション・本調子・呼吸・具合・状態・体調  

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精選版 日本国語大辞典 「加減」の意味・読み・例文・類語

か‐げん【加減】

 

(一)[1] 〘 名詞 〙
(一)① ( ━する ) 加えることと減らすこと。加わることと減ること。また、数学で加法と減法。
(一)[初出の実例]﹁Kagen カゲン 加減︵マシタリ、ヘラシタリ︶﹂(出典‥和英語林集成︵初版︶︵1867︶)
 (二)[その他の文献]︹晉書‐刑法志︺
 (二)② ( ━する ) 適度に調節すること。ほどよくすること。
(一)[初出の実例]﹁御くすりかけんしてまいる﹂(出典‥御湯殿上日記‐文明一六年︵1484︶一〇月九日)
 (二)﹁余程加減をして歩くらしいのである﹂(出典‥青年︵1910‐11︶︿森鴎外﹀八)
 (三)[その他の文献]︹白居易‐対酒閑吟贈同老者詩︺
 (三)③ 物事の状態や程度、調子。健康、時候、味覚、その他について広くいう。
(一)[初出の実例]﹁Fero︿略﹀ソラノ caguenno(カゲンノ) アシキ トコロニ スミ ナルル﹂(出典‥羅葡日辞書︵1595︶)
 (二)﹁夫(それ)ではお前(まへ)加減(カゲン)でも悪(わ)るいか﹂(出典‥十三夜︵1895︶︿樋口一葉﹀下)
 (二)[2] 〘 接尾語 〙
(一)① 具合。程度。また、適度に調節すること。
(一)[初出の実例]﹁うどん ゆでかげん﹂(出典‥料理物語︵1643︶一七)
 (二)﹁尻尾の垂れ加減﹂(出典‥吾輩は猫である︵1905‐06︶︿夏目漱石﹀二)
 (二)② ある傾向であること。ややそのような具合であること。
(一)[初出の実例]﹁少し低頭(うつむき)加減に顔を赤くしてゐる﹂(出典‥田舎教師︵1909︶︿田山花袋﹀九)
 (三)③ ちょうどよい程度。﹁湯が入り加減だ﹂
  

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普及版 字通 「加減」の読み・字形・画数・意味

【加減】かげん

増減。

字通「加」の項目を見る。

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