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大漁!水産部長の魚トピックス
食卓でのなじみが薄れつつあるクジラ。日本は2019年に商業捕鯨を再開し、ここへきてクジラを巡る新たな動きが出てきた。水産庁が捕獲枠を新設する方針を示し、大幅に増産の見通しとなったほか、73年ぶりに建造された国産の新たな大型捕鯨母船が操業した。(時事通信水産部長 川本大吾)
日本の伝統食とも言える魚の干物に、外国産の原料がじわり浸透している。製造するのは国内各地の水産加工業者だが、かつて地元でたくさん取れていた魚の水揚げが少なく、原料を確保できなくなっており、輸入魚を使う機会が増えている。(時事通信水産部長 川本大吾)
人工知能(AI)を使った技術が飛躍的に進歩する中、漁業や魚の流通段階でも幅広く活用されている。水産の現場ではこれまで、漁師や魚のプロたちの経験や勘に頼りがちだったが、大量のデータを蓄積したAIのディープラーニング(深層学習)などにより、素早く判断ができるようになってきた。実用化と同時に、精度や機能を高める開発者の取り…
水産資源の持続的利用につながる代替食品が、魚の刺し身にも広がっている。見た目だけでなく、味や食感が本物に近いと言われるほど質が向上。SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まる中、国内外で注目を集めている。(時事通信水産部長 川本大吾)
すしネタや刺し身で人気のマグロ。大トロ、中トロ、赤身のほか、最近は中骨に付いた中落ちや頭部の脳天、ほほ肉といった希少部位も注目されている。一方、「血合い」は身の一部ではあるものの、流通過程で捨てられることもある。近年、この血合いを食べると、生活習慣病やストレスの改善などに効果が期待される抗酸化物質を摂取できることが分…
すしネタなどで人気のサーモンを、ステーキやかつ、しょうが焼きなど、肉料理のように楽しんでもらいたい―。在日ノルウェー大使館が新たなPRを開始した。(時事通信水産部長 川本大吾)
おでんやおせち料理に使われる魚の練り物の人気が低迷している。農林水産省が9月にまとめた水産加工統計調査によると、水産練り製品の2022年の生産量は約47万1000トンで、1975年の6割減。加工業者の数も大幅に減っている。練り物は日本が誇る魚食文化の一つ。復活へ、加工メーカーはあの手この手で策を練っている。
「入梅イワシ」と呼ばれるほど、梅雨時に脂が乗っておいしくなるイワシ。初ガツオや秋のサンマに比べると人気は落ちるが、イワシの水揚げがトップレベルの千葉県銚子港(銚子市)では、今年も順調な水揚げ量を示しており、地元の料理店や水産加工業者の需要が例年になく高まっている。
昨年以降、タラバガニやズワイガニ、ケガニなど、カニの高値が目立つ。そんな中、「ゴールデンキングクラブ」という少し聞き慣れない大型のカニが台頭してきた。味の評判も上々。食べ応えの良さで人気のタラバよりも大幅にお買い得とあって、評価がじわじわと上昇している。
東京都中央区の「築地場外市場」がにぎわいを見せている。水際対策の緩和や円安などを背景に、昨年末以降、インバウンド(訪日客)を中心に人出が増え続け、週末などには歩道からはみ出るほど大勢の人が押し寄せている。
「海のミルク」と呼ばれ、栄養たっぷりのカキ。今年のシーズンは間もなく終わろうとしているが、国内消費の落ち込みによる苦境を打開しようと、広島県などの水産加工業者は新たな戦略で海外への輸出を進め、活路を見いだそうと懸命だ。
日本が誇る代表的な食文化のすし。回転ずしも含めて、日本人だけでなくインバウンド(訪日客)からも大人気だ。今、注目を集めているのが冷凍のすし。解凍後もネタやシャリもおいしく味わえるとあって、人気が高まりそうだ。
漁師の減少に歯止めを掛けようと、漁業者の求人サイト「漁師.jp」の運営や漁師の育成活動などを行う「全国漁業就業者確保育成センター」は昨年春から、パワーハラスメント対策を求人の条件に盛り込んでいる。少しずつ認知され始め、新人漁師の定着に期待が高まっている。
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