デジタル大辞泉 「問題」の意味・読み・例文・類語 もん‐だい【問題】 1解答を求める問い。試験などの問い。﹁数学の問題を解く﹂﹁入試問題﹂ 2 批判・論争・研究などの対象となる事柄。解決すべき事柄。課題。﹁そんな提案は問題にならない﹂﹁経済問題﹂﹁食糧問題﹂ 3 困った事柄。厄介な事件。﹁新たな問題が起きる﹂ 4 世間が関心をよせているもの。話題。﹁問題の議員﹂ [類語]︵1︶問い・題・設問・設題・クエスチョン・質問・発問・諮問・問答・疑問・質疑・押し問答・水掛け論・禅問答・一問一答・自問自答・質疑応答・聞く・問う・尋ねる・諮(はか)る・質(ただ)す・問い質す・聞き質す・問い合わせる・聞き合わせる・借(しゃ)問(もん)・試問・下問・問い返す・聞き返す・聞き直す・尋ね合わせる・照会・打診/︵2︶案件・件(けん)・一件・本件・別件・事案・懸案・課題・題目・本題・論題・論点・争点・テーマ・プロブレム/︵3︶難問・難題・難件・ごたごた・トラブル・いざこざ・揉め事・騒ぎ・悶着・摩擦・どさくさ・波乱・小競り合い・喧嘩 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「問題」の意味・読み・例文・類語 もん‐だい【問題】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 答えを求めるための問い。解答や教えを要求する問い。質問。 (一)[初出の実例]﹁法事了論義、問者興福寺経禅、有表白詞、但問題許也﹂(出典‥中右記‐長治元年︵1104︶八月一日) (二)﹁問題を左右にたてまつらしめて論談のかちまけをあらそはせられ﹂(出典‥河海抄︵1362頃︶序) (三)② 批判や論争、または研究の対象となる事柄。解決しなければならない事柄。︹哲学字彙︵1881︶︺ (一)[初出の実例]﹁宗教上の問題などには全く自信のない人間だったのです﹂(出典‥濁った頭︵1911︶︿志賀直哉﹀一) (四)③ 心にとめて考えるべき事柄。注目すべき点。 (一)[初出の実例]﹁実際髯(ひげ)などは何(ど)うでも可い、問題(モンダイ)は尻尾の有無である﹂(出典‥茶話︵1915‐30︶︿薄田泣菫﹀髯の有無) (五)④ 話の主題。世間で注目を集めている事柄。話題。﹁これが問題の人物です﹂ (六)⑤ 面倒な事柄。厄介な事件。﹁問題を起こす﹂ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「問題」の意味・わかりやすい解説 問題もんだいproblem 英語Problem ドイツ語problème フランス語 一般に答えを必要とする問い、課題をいう。事象のあり方や生起の理由、原因などを﹁なぜか﹂と問うように、人間にはおのずと問いが生まれる。だが、問題は、文化、文明や主体の関心、探究心の程度によりさらに意識的となり、また、実用性を離れて純理論的となる。問題は答えを要求するが、一つの問題の解決は進んで新しい問題を生みやすく、ここに知識や認識の深化・拡大がみられ、さらに解決の方法、手段の確立、体系化により、問題は諸個別科学の分野を生んだ。 哲学は、科学的問題や解決の方法の性格の解明と同時に、科学と哲学の問題の異同の明確化自体を重要な課題とするが、哲学的問題の対象が、世界、知識の可能性と限界、人間の生とその生き方などのように異なるに応じて、存在論︵形而上(けいじじょう)学︶、認識論、倫理学などの分野が分かれ、科学よりも普遍的、根源的、全体的な問いが予想される。 ﹇杖下隆英﹈ 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例