硫黄(読み)イオウ(英語表記)sulfur

翻訳|sulfur

デジタル大辞泉 「硫黄」の意味・読み・例文・類語

いおう〔いわう〕【硫黄】

 
使S1632.07
[]  


ゆおう〔ゆわう〕【硫黄】

《「ゆあわ(湯泡)」の音変化か》「いおう」に同じ。〈和名抄

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精選版 日本国語大辞典 「硫黄」の意味・読み・例文・類語

いおういわう【硫黄】

 

(一)  
(二) (  )  
(一)[]︿(13)
(三) 
(一)[]()使(181830)
 

ゆおうゆわう【硫黄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「湯泡(ゆあわ)」の変化したものか。また、「硫」の字音「る」を日本化して「ゆ」と発音したものとも ) =いおう(硫黄)〔二十巻本和名抄(934頃)〕
  3. ゆおうぎ(硫黄木)」の略。〔物類称呼(1775)〕

いおん【硫黄】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「いおう」の変化した語 ) =いおう(硫黄)
    1. [初出の実例]「いおん 付木のことを如此云。いをうなるべし」(出典:浪花聞書(1819頃))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「硫黄」の意味・わかりやすい解説

硫黄
いおう
sulfur


16sulphur使sulfursulveresulphurium18AL


存在


()1969H2SSO2H2SO4AFeS2()ZnS()CaSO42H2O0.05511.5


製法





粗硫黄の分離

()()9099.5


粗硫黄の精製

室温で二硫化炭素に溶かし、氷冷して再結晶するか、昇華法あるいは蒸留法が用いられる。蒸留法では鉄製のレトルト中で硫黄を溶融し、発生する蒸気を冷却室に導いて冷やし、細粉状の固体とする。これを硫黄華という。冷却室の温度を高くすれば液状のものが捕集され、これを鋳型に入れて棒状硫黄として販売する。

[守永健一]

石油からの硫黄の回収

RSHC4H4S40015040.2IG


性質


32S33S34S36S32S9595.5α()Sαα95.5β()Sβ8S8βBSαSβ119λ()Sλ160μ()SμC200μ150γ()Sγ78δ()SδSγSδ2.18211039δcyclo-Snn10121820cyclo-Sncatena-SnS20444.674Sn600S8S6S7620720S7S6S2S3S4720S22000S

 370Na2Sxx25


用途


使()


薬用

99.5()湿()()310使()


人体と硫黄


112()B1



2003


硫黄(データノート)
いおうでーたのーと

硫黄
 元素記号  S
 原子番号  16
 原子量   32.06
 融点    α;112.8℃
       β;119.6℃
       γ;106.8℃
 沸点    444.7℃
 比重    α;2.07
       β;1.96
       γ;2.19
 結晶系   α;斜方
       β,γ;単斜
 元素存在度 宇宙(Si106個当りの原子数)
          5.60×105(第10位)
       地殻 260ppm(第15位)
       海水 (/mgL-1)885

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改訂新版 世界大百科事典 「硫黄」の意味・わかりやすい解説

硫黄 (いおう)
sulfur


bsulphur︿sulveresulphuriumbrimstone

FeS2PbSZnSCuFeS2CaSO42H2OCaSO4BaSO41.53%1980HSH2S2mg/kgSO42

αSα95.5112.82.07βSβ1191.96SαSβCS2SαSβ119λSλμSμπγSγδSδSμSαSβSλS8SμS6SπS4S8S6S4S21500

姿使


246Sn2nS2

 S2H2OSHOH

FeSCoSNiS-2.602.68H2SCS2SO2H2SO3SO2O2SO3H2SO4H2S2O3H2S2O6H2S2O7H2SO5

使35Sβ87


SSB1HNADH-H2SH2SH2S


8貿14513218640kg14使使綿


湿︿R.B.︿︿姿姿


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化学辞典 第2版 「硫黄」の解説

硫黄
イオウ
sulfur


S16[Ne]3s23p41632.065(5)32(94.99(26))33(0.75(2))34(4.25(24))36(0.01(1))2649sulpursulvere8(1837)()
115.21 444.72 (α)(β)16S8 95.2  119.0  α112.8 λμ157  S8 S6S4S2 γδα 2.07 g cm3(20)β 1.957 g cm3(20)10.360 eV26SSS(S)250  Sn2(sulfane)XSnX(XH-CN-NR2)HO3S-Sn-SO3H
[CAS 7704-34-9]

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百科事典マイペディア 「硫黄」の意味・わかりやすい解説

硫黄【いおう】

 
S1632.05932.0762.07α1.96β1.92λμ119444.7α95.5β119λμ350沿1917
 

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「硫黄」の解説

いおう【硫黄】

 
S()B1  

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「硫黄」の意味・わかりやすい解説

硫黄
いおう
sulfur

 
S16 32.06616123 ()  113 119 444.55 160190  

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旺文社日本史事典 三訂版 「硫黄」の解説

硫黄
いおう
S

 

 ()  () 貿鹿  

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岩石学辞典 「硫黄」の解説

硫黄

火山の火口から硫黄が流出することがある.昭和11年に北海道の知床硫黄山では火口から約100万トンにおよぶ,ほとんど純粋な硫黄がオホーツク海側に流出した.これは熔岩流であるが,現在までにほとんど採掘してしまった.

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栄養・生化学辞典 「硫黄」の解説

硫黄

 原子番号16,原子量32.066,元素記号S,16族(旧VIa族)の原子.35Sはβ線を出すラジオアイソトープで,14Cに比べて比放射能が高いものが得られる.

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世界大百科事典(旧版)内の硫黄の言及

【黄】より


使(19241815181920)使︿

【塩】より


使 

 ︿()()姿(B.)

【四大】より

…しかしその際,四元素よりも変成の妙を発揮する水銀が物質変換の中心的存在となった。また物質それ自体は生物と同様に増成するという観点から,男性的原理と女性的原理の拮抗・融和によって物質の変化をとらえるという考えが定着し,水銀が女性原理を,硫黄が男性原理を代表するという硫黄―水銀の原素論がアラビア世界を通じて登場した。これがさらには,三位一体のキリスト教的発想も手伝い,塩という中性要素を加えた硫黄―塩―水銀の三原素説が四元素に優先する考えになった。…

【太陽】より


︿︿︿︿

※「硫黄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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