顧（読み）コ

デジタル大辞泉 「顧」の意味・読み・例文・類語

こ【顧】［漢字項目］

 
﹇常用漢字﹈　﹇音﹈コ︵漢︶　﹇訓﹈かえりみる　かえって
1 振り返って見る。﹁顧(こべ)眄(ん)・顧望／一顧・後顧・四顧・指顧・右(うこ)顧(さ)左(べ)眄(ん)﹂
2 思いめぐらす。﹁顧命・顧問・顧慮／回顧・三顧﹂
3 目をかける。﹁顧客／愛顧・恩顧・眷(けん)顧(こ)﹂
﹇名のり﹈み
﹇難読﹈顧(とく)客(い)  

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精選版 日本国語大辞典 「顧」の意味・読み・例文・類語

かえり‐みかへり‥【顧】

 

(一)〘 名詞 〙
 (二)① 後方をふりかえってみること。
(一)[初出の実例]﹁岡のさき い廻(た)むるごとに 万(よろづ)たび 可弊里見(カヘリみ)しつつ﹂(出典‥万葉集︵8Ｃ後︶二〇・四四〇八)
 (三)② 過去を回想すること。
(一)[初出の実例]﹁思ひ立つほどはいと心澄めるやうにて、世にかへりみすべくも思へらず﹂(出典‥源氏物語︵1001‐14頃︶帚木)
 (四)③ 心にかけること。懸念。
(一)[初出の実例]﹁大君の 辺(へ)にこそ死なめ 可敝里見(カヘリみ)は せじと言立(ことだ)て﹂(出典‥万葉集︵8Ｃ後︶一八・四〇九四)
 (五)④ 世話すること。
(一)[初出の実例]﹁親たちのかへりみをいささかだにつかうまつらで﹂(出典‥竹取物語︵9Ｃ末‐１０Ｃ初︶)
 (六)⑤ 自分の行為をふりかえってみること。反省。わきまえ。
(一)[初出の実例]﹁モシ ソノ cayerimiga(カエリミガ) ナクワ タチマチ キニ チガイ ワザワイニ アワウズレバ﹂(出典‥天草本伊曾保︵1593︶鼠の事)
  

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