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こんにちは。東京大学医学部を卒業後、医師かつ脳神経科学や人工知能の研究をしている紺野大地と申します。 脳神経科学と人工知能の研究をしていると、 「脳が人工知能よりも優れている点は何ですか?」とよく質問されます。 数年前までは、 「脳が人工知能より優れているのは、様々な場面で柔軟に対応できる汎用性やクリエイティビティである」などと答えていました。 ですが近年の人工知能の進歩を見ていると、 「脳が人工知能より優れている部分がどんどん減っている」と感じざるを得ません。 「地球上で最も賢い種」というアイデンティティを失いつつある人類は、今後どのような方向を目指すべきなのでしょうか? 以下では脳と人工知能の違いに注目して、私なりの考えを述べていきます。 脳と人工知能の違い脳と人工知能の違いのうち、私が特に重要だと思っているのは、 「脳が生身の身体と接続されていること」です。 なぜこれが重要なのでしょ
こんにちは。東京大学医学部を卒業後、医師かつ脳神経科学や人工知能の研究をしている紺野大地と申します。 最近のAIの急速な進歩を見ていると、 「頭の良さでAIと張り合うのは無意味である」と強く感じます。 現時点でも既に多くの面でAIは人間を上回っていて、その差が今後縮まることはないでしょう。 「人類で一番頭が良い人と一番頭が悪い人」との差は、「人類で一番頭が良い人とAI」との差に比べ、本当に取るに足らないものになりつつあります。 そしてAIがこの先さらに進歩すると、 「世界の富の大半を人工知能が生み出し、その富が人類全体に再分配される」という時代が来る可能性が十分ある、と考えます。 (OpenAI CEOのSam Altmanは以前から、このような”Universal Basic Income(UBI)”の必要性を示唆しています。) これが実現するかは未知数ですが、もし本当にそのような世界が
// 2022年12月10日 第64号(特別号) // イーロン・マスクとNeuralinkは脳科学をどう変えるのか(2024年最新版) (2024年1月30日追記) 2024年1月30日、Neuralinkがヒト患者を対象に初のデバイス埋め込みを完了したとの大ニュースがありました! そこで、以前執筆したこちらの有料noteを期間限定で無料公開します。 ますます進歩するブレインテック業界とNeuralinkの最新状況を、ぜひご覧ください。 Neuralinkが、ヒト患者を対象に初のデバイス埋め込みを完了したとのニュース! 2019年7月時点で「2020年中に埋め込みたい」と発言してから4年半と時間はかかりましたが、客観的に見ればもの凄いスピードです。 ブレインテック業界における歴史的な1日になるかもしれません。https://t.co/RxOMPNJUxd — Daichi Konno /
こんにちは、東京大学医学部附属病院で医師として勤務しつつ、池谷裕二研究室と松尾豊研究室で脳や人工知能の研究をしている紺野大地と申します。 これまで脳科学・神経科学本はかなり読んできた方だと思いますが、この記事ではその中でも自信を持ってオススメできる脳科学・神経科学本10冊を紹介します。 (※ 2022年12月に2冊、2023年9月に1冊を追加しました。) 【 GWに読みたい脳科学・神経科学本】 今まで読んだ多くの脳科学・神経科学本の中から、自信を持ってオススメできる10冊を紹介します! 以下のツリーで、左上から順に解説していきます。 pic.twitter.com/qBrfsBFUJk — Daichi Konno / 紺野 大地 (@_daichikonno) May 3, 2022 では、さっそく始めていきましょう! 1. 『進化しすぎた脳』やはり1冊目は、自分が神経科学に興味を持った
(最終更新:2023年5月) こんにちは、東京大学医学部を卒業後、医師かつ脳神経科学の研究をしている紺野大地と申します。 ここ最近、ブレインテックが盛り上がりを見せています。 2つほど例をあげると、 ・イーロンマスクの立ち上げたNeuralinkが、「サルが念じるだけで卓球ゲームをプレイする」ことを実現した(2021年3月) ・カテーテル型脳デバイスを用いるSynchronが、「念じるだけでツイートをする」ことを世界で初めて実現した(2021年12月) などがあります。 また、三菱総合研究所によるとブレインテックの市場規模は2024年に5兆円規模になり、その後も伸び続けると考察されています。 脳と宇宙は人類に残された最後のフロンティアとも言われており、個人的には「ネクストGAFAはブレインテック分野から現れる」と期待しています。 そこでこのnoteでは、「ブレインテック・ニューロテックに興
なぜこの本を書いたのか。 それは、「脳や人工知能研究の最先端をぜひ多くの人に知ってもらいたい」と考えたからです。 本のカバー爆発的に進歩する脳と人工知能研究脳と人工知能が融合した分野の進歩は凄まじく、ここ数年でにわかには信じられないような研究成果が続々と報告されています。 いくつかその例を紹介すると、 「その人が頭の中で考えていることを人工知能が90%以上の精度で読み取って翻訳してくれる」 「うつ病患者の脳に”落ち込んでいるパターン”が検出されたら、その瞬間に脳を電気で刺激することで、うつ気分が改善した」 などがあります。 そしてつい最近では、イーロン・マスク率いるNeuralinkという企業が、 「脳に電極を埋め込んだサルが、人工知能の力を借りて念じるだけで卓球ゲームをプレイした」 という、まるでサイエンス・フィクションのような研究成果を報告しました。 このような脳と人工知能分野における
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
初月無料なので、お気軽にお試しください! 「試しに1号読んでみたい」という方のために、Neuralinkについて取り上げた第5号を無料公開しています😊 https://note.com/daichi_konno/n/nf597c1fa4163
(最終更新:2022年10月15日) こんにちは。東京大学医学部を卒業し、現在は東京大学の池谷裕二先生の研究室で脳と人工知能の研究をしている紺野大地と申します。 今回は脳や人工知能ではなく、「老化」について扱ってみようと思います。 というのも、(実は?)私の医師としての専門は加齢や老化を扱う「老年医学」なのです。 (現在、東京大学医学部附属病院の老年病科に所属しています。) 脳や人工知能もアツいですが、加齢や老化についての最近の研究も激アツです。 本noteでは、「老化は克服できるのか?」をテーマに、最新研究を見ていきたいと思います。 内容は以下になります。 1. 老化は病気なのか? 2. 老化を克服するための4つの研究方針 3. 終わりに では、始めましょう。 1. 老化は病気なのか? 2020年9月に発売された「LIFE SPAN」を読んだ方はどれだけいるでしょうか? 個人的には「ポス
(2021年12月31日に、2021年時点の最新情報を追記しました。) こんにちは。東京大学医学部を卒業し、現在は東京大学の池谷裕二先生の研究室で脳と人工知能をつなぐ研究をしている紺野大地と申します。 本noteは"脳に情報を「書き込む」"の後編記事であり、 "脳への情報の書き込み(write-in)"についての新しいテクノロジーや全体についての考察を記していきたいと思います。 脳への情報の読み書き 前編noteはこちらです。 本noteの内容は以下になります。 1. "脳への情報書き込み"の歴史(前note) 2. "脳への情報書き込み"の最新研究(前note) 3. "脳への情報の書き込み"に用いられるツール(本note) 4. すべては脳が生み出している"仮想現実"(本note) 早速始めていきましょう。 3. "脳への情報の書き込み"に用いられるツール本noteでは、脳刺激に用いら
(2021年12月31日に、2021年時点の最新情報を追記しました。) こんにちは。東京大学医学部を卒業し、現在は東京大学の池谷裕二先生の研究室で脳と人工知能をつなぐ研究をしている紺野大地と申します。 脳情報の読み書きとは私は現在"脳と人工知能をつなぐ研究"をしていますが、これを本当に実現しようと考えたとき、2つの重要なポイントがあります。 一つは"脳情報の読み取り(read-out)"、もう一つは"脳への情報の書き込み(wtite-in)"です。 脳への情報の読み書き そこで今回は2日間にわたって、 "脳への情報の書き込み(write-in)"についての新しいテクノロジーや最新の研究を紹介していきたいと思います。 (もともと1つのnoteとして書き始めたのですが、書くのが楽しくなり予想以上に長くなってしまったため2つのnoteに分割しました。年末年始にのんびり読んでいただければ幸いです。
こんにちは、東京大学の大学院で脳の研究をしている紺野大地と申します。 先日Twitterで取り上げた、 「近い将来Neuralinkとの双璧になりそうな神経科学スタートアップKernel」 について簡単にまとめたいと思います。 (Kernelの一般的な情報はこちら。研究についてはこちら。) アメリカの神経科学スタートアップ Kernelの現在地がまとめられている(かなり長い)。 ・SOTAレベルの非侵襲脳記録デバイスを2つ作り上げた(MEG, NIRS) ・これらをAs a Serviceとして提供する という。 「侵襲型のNeuralink」「非侵襲型のKernel」の双璧になる予感。https://t.co/FIfcGj4DPq — Daichi Konno / 紺野 大地 (@Daichi__Konno) July 14, 2020 みなさん、Kernelというベンチャー企業をご存知
こんにちは、東京大学の池谷裕二先生の研究室で脳と人工知能の研究をしている紺野大地と申します。 「脳とコンピューターをつなぐ」ことを目的にイーロン・マスクが設立した会社Neuralinkについて書いた昨年の記事やツイートを多くの方に読んでいただき、大変感謝しています。 イーロン・マスク率いるNeuralinkにより、Brain Machine Interfaceの発表が行われた。要点は以下。 ・髪の毛より細い電極1024本を脳に埋め込む ・それらの電極で脳波を記録する ・電極で脳を直接刺激することもできる ・これらをiPhoneのアプリ上で操作できる ・来年(!)にヒトでの臨床試験を開始する pic.twitter.com/wVCXxYhZCi — Daichi Konno / 紺野 大地 (@Daichi__Konno) July 17, 2019 本noteではその内容を振り返りつつ、去
(最終更新:2023年5月) こんにちは、東京大学医学部を卒業後、医師かつ脳神経科学の研究をしている紺野大地と申します。 私が脳科学・神経科学に興味を持ったのは2010年頃(大学1,2年生)、真剣に研究を志したのは2016年(初期研修医2年目)のことでした。 本noteでは、過去の私のように「なんとなく脳科学・神経科学に興味がある人」が「しっかり学問として学ぶまで」(そして、その後研究を始めるまで)にどのようなステップを踏めば良いのかについて、当時知っておきたかったなと思う情報をまとめています。 補足1 "脳科学(Brain Science)"は「それまでの神経科学に閉じることのない、広範な人間理解のための科学を創っていこう」という意図で、1997年に理化学研究所の伊藤正男先生により作られた単語・学問分野になります。 補足2 世界的には、"脳科学(Brain Science)"よりも"神経
先日、「脳とドラッグ」についてBrainTechの観点から勉強会を行ったので資料を公開しようと思います。 最初に結論を述べます。 ・"ドラッグ"には、「治療薬」と「違法薬物」という全く異なる2つの意味がある ・"ドラッグ"は神経科学と結びつくことでまだまだ可能性が広がる、極めてポテンシャルの大きな領域である 以下は先日のツイートです。 「脳科学とドラッグ」というテーマで@kayautokaらとBrainTech勉強会を行ったので、発表資料をシェアします。 "ドラッグ"は「治療薬」と「違法薬物」という全く異なる2つの意味を持っており、脳科学の適切な介入によりまだまだ可能性が広がる分野だと考えています。https://t.co/mAFF4WKQzV pic.twitter.com/ptAbgHLX2r — Daichi Konno / 紺野 大地 (@Daichi__Konno) June 2
2019年7月17日、「脳とコンピューターをつなぐ」ことを目的にイーロン・マスクが設立した会社Neuralinkから衝撃的な発表がありました。 あまりに衝撃的な内容だったので以下のようなツイートをしたところ、多くの方から反響をいただきました。 イーロン・マスク率いるNeuralinkにより、Brain Machine Interfaceの発表が行われた。要点は以下。 ・髪の毛より細い電極1024本を脳に埋め込む ・それらの電極で脳波を記録する ・電極で脳を直接刺激することもできる ・これらをiPhoneのアプリ上で操作できる ・来年(!)にヒトでの臨床試験を開始する pic.twitter.com/wVCXxYhZCi — Daichi Konno / 紺野 大地 (@Daichi__Konno) July 17, 2019 このnoteでは、脳科学(神経科学)の現場で研究をしている私の立
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