デジタル大辞泉 「頁岩」の意味・読み・例文・類語 けつ‐がん【×頁岩】 シルトや粘土の堆(たい)積(せき)岩(がん)で、板状に薄くはがれる性質のもの。泥板岩。シェール。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「頁岩」の意味・読み・例文・類語 けつ‐がん【頁岩】 (一)〘 名詞 〙 粘土岩、シルト岩のうち、薄片状にはがれやすい性質をもつものをいう。油頁岩、礬土(ばんど)頁岩、黒色頁岩、石灰質頁岩などがある。泥板岩。シェール。︹日本風景論︵1894︶︺ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「頁岩」の意味・わかりやすい解説 頁岩けつがんshale 泥質の堆積(たいせき)岩のなかで、層理面に平行に薄くはげやすい性質をもつ岩石。シェールともいう。普通、粒径16分の1ミリメートル以下のシルト︵微砂︶と粘土からなり、暗色を呈する。地層の断面で、細かく平行に発達した葉理が認められるものをいう。はげやすい性質または平行な葉理ができるのは、構成粒子の粒度の異なるものが薄く交互に積み重なっていること、あるいは有機物や炭酸カルシウムなど化学成分の含有量が交互に変わっていることなどの初生的な成因と、地層の荷重による圧縮や再結晶作用によって粘土鉱物や雲母(うんも)類が層理面に平行に配列する二次的な成因があると考えられている。各地質時代の地層より産するが、古い時代の泥質岩は普通、低度の変成作用を被り、硬くなり、層理面と斜交したはげやすい性質をもつようになる。それは粘板岩として頁岩とは区別される。含有物質の違いにより、炭質、石灰質、珪(けい)質、凝灰質頁岩などがあり、とくに石油成分を含むものを油頁岩または油母頁岩︵オイルシェール︶という。 ﹇斎藤靖二﹈ [参照項目] | 雲母 | オイルシェール | シルト | 層理 | 堆積岩 | 粘土 | 粘土鉱物 | 粘板岩 | 変成作用 | 葉理 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「頁岩」の意味・わかりやすい解説 頁岩けつがんshale 薄く割れやすい性質をもつ泥岩。泥板岩ともいう。本のページ︵頁︶をめくるように剥離性のあることから名づけられた。ただし,泥岩がさらに固結した粘板岩︵スレート︶との中間の岩石を頁岩と総称することもある。日本では中生代,新生代古第三紀の泥質岩に用いられている。頁岩は含有物質によって,ケイ質頁岩,炭質頁岩,石灰質頁岩,砂質頁岩,硬質頁岩,油母頁岩︵オイルシェール︶などに分けられる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
岩石学辞典 「頁岩」の解説 頁岩 粘土,シルト,あるいは泥が固まってできた細粒の堆積岩.細かいラミナ構造を有していて裂けやすく,赤色,褐色,黒色,灰色など種々の色調のものがある.葉理が存在し,0.4mm以下の厚さで,一般に粘土の粒度の岩屑石英粒と混合している.様々な頁岩が知られている.頁岩という語は時に泥岩と同意義に用いられるが,泥岩には葉理および割れやすさが欠けている[Krynine : 1948, Pettijohn : 1949, Tourtelot : 1960,隅田 : 2002年]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報