デジタル大辞泉 「許し」の意味・読み・例文・類語 ゆるし【許し】 1︵﹁聴し﹂とも書く︶願いを聞き入れること。許可すること。﹁父の許しを得て上京する﹂ 2 ︵﹁赦し﹂とも書く︶罪・過失・無礼などをとがめないこと。容(よう)赦(しゃ)。赦(しゃ)免(めん)。﹁罪の許しを請う﹂ 3 芸道で、師から弟子に与える免許の一階級。﹁奥許し﹂ [類語]許可・認可・許諾・承認・認許・允(いん)許(きょ)・允(いん)可(か)・容認・許容・聴許・裁許・免許・公許・官許・オーケー・ライセンス・勘弁・容赦・裁可・特許・宥恕・黙許・批准・堪忍・寛恕・海容・目こぼし・見て見ぬふり︵―する︶許す・認める・見逃す・見過ごす・大目に見る・目をつぶる ばかし︻許し︼﹇副助﹈ ﹇副助﹈︽﹁ばかり﹂の音変化。話し言葉に用いられる︾ 1 おおよその程度を表す。ばっかし。﹁少し許し塩気が足りない﹂ 2 限定の意を表す。ばっかし。﹁食卓には食事が並んで、あとは食べる許しだ﹂ 3 ︵﹁…たばかし﹂の形で︶動作が完了して間もない意を表す。ばっかし。﹁さっき来た許しだ﹂ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「許し」の意味・読み・例文・類語 ゆるし【許・赦・聴】 (一)〘 名詞 〙 ( 動詞﹁ゆるす︵許︶﹂の連用形の名詞化 ) (二)① ある行為を、さしつかえないとして許可すること。 (一)[初出の実例]﹁﹃にげないことゆゑに、あやしの声までやは﹄などあるは、ゆるしなきを﹂(出典‥蜻蛉日記︵974頃︶下) (三)② 罪、とが、あやまちなどを許すこと。赦免。︹日葡辞書︵1603‐04︶︺ (一)[初出の実例]﹁父順徳が冤枉(むしつのつみ)をまうしときて、おん赦(ユルシ)を蒙らせん為に﹂(出典‥読本・椿説弓張月︵1807‐11︶続) (四)③ 芸道で、師匠から弟子に与える免許。特定の技術や楽曲を習うことを許すこと。表許・裏許・中許・奥許などの階梯があることもある。 (一)[初出の実例]﹁物のゆるしをとるは、何れの道にても、なりがたき物なれば﹂(出典‥わらんべ草︵1660︶五) (五)④ =ゆるしいろ︵許色︶ (一)[初出の実例]﹁野風秋の小袖色(ユルシ)にして惣鹿子﹂(出典‥浮世草子・好色一代女︵1686︶一) (六)⑤ キリスト教で、神が人の罪を罰せず、罪から解き放つことをいう。 ばっかし【許・斗】 〘 副詞助 〙 ( 副助詞「ばかり」の変化した「ばっかり」がさらに変化したもの ) 会話に用いる俗語的な語。限定の意を表わす。→ばかり②。[初出の実例]「是斗といふべきを、是ばっかし是ばっちゃ 是ばっかりなどはわるがるべし」(出典:かた言(1650)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例