森戸事件(読み)もりとじけん

精選版 日本国語大辞典 「森戸事件」の意味・読み・例文・類語

もりと‐じけん【森戸事件】

 

(一)
 

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改訂新版 世界大百科事典 「森戸事件」の意味・わかりやすい解説

森戸事件 (もりとじけん)


1888-1984192012701202退

 1966︿

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百科事典マイペディア 「森戸事件」の意味・わかりやすい解説

森戸事件【もりとじけん】

 
1919︿1()()  

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「森戸事件」の意味・わかりやすい解説

森戸事件
もりとじけん

東京帝国大学経済学部助教授森戸辰男(たつお)の筆禍事件。森戸が、1920年(大正9)1月1日付けの同学部内経済学研究会機関誌『経済学研究』第1巻第1号(実際は前年12月下旬に出版)に発表した「クロポトキンの社会思想の研究」が、上杉慎吉(うえすぎしんきち)教授を指導者とする興国同志会の策動により危険思想と攻撃され、政府もこれを問題として、1月10日森戸は休職処分を受けた。14日には森戸と編集署名人の同学部助教授大内兵衛(ひょうえ)が起訴された。3月3日の東京地裁、6月29日の東京控訴院の有罪判決のあと、10月22日大審院で上告棄却の判決が下された。新聞紙法第42条朝憲紊乱(ちょうけんびんらん)罪により森戸は禁錮3か月・罰金70円、大内は禁錮1か月(執行猶予1年)・罰金20円に処され、両人ともに東京帝大を失職し、森戸は11月4日に下獄した。学内の森戸擁護の声は小さかったが、言論人や黎明(れいめい)会などを中心に、世論は学問思想の自由に対する弾圧であるとして反対した。

[佐藤能丸]

『我妻栄他編『日本政治裁判史録 大正』(1969・第一法規出版)』

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大学事典 「森戸事件」の解説

森戸事件
もりとじけん


191981919121103701120
: 

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「森戸事件」の意味・わかりやすい解説

森戸事件
もりとじけん

 
1919122013701 (2) 20  

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「森戸事件」の解説

森戸事件
もりとじけん

大正期の学問・思想の自由弾圧事件。1920年(大正9)1月,東京帝国大学経済学部の「経済学研究」創刊号に掲載の,森戸辰男助教授の論文「クロポトキンの社会思想の研究」が新聞紙法の朝憲紊乱(ちょうけんぶんらん)容疑で,森戸と雑誌発行編集人の大内兵衛(ひょうえ)が起訴された。右翼の森戸攻撃に弾圧を予想した文部省と大学は雑誌を回収,廃棄するとともに,森戸・大内を休職処分にし,森戸の留学資格も取り消し,事態の収拾をはかった。しかし起訴され,同年10月大審院の上告棄却で,森戸の禁錮3カ月・罰金70円が確定した。大学を追われた森戸は大原社会問題研究所に移った。大内は禁錮1カ月・罰金20円・執行猶予1年で失官した。

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旺文社日本史事典 三訂版 「森戸事件」の解説

森戸事件
もりとじけん

1920(大正9)年,東大助教授森戸辰男の筆禍事件
東大経済学部機関誌『経済学研究』創刊号に発表した森戸の論文「クロポトキンの社会思想に関する研究」が危険思想とされ,森戸と編集署名人大内兵衛助教授が休職となり起訴された。学問・思想の自由を圧迫した事件の一つ。

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