デジタル大辞泉 「胡麻」の意味・読み・例文・類語 ご‐ま【×胡麻】 ゴマ科の一年草。高さ約1メートル。茎や葉に軟毛があり、葉は長楕円形。夏、淡紫色を帯びた白色の鐘状の花をつける。果実は円柱状で、中に多数の種子をもつ。エジプトの原産といわれ、黒ゴマ・白ゴマ・金ゴマなどの品種がある。油をとり、また食用にする。うごま。︽季 実=秋 花=夏︾﹁人遠く―にかけたる野良着かな/蛇笏﹂ う‐ごま【×胡麻】 ゴマの古名。「―は油にしぼりて売るに」〈宇津保・藤原の君〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「胡麻」の意味・読み・例文・類語 ご‐ま【胡麻】 (一)〘 名詞 〙 (二)① ゴマ科の一年草。インドまたはエジプト原産といわれ、古くから日本にも渡来し栽培されている。茎は高さ一メートルほどになり、四稜があり全体に軟毛を密生する。葉は楕円形で長さ約一〇センチメートル。柄があり、先端はとがり、対生で、上部ではしばしば互生する。八~九月、上部の葉腋(ようえき)に花冠の先端が五裂した長さ約三センチメートルの白い唇状花を開く。果実は縦溝のはいった円柱状で四室からなり、中に小さな扁平な種子を多数収める。種子の色は品種によりさまざまで、黒・白・黄褐色などある。種子は、ごま塩や菓子原料に用い、しぼった油︵ゴマ油︶は、揚げ物・髪油・医薬・工業用などに使われる。うごま。︽ 季語・秋 ︾ ▼ごまの花︽ 季語・夏 ︾ (一)[初出の実例]﹁播二殖黍稷薭麦大小豆及胡麻等類一﹂(出典‥続日本後紀‐承和七年︵840︶五月丙辰) (二)② ①の種子のような黒い斑点。 (三)③ ﹁ごまてん︵胡麻点︶﹂の略。 (四)④ =ごま︵護摩︶の灰③ (一)[初出の実例]﹁ムムこいつらは、ごまじゃなごまじゃな﹂(出典‥浄瑠璃・日高川入相花王︵1759︶二) (五)⑤ ﹁ごますり︵胡麻擂︶﹂の略。 うごま【胡麻】 〘 名詞 〙 植物「ごま(胡麻)」の異名。〔十巻本和名抄(934頃)〕胡麻の語誌 日本漢字音が、呉音から漢音中心の受容に移ったのに伴い、濁音が鼻音を伴うようになった。その影響を受けて、奈良時代中期頃から濁音の鼻音性が強まる。﹁ばら━うばら﹂﹁だく━うだく﹂対応のように、ウゴマのウも ngo の鼻音性を写したものであったと考えられる。 おごま【胡麻】 〘 名詞 〙 植物「ごま(胡麻)」の異名。[初出の実例]「胡麻子 オゴマ」(出典:観智院本名義抄(1241)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「胡麻」の意味・わかりやすい解説 胡麻ごま 京都府中央部、南丹(なんたん)市の中央部にあたる旧日吉(ひよし)町の一地区。由良(ゆら)川水系と大堰(おおい)川︵桂川︶水系の分水界をなす高原状の地。古代に胡麻牧があり、地名は駒(こま)に由来するという。JR山陰本線が通じ、市営の総合運動広場﹁ユースランド﹂がある。 ﹇編集部﹈ [参照項目] | 日吉 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「胡麻」の解説 ごま【胡麻】 漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。ゴマ科ゴマの種子を乾燥したもの。滋養、肝機能向上などの作用がある。湿疹(しっしん)、じんましん、アトピー性皮膚炎に効く消風散(しょうふうさん)などに含まれている。 出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報
旺文社日本史事典 三訂版 「胡麻」の解説 胡麻ごま 灯油・食用油の原料となるゴマ科の一年草 灯油用としてかや・つばきの実とともに古来より珍重された。胡麻の一種の荏胡麻 (えごま) が用いられ,中世には油座が発達。近世では菜種・綿実 (わたのみ) が油の主原料となったが,都市・農村に灯油の需要が拡大し栽培は盛行した。 出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
動植物名よみかた辞典 普及版 「胡麻」の解説 胡麻 (ゴマ・オゴマ) 学名:Sesamum indicum植物。ゴマ科の一年草,園芸植物,薬用植物 出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報