相互扶助(読み)ソウゴフジョ(英語表記)mutual aid 英語

デジタル大辞泉 「相互扶助」の意味・読み・例文・類語

そうご‐ふじょ〔サウゴ‐〕【相互扶助】

互いに助け合うこと。互助。「相互扶助精神

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精選版 日本国語大辞典 「相互扶助」の意味・読み・例文・類語

そうご‐ふじょサウゴ‥【相互扶助】

 

(一)  
(二) 
(三) 1918
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「相互扶助」の意味・わかりやすい解説

相互扶助
そうごふじょ
mutual aid 英語
gegenseitige Hilfeleistung ドイツ語
entr'aide フランス語




 


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「相互扶助」の意味・わかりやすい解説

相互扶助
そうごふじょ
mutual aid

ロシアの P.A.クロポトキンが唱えた生物学,社会学,倫理学を貫く原理。ダーウィンの進化論のうち,生存競争の原理のみを強調することへの批判として,生物界には生存競争以上に相互扶助の原理が働いていることを立証しようとしたもので,1902年に刊行された『相互扶助論』は,彼のこのような理論の集大成である。彼は,相互扶助を一般にいわれるように種の存続や繁殖のためにだけ行われるものではなく,もっと根源的な自己保存の本能,つまり食欲や睡眠と並ぶ本能的欲求であるとし,これを社会的本能,あるいは社会性と名づけた。さらにこの見地を人間社会にもあてはめ,相互扶助こそが人間社会の進歩と発達を推進した原動力であると説いた。彼はこのことを通じて,資本主義社会が人間社会の進歩と発達にとって決して望ましいものではないことを立証し,現代の競争社会に対するアンチテーゼとして提起しようとしたのである。また,正義とか愛という道徳観念も,相互扶助として現れた社会的本能あるいは社会性によって培われたものとしてとらえ,倫理学の体系としてまとめようとしたが,これは未完に終った。

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四字熟語を知る辞典 「相互扶助」の解説

相互扶助

互いに助け合うこと。

[使用例] その相互扶助の精神は、少くも吾々文学者の間にはないことだね[里見弴*今年竹|1919~27]

[使用例] かつての自由山行の民の中で、国家権力の強制によって山を追われ、定住民にとけ込むことをやむなくされた人々の影の相互扶助組織だ[五木寛之*戒厳令の夜|1976]

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