日本歴史地名大系 「秋穂二島村」の解説
秋穂二島村
あいおふたじまむら
[現在地名]山口市大字秋穂二島
椹ふし野の川の流れ込む山口湾の東に位置し、北は鋳すぜ銭ん司じ・陶すえ・名なた田じ島まの各村、東は本ほん郷ごう︵現吉敷郡秋穂町︶に接する。小郡宰判所属。
建久二年︵一一九一︶一〇月の長講堂所領注文︵島田文書︶に記される﹁不所課庄々﹂のうちに﹁周防二嶋﹂の名がみえ、中世を通じて秋穂二島庄とよばれた地にあたる。この秋穂二島庄の荘域は近世の秋穂二島村および本郷を含む地であるが、早くから二島村分を﹁二嶋方﹂という呼び方で称したらしい︵善城寺文書︶。二島の地名は﹁地下上申﹂に﹁弐島村と申儀は小島と申島弐ツ有之、此島を片取、郷名弐島村と往古より申伝之由﹂とある。この二島は、現在一つが開作地内にあり、残り一つが海中にある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報