日本大百科全書(ニッポニカ) 「豊田自動織機」の意味・わかりやすい解説
豊田自動織機(株)
とよたじどうしょっき
トヨタ自動車グループの本家にあたる機械メーカー。豊田佐吉(とよださきち)が発明した自動織機の製造を目的とし、1926年︵大正15︶豊田自動織機製作所を愛知県刈谷(かりや)市に設立、各種紡織機械の生産に着手した。豊田佐吉は自動車製造に早くから着目し、長男喜一郎(きいちろう)に国産自動車への進出を勧めた。同社は1933年︵昭和8︶自動車部を設置し、1935年に乗用車の試作第1号を完成、1937年にトヨタ自動車工業を分離独立させた。1940年には豊田製鋼︵現愛知製鋼︶も分離した。第二次世界大戦後は繊維機械に加えて、エンジンや車体組立てなど自動車関連部門に積極的に進出し、1950年代なかばにはフォークリフトやカークーラー用コンプレッサーなどの新製品開発を実現した。その後は、繊維機械、フォークリフト、自動車組立て、コンプレッサーが事業の四本柱で、フォークリフトは1988年︵昭和63︶にアメリカでの生産も開始している。1990年代に入り、物流システム事業部や電子事業部を設置し、次世代新商品の開発に取り組んでいる。2001年︵平成13︶現社名に変更。資本金805億円︵2008︶、売上高1兆2175億円︵2008︶。
﹇中村青志﹈
﹃豊田自動織機製作所社史編集委員会編﹃四十年史﹄︵1967・豊田自動織機製作所︶﹄
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