スザンナと長老たち (ルーベンス)
オランダ語: Susanna en de oudsten 英語: Susanna and the Elders | |
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作者 | ピーテル・パウル・ルーベンス |
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製作年 | 1606年-1607年ごろ |
種類 | 油彩、キャンバス |
寸法 | 94 cm × 67 cm (37 in × 26 in) |
所蔵 | ボルゲーゼ美術館、ローマ |
主題
編集作品
編集来歴
編集本作品はかなり早い段階で枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼのコレクションに加わったようである。ルーベンスの初期の作品とされる本作品が、ローマ滞在中にシピオーネ枢機卿の発注により制作されたのか、あるいは後からシピオーネ枢機卿のコレクションに加わったのかは明らかではないが、シピオーネ枢機卿がルーベンスに対して好意的であったことは知られており、ルーベンスのローマ滞在を延長するためにルーベンスが仕えていたマントヴァ公ヴィンチェンツォ1世・ゴンザーガにとりなしている。1622年、フランドル出身の装飾家・金細工職人であり、ボルゲーゼ・コレクションの絵画に金鍍金の額縁を供給した[8]アンニバレ・デュランテ(Annibale Durante)に対して「スザンナが描かれた絵画の額縁の代金」の支払いが記録されているため、このときには本作品がボルゲーゼ・コレクションにあったと考えられている。その後、1650年にヤコポ・マニッリ(Jacopo Manilli)のヴィラ・ボルゲーゼ・ピンチャーナのガイドに記載され、1693年以降のボルゲーゼ・コレクションの目録でもルーベンスに帰属されていることが確認できる。
複製
編集スウェーデン国立美術館に所蔵されているバージョンはルーベンス自身による複製で、署名と日付が記入されている[1]。
影響
編集イギリスの美術史家マイケル・ジャフィによると、本作品のスザンナの身振りや身体のひねりは、後に彫刻家ジャン・ロレンツォ・ベルニーニに影響を与えており、シピオーネ枢機卿の依頼で1621年から1622年にかけて制作された『プロセルピナの略奪』(Ratto di Proserpina)において、冥府の神プルートに誘拐されるプロセルピナ(ギリシア神話のハデスとペルセポネ)のポーズの着想源になっている[1]。
ギャラリー
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1609年と1610年の間 王立サン・フェルナンド美術アカデミー所蔵
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1611年ごろ エルミタージュ美術館所蔵
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1614年の複製 スウェーデン国立美術館所蔵
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1636年-1638年ごろ アルテ・ピナコテーク
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ルーベンスの工房 エルミタージュ美術館所蔵
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ルーベンスの工房 サン・カルロス国立美術館所蔵