立春から立夏まで,すなわち2月初旬から5月初旬までおもに2,3,4月に行われる神事祭礼をいう。祭りは本来季節をもたらす行事であるから,季節感覚に先行する傾向がある。古代律令制で神祇官所祭の四時祭では,仲春2月の祈年(としごい)(祈年祭(きねんさい))と季春3月の鎮花(はなしずめ)(鎮花祭(ちんかさい))とが春祭にあたった。祈年のトシの原義は稲穀の実りをいい,春に農事を開始するにあたり御年神に一年の稲作が無事に成就して豊かで平和な年であることを祈る祭りが祈年祭であり,鎮花祭は古来御霊を意味するモノの主である大物主神をまつる大神(おおみわ)神社の神事で,モノを花に見立てモノの飛散が悪疫を流行させぬよう落花を鎮める行事だとされる。京都今宮(いまみや)神社境内の疫神社での3月10日(現,4月第2日曜日)の〈やすらい〉祭もその例である。ただ民間では花をもって山の神を田に迎える春祭が多い。全国的には豊作を予祝して稲作の所作をする模倣儀礼(田植祭)と鬼やらいや弓射など除災招福の行事が春祭の特徴をなす。
執筆者:薗田 稔
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… 19世紀末から萌芽的な産業資本の成長がみられる。硝石資源を国有化し,これら民族産業資本を育成しようとしたバルマセダ政権は,イギリス資本と利害をともにする支配層の反対にあい,91年内乱の末に崩壊した。
[1960年代まで]
20世紀に入ると,まもなくアメリカ合衆国資本が主要な銅鉱山を購入して開発を始めたため,チリは国家経済の根幹である硝石,銅資源を外国資本に支配される結果となった。…
※「春祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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