麦と兵隊(読み)ムギトヘイタイ

デジタル大辞泉 「麦と兵隊」の意味・読み・例文・類語

むぎとへいたい【麦と兵隊】

 
131938  

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「麦と兵隊」の意味・読み・例文・類語

むぎとへいたい【麦と兵隊】

 

(一)
 

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「麦と兵隊」の意味・わかりやすい解説

麦と兵隊 (むぎとへいたい)


1938138尿3854522姿︿︿

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「麦と兵隊」の意味・わかりやすい解説

麦と兵隊
むぎとへいたい

火野葦平(あしへい)の中編小説。1938年(昭和13)8月『改造』に発表。同年9月改造社刊。歩兵伍長(ごちょう)の身分で報道部員として、日中戦争の徐州(じょしゅう)作戦に参戦した従軍日記で、徐州へ向けて上海(シャンハイ)を出発した5月4日から、任務を終えて上海に帰ることの決まった22日までの従軍の模様が記されている。戦記とはいえ、激しい戦闘描写はほとんどなく、兵隊の日常生活や広漠と続く麦畑の中を行軍する部隊のようすや中国民衆の姿や村の風景が、淡々とした筆致で描かれているだけであるが、素朴な表現と誠実な作者の人柄が読者の胸を打つ。兵士が戦場から送ったという臨場感と生々しさが反響をよんで、単行本は空前のベストセラーとなった。続く『土と兵隊』(1938)、『花と兵隊』(1938~39)とともに作者のいわゆる「兵隊三部作」をなす。

[都築久義]

『『土と兵隊・麦と兵隊』(新潮文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「麦と兵隊」の解説

麦と兵隊
むぎとへいたい

火野葦平(あしへい)の中編小説。1938年(昭和13)「改造」8月号に発表。同年9月改造社より刊行。「徐州会戦従軍記」と副題にもあるとおり,日中戦争で苦戦した徐州作戦に軍の報道班員として従軍した筆者が,その見聞を実感をこめて描いたもので,華々しい世評をうけ,発行部数も120万部に達した。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の麦と兵隊の言及

【徐州】より

…1938年,前年の華北・華中進攻につづいて,両戦線を結合しようとした日本軍は,両方面より徐州に向けて進軍し,国民党軍と戦った(徐州作戦)。この戦役は従軍した火野葦平の《麦と兵隊》によってもよく知られている。また1948‐49年には北西方から進攻した共産軍が,徐州の国民党軍を攻撃して破り,長江以北の解放をなしとげた(淮海戦役)。…

【戦争文学】より


(1938)︿(1938)(1938)(1946)(1952)(1952)

※「麦と兵隊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

タコノキ

タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し,下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し,長さ1〜2m,幅約7cmで,先は細くとがり,縁には鋭い鋸歯(きょし)...

タコノキの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android