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エピソード[編集]
●1960年から刊行されていた水木しげるの﹃墓場鬼太郎﹄は、経営難の兎月書房から原稿料がまったく支払われず、これに憤慨した水木とは絶縁状態になった。その後、兎月書房は今までの未払いとなっていた原稿料の清算と、後釜として刊行していた竹内寛行版﹃墓場鬼太郎﹄の終了という条件で水木と和解。﹃河童の三平﹄﹃怪奇一番勝負﹄﹃霧の中のジョニー﹄を刊行するが、その直後の1962年9月に倒産。
水木は原稿料を現金で受け取れず、受け取っていた手形が債権として残った。社長の清水は後に五反田の小さな印刷会社で働き、原稿料の一部を支払ったとされている。
●水木への原稿料の支払いを渋る一方、人気があった劇画漫画家には高額な原稿料を支払っていた。事務所を訪れた劇画工房のメンバーにはコーヒーを出す一方、水木には渋茶すら出さなかったという。
●﹃ゲゲゲの女房﹄に登場する﹁富田書房﹂は兎月書房がモデルとなっており、清水は﹁富田盛夫︵演・うじきつよし︶﹂として登場している。
●兎月書房から出版された貸本漫画の一部は、小学館クリエイティブによって復刻されており、作品そのものは現在でも入手できる。一方で、水木しげるや竹内寛行の﹃墓場鬼太郎﹄をはじめとした貸本漫画の再評価が進んでおり、マニアの間では貸本刊行版は高値で取引されている。
出版物[編集]
●墓場鬼太郎︵全19巻︶※4巻以降は竹内寛行による。
●河童の三平︵全8巻︶
●﹃摩天楼﹄シリーズ
●﹃無双﹄シリーズ
●﹃妖奇伝﹄シリーズ
●寄生人︵太田出版より再発︶
参考文献[編集]
●まんだらけ出版﹃まんだらけZENBU﹄72号︵2015年11月︶ - 兎月書房︵後期︶特集を掲載。
関連項目[編集]
●貸本
●劇画
●劇画工房
●水木しげる
●ゲゲゲの鬼太郎
●ゲゲゲの女房