デジタル大辞泉 「定規」の意味・読み・例文・類語 じょう‐ぎ〔ヂヤウ‐〕【定規/定木】 1物を裁断したり、線を引いたりするのにあてがって使う器具。三角定規・T字定規・雲形定規などがある。 2 物事の標準。手本。模範。﹁自分の―で他人をはかる﹂﹁杓(しゃ)子(くし)―﹂ [類語]基準・尺度・物差し・目安・拠(よ)り所・規準・標準・水準・レベル・本位 てい‐き︻定規︼ 1定まっている規則・規約。 2 定まっていること。いつもと同じであること。 ﹁﹃へい今晩は﹄と―の会(あい)釈(さつ)﹂︿逍遥・当世書生気質﹀ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「定規」の意味・読み・例文・類語 じょう‐ぎヂャウ‥【定規・定木】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 直線、曲線、角などを正しく描いたり、または物を裁ったりするのにあてがって用いる器具。三角定規、雲形定規、T定規、たわみ定規などがあり、伸縮や狂いの少ない材質が用いられる。また、ものさしなどにもいう。︹文明本節用集︵室町中︶︺ (一)[初出の実例]﹁根性にひづみがあると、定規(ジャウギ)にかけて截(た)ちなをし﹂(出典‥黄表紙・御存商売物︵1782︶下) (三)② 規準や手本となるもの。模範。規範。 (一)[初出の実例]﹁人は百年を定命にして云ぞ百年はいきねも、先定木にして云ことぞ﹂(出典‥玉塵抄︵1563︶三七) (二)﹁宗賀さまが御覧になって、よいとおっしゃればそれが定規(ヂャウギ)﹂(出典‥歌舞伎・黄門記童幼講釈︵1877︶五幕) (四)③ ( 形動 ) きまっていること。きまりきったさま。当然。 (一)[初出の実例]﹁茶染の木綿ぎりもんは、どこでしをっても定規なもんぢゃ﹂(出典‥滑稽本・続膝栗毛︵1810‐22︶三) てい‐き︻定規︼ (一)〘 名詞 〙 (二)① 一定の規則。一定の規約。︹広益熟字典︵1874︶︺ (三)② いつもきまっていること。いつもと同じであること。 (一)[初出の実例]﹁ヘイ今晩ハと定規(テイキ)の会釈﹂(出典‥当世書生気質︵1885‐86︶︿坪内逍遙﹀五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「定規」の意味・わかりやすい解説 定規 (じょうぎ)rule 直線や曲線を引くとき,角度をかくとき,直線かどうか直線の程度を調べるとき,直角を調べるとき,または物をたつときに当てがって使う用具をいう。直線用製図用具には三角定規,直定規,T︵形︶定規があり,曲線用には雲形定規,たわみ定規がある。三角定規,T定規,雲形定規は木,合成樹脂などで作られている。雲形定規はいろいろな二次曲線からできており,一般に15~20種の形のものが1組となっている。大型のものは造船定規,円弧だけでできているものは鉄道定規と呼んでいる。たわみ定規は自在曲線定規とも呼ばれ,任意の曲線を書くときに用いられるものである。その構造は金属や合成樹脂の背面に鉛の棒を入れてできているもの,鋼の薄板に金具を取り付け指で調整するもの,定規の数ヵ所を重しでおさえるものなどがある。機械工作を行うときの測定やけがき︵罫書︶の直線基準として用いる直定規および直角基準として用いる直角定規は,鋼,鋳鉄,石,またはセラミックスで作られている。その断面は長方形,I形,ナイフエッジ形などである。ナイフエッジ形は,断面が刃形,三角形および四角形などの縁をナイフエッジとして用いるものである。ナイフエッジ形直定規はその縁を対象とする面に当て,その間に生ずる隙間を後方から照明して検査に用いる︵すきみ法︶。長方形およびI形直定規では同一寸法のブロックゲージで直定規を支持し,対象とする面との間隔をブロックゲージまたは隙間ゲージで測定する方法に用いたり,指針測微器や電気マイクロメーターなど指示式測定器付きブロックを用意し,対象面上に支持した直定規上を滑らせ,測定器の読みから真直の程度を知る方法に用いる。直角定規による直角の検査および測定もすきみ法,ブロックゲージ,測微器などを用いるほぼ同様な方法が用いられている。 →物差︵ものさし︶ 執筆者‥沢辺 雅二 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「定規」の意味・わかりやすい解説 定規じょうぎrule 直線または曲線を引くための製図用具。定木とも書く。直線を引くものとしてはT定規、三角定規、曲線用には雲形定規、たわみ定規などがある。材料としてはヒノキ、サクラ、チークなどを乾燥してつくられる。T定規、三角定規には線を引く部分にタケ、セルロイドなどを取り付けたものもある。プラスチック製の三角定規もある。いろいろの形の曲線を組み合わせて一つの定規としたものが雲形定規で、任意の形の曲線を描くのに用いられている。たわみ定規は、金属またはプラスチックの帯の背面に鉛の棒を入れたもので、雲形定規よりも長い曲線を描くのに便利である。 特殊なものとして、生産現場で直角の標準となるL型の測定工具もあり、スコヤとよばれ、基準用、工作用、検査用として用いられている。また洋裁用として襟や袖(そで)などの曲線の製図に用いられるカーブ尺︵なまこ尺︶とよばれている曲線定規もある。 ﹇中山秀太郎﹈ [参照項目] | 角度定規 | 製図器具 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「定規」の意味・わかりやすい解説 定規【じょうぎ】 直線や曲線を引くのに用いる製図用具。直定規は直線,T定規は頭部を製図板の側面に当てすべらせて水平線を引いたり,三角定規を当てて垂直線,斜線を引くのに使用。三角定規は2つの角が45°のものと,60°と30°のものとの2枚1組で,これを組み合わせて種々の斜線を引く。曲線引き用には雲形定規,たわみ定規︵自在曲線定規︶などがある。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報