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|Opened = 1922年9月3日 |
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|Architect = Alfredo Rosselli |
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|Events = '''[[フォーミュラ1|F1]] [[イタリアグランプリ|イタリアGP]]'''<br />[[FIA 世界耐久選手権|WEC]], [[ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ|ELMS]], [[世界ツーリングカー選手権|WTCC]]<br>[[ロードレース世界選手権|WGP]] [[イタリアグランプリ (ロードレース)|イタリアGP]], [[スーパーバイク世界選手権|SBK]] |
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|Length_km = 5.793<ref name=F1.comLap>{{cite web|title=Formula 1 Gran Premio Santander D'Italia 2009 (Monza) - interactive circuit map|url=http://www.formula1.com/races/in_detail/italy_818/|work=Formula One Administration Ltd|publisher=Formula1.com|date=(c) 1999-2009|accessdate=17 September 2009}}</ref><ref name=MonzaNetStats>{{Cite web|title=Autodromo Nazionale Monza - Areas & Structures|url=http://www.monzanet.it/eng/spazi_strutture.aspx|work=Autodromo Nazionale Monza|publisher=MonzaNet.it|date=2007|accessdate=2009-09-17|archiveurl=https://web.archive.org/web/20080618011356/http://www.monzanet.it/eng/spazi_strutture.aspx|archivedate=2008-06-18|url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref> |
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}} |
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''' |
'''モンツァ・サーキット'''は、[[イタリア]]北部の都市[[モンツァ]]にある[[サーキット]]。 |
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正式名称は、'''アウトドローモ{{Efn|"Autodromo"はイタリア語で自動車競技場を意味する単語。イタリア語のアクセント位置<ref>{{Cite book|和書|editor=池田廉|editor-link=池田廉 (イタリア文学者)|title=伊和中辞典|edition=第2版|publisher=[[小学館]]|date=1999-03-20|isbn=4-09-515402-0|page=150}}</ref>を考慮すると「'''アウトードロモ'''」とカナ表記されるべきだが、「アウトドローモ」なる誤った表記が一般に流布してしまっている。}}・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ'''({{lang-it-short|Autodromo Nazionale di Monza}})。 |
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自動車競技目的で建設されたサーキットとしては、世界で3番目に古い、歴史あるサーキットである。[[フォーミュラ1|F1]][[イタリアグランプリ|イタリアGP]]が行われる。 |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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イタリアGPが初開催された翌年の1922年に完成したクラシックコース。イギリスの[[ブルックランズ・サーキット]](1907年、現在廃止)、アメリカの[[インディアナポリス・モーター・スピードウェイ]](1911年)に続いて、世界で3番目に建設された本格的パーマネントサーキットである<ref name="Fsoku2011">{{Cite journal |和書 |author=世良耕太 |year=2011 |month=9 |title=F1アカデミー「歴史あるモンツァサーキット」 |journal=F1速報 |issue=第14戦イタリアGP号 |pages=32-33 |publisher=イデア}}</ref>。 |
イタリアGPが初開催された翌年の1922年に完成したクラシックコース。イギリスの[[ブルックランズ・サーキット]](1907年、現在廃止)、アメリカの[[インディアナポリス・モーター・スピードウェイ]](1911年)に続いて、世界で3番目に建設された本格的パーマネントサーキットである<ref name="Fsoku2011">{{Cite journal |和書 |author=世良耕太 |year=2011 |month=9 |title=F1アカデミー「歴史あるモンツァサーキット」 |journal=F1速報 |issue=第14戦イタリアGP号 |pages=32-33 |publisher=イデア}}</ref>。 |
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{{f1|1980}}に[[イモラ・サーキット|イモラ]]で開催された以外は、[[フォーミュラ1|F1]]世界選手権が始まった{{f1|1950}}から現在まで毎年F1イタリアGPが開催されている。F1世界選手権の開催数は、世界のグランプリサーキットの中で最も多い。 |
{{f1|1980}}に[[イモラ・サーキット|イモラ]]で開催された以外は、[[フォーミュラ1|F1]]世界選手権が始まった{{f1|1950}}から現在まで毎年F1イタリアGPが開催されている。F1世界選手権の開催数は、世界のグランプリサーキットの中で最も多い。[[耐久レース]]では、[[スポーツカー世界選手権]]の{{仮リンク|モンツァ1000km|en|6 Hours of Monza}}も伝統の1戦として開催されていた︵2004年から2008年は[[ル・マン・シリーズ]]の1戦︶。2021年から[[FIA 世界耐久選手権]]︵WEC︶が開催された。また2020年には[[世界ラリー選手権|WRC]]最終戦[[モンツァ・ラリーショー#ラリー・モンツァ|ラリー・モンツァ]]が行われた。
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2輪でも、かつては[[ロードレース世界選手権]][[イタリアグランプリ (ロードレース)|イタリアGP]]の舞台となった。 |
2輪でも、かつては[[ロードレース世界選手権]][[イタリアグランプリ (ロードレース)|イタリアGP]]の舞台となった。また[[スーパーバイク世界選手権]]も開催されていた。 |
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[[File:Tifosi podio Monza 2011.jpg|thumb|left|220px|[[2011年イタリアグランプリ|2011年イタリアGP]]終了後のピット前の光景]] |
[[File:Tifosi podio Monza 2011.jpg|thumb|left|220px|[[2011年イタリアグランプリ|2011年イタリアGP]]終了後のピット前の光景]] |
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== コースレイアウト == |
== コースレイアウト == |
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=== 旧オーバルコース === |
=== 旧オーバルコース === |
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[[File:Bundesarchiv Bild 102-01321, Italien, Monza, Autorennen.jpg|thumb |
[[File:Bundesarchiv Bild 102-01321, Italien, Monza, Autorennen.jpg|thumb|220px|立体交差部分のバンクを通過するマシン(1925年)]] |
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[[File:Monza banking 2003.JPG|thumb|220px|現在もサーキットに残されているオーバルコースのバンク]] |
[[File:Monza banking 2003.JPG|thumb|220px|現在もサーキットに残されているオーバルコースのバンク]] |
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当初は5.5kmのロードコースと4.5kmの[[ |
当初は5.5kmのロードコースと4.5kmの[[オーバルコース]]を組み合わせた全長10kmのコースだった。ホームストレートを境にふたつのコースが交互に入れ替わる形で、グランドスタンド側のホームストレートからロードコースを1周し、ピット側のホームストレートからオーバルコースに入る、という方式だった。ロードコースの中間付近(現在のアスカリシケイン手前)には、オーバルコースが頭上を跨ぐ[[立体交差]]がある。 |
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安全性への懸念から[[1939年]]にオーバルの全面使用を止め、ロードコースにオーバル後半を組み合わせた全長6.3kmのレイアウトに改修された。 |
安全性への懸念から[[1939年]]にオーバルの全面使用を止め、ロードコースにオーバル後半を組み合わせた全長6.3kmのレイアウトに改修された。 |
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なお、1967年公開の映画『[[グラン・プリ]]』は「複合コースでのイタリアGP開催」という設定のもと撮影されており、オーバルでの超高速バトルの雰囲気を知ることができる。現在は第1シケイン手前や最終コーナー外側にバンクの名残りを見ることができる。 |
なお、1967年公開の映画『[[グラン・プリ]]』は「複合コースでのイタリアGP開催」という設定のもと撮影されており、オーバルでの超高速バトルの雰囲気を知ることができる。現在は第1シケイン手前や最終コーナー外側にバンクの名残りを見ることができる。 |
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毎シーズン後の人気イベント「[[モンツァ・ラリーショー]]」({{WRC|2020}}はWRC公式戦ラリー・モンツァ)では、オーバルの一部にシケインを設置してラリーカーが走行する。 |
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=== グランプリコース === |
=== グランプリコース === |
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[[ファイル:European Le Mans Series Monza...-2.jpg|thumb|right|200px|ホームストレート]] |
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[[ファイル:Porsche-Supercup-Monza-2012.jpg|thumb|right|200px|バリアンテ・レティフィーロ]] |
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⚫ | [[File:Ingresso variante ascari Monza.jpg|thumb|200px|バリアンテ・アスカリ]] |
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現在のグランプリコースは1955年に改修された5.750kmのロードコースを原型としている。3つのシケインが設置される以前は、各マシンが[[スリップストリーム]]を利用しあいながら団子状態で走行し、僅差でゴールするというシーンが多く見られた。前述の1971年イタリアGPは1、2位の差が0.01秒、1~5位が0.61秒差以内というF1史に残る大接戦だった。 |
現在のグランプリコースは1955年に改修された5.750kmのロードコースを原型としている。3つのシケインが設置される以前は、各マシンが[[スリップストリーム]]を利用しあいながら団子状態で走行し、僅差でゴールするというシーンが多く見られた。前述の1971年イタリアGPは1、2位の差が0.01秒、1~5位が0.61秒差以内というF1史に残る大接戦だった。 |
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ホームストレートは全長1,120mあり、F1開催サーキットの中では[[上海インターナショナルサーキット|上海]]と[[ヤス・マリーナ・サーキット|ヤス・マリーナ]]に次いで3番目に長い<ref name="FIA2011">{{cite press release |
ホームストレートは全長1,120mあり、F1開催サーキットの中では[[上海インターナショナルサーキット|上海]]と[[ヤス・マリーナ・サーキット|ヤス・マリーナ]]に次いで3番目に長い<ref name="FIA2011">{{cite press release|title=Italian GP - Preview|publisher=FIA|date=2011-09-06|url=https://web.archive.org/web/20121020131059/https://www.fia.com/en-GB/mediacentre/pressreleases/f1releases/2011/Pages/f1-preview-ita.aspx|language=英語|accessdate=2012-01-25}}</ref>。旧バンクコースのストレート部分が重なるのでコース幅も広いが、ピット出口付近から第1シケインに向けて狭くなっていくため、スタート直後の密集状態では接触事故が起こりやすい。{{f1|1978}}イタリアGPでは多重接触事故が起こり、その怪我がもとで[[ロニー・ピーターソン]]が死亡した。 |
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第1シケインのバリアンテ・レティフィーロは、左・右・左・右と細かく切り返すダブルシケインだったが、2000年より再舗装を施した上で右・左の1個のシケインに簡略化された。2010年には2輪用に2コーナー内側をショートカットさせる形で緩いシケインが設置された。4輪は従来どおりのレイアウトとなる。 |
第1シケインのバリアンテ・レティフィーロは、左・右・左・右と細かく切り返すダブルシケインだったが、2000年より再舗装を施した上で右・左の1個のシケインに簡略化された。2010年には2輪用に2コーナー内側をショートカットさせる形で緩いシケインが設置された。4輪は従来どおりのレイアウトとなる。 |
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緩い右カーブのクルヴァ・グランデを加速し、第2シケインのバリアンテ・ロッジアへの飛び込みは[[オーバーテイク]]ポイントとなる。ここは入口・出口の縁石にマシンを乗り上げて通過する。続くレズモはふたつのターンが連続する高速複合コーナーだったが、アウト側のエスケープゾーンが狭いため、通過速度を落とすよう変更された。 |
緩い右カーブのクルヴァ・グランデを加速し、第2シケインのバリアンテ・ロッジアへの飛び込みは[[オーバーテイク]]ポイントとなる。ここは入口・出口の縁石にマシンを乗り上げて通過する。続くレズモはふたつのターンが連続する高速複合コーナーだったが、アウト側のエスケープゾーンが狭いため、通過速度を落とすよう変更された。 |
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⚫ |
旧バンク立体交差下を通過し、3つのシケインの中では最も速いバリアンテ・アスカリへ。名称は1955年に[[アルベルト・アスカリ]]がここで事故死したことに由来する。バックストレートから減速し、最終コーナーのクールヴァ・アルボレート︵旧名﹁パラボリカ﹂[[2021年イタリアグランプリ|2021年F1イタリアGP]]の2日目に式典が開催され正式に名称が変更された<ref>{{Cite web|和書|title=モンツァのパラボリカコーナー、元F1ドライバーにちなみ﹃アルボレート﹄に名称変更へ {{!}} F1 {{!}} autosport web|url=https://www.as-web.jp/f1/734752?all|website=AUTO SPORT web|date=2021-09-10|accessdate=2021-09-12|language=ja}}</ref>︶にアプローチする。ここはコース幅を目一杯に使い、アウト側の白線に沿って加速しながらホームストレートへと戻る。
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⚫ | [[File:Ingresso variante ascari Monza.jpg|thumb| |
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通常ピットレーン入口は減速を促すため小さく回り込んだり、[[クランク (道路)|クランク]]を設けたりしているが、モンツァの場合は |
通常ピットレーン入口は減速を促すため小さく回り込んだり、[[クランク (道路)|クランク]]を設けたりしているが、モンツァの場合はクールヴァ・アルボレートからピットまでが直線的に繋がっている。F1でピットレーン速度制限が行われる以前は、タイヤ交換時に全速力でピットロードに飛び込む光景が多く見られた。なお、最終コーナーのクールヴァ・アルボレートの背景や各シケインの周辺には以前、スポンサーの巨大な看板が数多く掲げられていて、モンツァの名物の1つであった。 |
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1996年のイタリアGPではシケインの縁石にタイヤマーカーが設置されたが、これに接触してダメージを受けるマシンが続出。トップ走行中の[[デイモン・ヒル]]も第1シケインのマーカーにぶつかってリタイアする波乱の展開となり、翌年から撤去された。 |
1996年のイタリアGPではシケインの縁石にタイヤを積んだコーナーマーカーが設置されたが、これに接触してダメージを受けるマシンが続出。トップ走行中の[[デイモン・ヒル]]も第1シケインのマーカーにぶつかってリタイアする波乱の展開となり、翌年から撤去された。 |
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=== ジュニアコース === |
=== ジュニアコース === |
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== データ == |
== データ == |
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*主な開催イベント : [[フォーミュラ1|F1]]、[[FIA GT選手権]]、[[スーパーバイク世界選手権|WSB]]、[[フィナーリ・モンディアーリ]]など |
*主な開催イベント : [[フォーミュラ1|F1]]、[[FIA GT選手権]]、[[スーパーバイク世界選手権|WSB]]、[[フィナーリ・モンディアーリ]]、[[モンツァ・ラリーショー]]など |
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*全長 : 5.793km |
*全長 : 5.793km |
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*コーナ数 : |
*コーナ数 : 11 |
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*コースレコード(F1) : 1' |
*コースレコード(F1) : 1'18.887({{flagicon|GBR}} [[ルイス・ハミルトン]], [[メルセデスAMG F1|メルセデス]], [[2020年]][[9月5日]]) |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
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[[Category:1922年開設のスポーツ施設]] |
2024年7月5日 (金) 00:09時点における最新版
![]() 2018年の空撮より | |
所在地 | ![]() |
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標準時 | GMT +1(DST:UTC+2) |
座標 | 北緯45度37分14秒 東経9度17分22秒 / 北緯45.62056度 東経9.28944度座標: 北緯45度37分14秒 東経9度17分22秒 / 北緯45.62056度 東経9.28944度 |
収容人数 | 113,860 |
所有者 | Comune di Monza & Milano[1] |
運営者 | SIAS S.p.A.[1] |
着工 | 1922年5月15日 |
オープン | 1922年9月3日 |
設計者 | Alfredo Rosselli |
主なイベント | F1 イタリアGP WEC, ELMS, WTCC WGP イタリアGP, SBK |
グランプリコース (2000–)![]() | |
路面 | アスファルト |
コース長 | 5.793[2][3] km (3.600 mi) |
コーナー数 | 11 |
レコードタイム | 1:18.887 (![]() |
オーバルコース (1955–1971) | |
路面 | コンクリート/アスファルト |
コース長 | 4.250[3] km (2.641 mi) |
コーナー数 | 2 |
バンク数 | 30° |
レコードタイム | 0:54.0 (![]() |
ジュニアコース (1959–) | |
路面 | アスファルト |
コース長 | 2.405[3] km (1.494 mi) |
複合コース (1955–1971) | |
路面 | アスファルト |
コース長 | 10.00 km (6.213 mi) |
コーナー数 | 9 |
レコードタイム | 2:41.4 (![]() |
概要[編集]
イタリアGPが初開催された翌年の1922年に完成したクラシックコース。イギリスのブルックランズ・サーキット︵1907年、現在廃止︶、アメリカのインディアナポリス・モーター・スピードウェイ︵1911年︶に続いて、世界で3番目に建設された本格的パーマネントサーキットである[5]。 1980年にイモラで開催された以外は、F1世界選手権が始まった1950年から現在まで毎年F1イタリアGPが開催されている。F1世界選手権の開催数は、世界のグランプリサーキットの中で最も多い。耐久レースでは、スポーツカー世界選手権のモンツァ1000kmも伝統の1戦として開催されていた︵2004年から2008年はル・マン・シリーズの1戦︶。2021年からFIA 世界耐久選手権︵WEC︶が開催された。また2020年にはWRC最終戦ラリー・モンツァが行われた。 2輪でも、かつてはロードレース世界選手権イタリアGPの舞台となった。またスーパーバイク世界選手権も開催されていた。![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b3/Tifosi_podio_Monza_2011.jpg/220px-Tifosi_podio_Monza_2011.jpg)
コースレイアウト[編集]
旧オーバルコース[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/73/Bundesarchiv_Bild_102-01321%2C_Italien%2C_Monza%2C_Autorennen.jpg/220px-Bundesarchiv_Bild_102-01321%2C_Italien%2C_Monza%2C_Autorennen.jpg)
グランプリコース[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ec/European_Le_Mans_Series_Monza...-2.jpg/200px-European_Le_Mans_Series_Monza...-2.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4d/Porsche-Supercup-Monza-2012.jpg/200px-Porsche-Supercup-Monza-2012.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0c/Ingresso_variante_ascari_Monza.jpg/200px-Ingresso_variante_ascari_Monza.jpg)
ジュニアコース[編集]
F1のレースで使用する事は無いが、ホームストレートの途中地点から、アスカリシケインの少し先の地点までショートカットする全長2.4kmのショートコースも存在する。 2017年5月6日、マラソンで人類初の2時間を切るプロジェクト、スポーツ用品ナイキ企画の﹁ブレーキング2﹂がモンツァのジュニアコースを使用して開催され、世界のエリート長距離ランナーのエリウド・キプチョゲ・ゼルセナイ・タデッセ・レリサ・デシサの3人が参加し、キプチョゲが非公認扱いながらも2時間00分25秒のマラソン世界最高記録を樹立した。過去のコースレイアウト[編集]
-
1922-1933年
-
1935-1937年
-
1955年
-
1957年
-
1972年
-
1974年
-
1994年
-
1995-1999年
-
2000年
-
2006年
データ[編集]
- 主な開催イベント : F1、FIA GT選手権、WSB、フィナーリ・モンディアーリ、モンツァ・ラリーショーなど
- 全長 : 5.793km
- コーナ数 : 11
- コースレコード(F1) : 1'18.887(
ルイス・ハミルトン, メルセデス, 2020年9月5日)
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- MONZANET(英語・イタリア語)