デジタル大辞泉 「岩相」の意味・読み・例文・類語 がんそう〔‐サウ〕【岩相】 岩石の見かけ上の特徴。狭義には、堆積岩が形成された環境や条件による分類(泥岩相、石灰岩相など)をさす。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「岩相」の意味・読み・例文・類語 がん‐そう‥サウ【岩相】 (一)〘 名詞 〙 堆積岩の組成、粒度、淘汰(とうた)度など、堆積環境を指示する特徴をいう。礫岩(れきがん)相、砂岩相、石灰岩相などがあり、それぞれに一つの堆積環境が対応する。広義には、岩石一般の岩質、組成、組織などのようすを概括的にいう。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「岩相」の意味・わかりやすい解説 岩相がんそうlithofacies 広義には、岩石の見かけ、すなわち色や組織などの様相のこと。なんらかの意味で岩石の生成条件を反映している。粗粒の花崗(かこう)岩が斑(はん)状あるいは細粒になったり、礫(れき)岩が砂岩に、砂岩が泥岩に移り変わったりするとき、岩相が変化しているという。地質時代のサンゴ礁と現在熱帯にみられるサンゴ礁、地質時代の溶岩と現在噴出した溶岩は、生成時代が違っていても同相あるいは等相という。同時代に形成されても、岩相が異なれば異相であるという。狭義には、堆積(たいせき)岩において、堆積環境を示すものとして、砂岩相、石灰岩相、チャート卓越相のように、生物相すなわち化石内容と対応的に用いられる。 ﹇斎藤靖二﹈ ﹃八木下晃司著﹃岩相解析および堆積構造﹄︵2001・古今書院︶﹄ [参照項目] | 岩石 | 生物相 | 相 | 堆積岩 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例