パーソナルコンピュータのかな入力

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パーソナルコンピュータで一般的なハードウェアキーボードを利用した「かな入力」では、キーを打鍵することでキーに刻印されている文字のうち日本語部分に対応する文字が入力される。入力された文字に「かな漢字変換」を行い、漢字仮名交じり文にする。「かな入力」に対応するキー配列は複数あるが、日本国内で最も普及しているJISキーボードに刻印されているJISかな配列が一般的であり、多くのコンピュータの標準的な日本語入力システムにおいてJISかな入力が採用されている。

JISかな配列がデファクトスタンダードとなる以前には複数のキー配列が使用されていた他、JISかな配列の普及移行も打鍵効率の向上または打鍵疲労軽減などを目的として新たなキー配列が幾つか開発されている。ただし、JISかな配列以外の配列は標準的な日本語入力システムには実装されていない場合が多く、それぞれ個別に指定された方法で導入する必要がある。

「かな入力」は、一部の連想式漢字直接入力を使用した日本語入力システムでも使用されていた。

スマートフォン・タブレットのかな入力

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OSiPadOSJIS

iOSAndroid12使

JISQWERTY使JISJIS

かな入力の利用状況

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2020

1990JIS55.115.1%30.92015調93.1JIS5.160JIS11.3[1]

OSJISQWERTY2010JIS

2021JIS[1]

キー配列

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キー配列#日本語入力方式とキー配列も参照

JISかな配列

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JIS X 6002情報処理系鍵盤配列として策定された配列。現在はデファクトスタンダードとなっている。

親指シフト配列

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NICOLA親指シフト配列

親指シフト配列はシフト操作を親指で行うことを特徴とし、JISかな配列よりも効率よく日本語入力できることを目指して開発された配列である。後に半濁音入力をブラッシュアップしたNICOLAに引き継がれたが、現在でも「親指シフト」と呼ばれることが多い。JISかな配列とは異なり かなを3段に納めており、最上段のキーは数字と記号の入力にのみ使用する。シフトキーと文字キーの同時打鍵による入力を採用することでJISかな配列では二打を要した濁音半濁音を一回の操作で入力できる。富士通や他社から外付けキーボードやノートパソコンのオプションも発売されている。これ以外にも飛鳥カナ配列など、親指によるシフト操作を採用している配列は存在する。

五十音順配列

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50音順キー配列の一例

5 () ATMiPadMZ-700MZ-1500MSX

新JIS配列

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新JIS配列

新JIS配列とは高校教科書や天声人語などから得られた統計データと実際の運指を調査して作成された配列である。JISかな配列と異なり3段であることが特徴であり、シフトキーとして「小指位置」または「親指位置」を採用している。1986年にJIS規格となったが、当時はすでにJISキーボードが普及していたため、ワープロ専用機のオプション扱いにとどまり、1999年には「使用実態がない」としてJIS規格から廃止された。

月配列

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2-2632

 () 2[2]JIS3 (QWERTYDK)  [3]JIS2-263 ()1使

その他のかな配列

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変形キー配列の一例

JISMacintoshAXNeXT

TRON

かな入力の長所・短所・指摘

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かな入力とローマ字入力を比較すると、以下のような長所・短所・指摘がある。

長所

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  • 基本的にキーに刻印された文字がそのまま出力されるので、ローマ字綴りを覚える必要がなく、日本語の知識のみで日本語が入力できる。特に五十音順配列の場合キー配列を覚える必要すらないため、キーボードに馴染みがない人間でも利用できる。
  • かな入力ではほとんどの場合1打鍵に対して1文字入力される。総じて打鍵数が少ないため、打鍵の速さが同じならばより速く (ローマ字と同打鍵数の文字列や打鍵数が増える文字列もあるので概ね1.5倍ほど) 入力でき、手指の疲労も少ない。

短所

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QWERTYQWERTY


JISかな配列

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かな入力で最も多く使われているものがJISキーボードのJISかな配列であるため、JISかな配列における特徴もあげる。

JISかな配列の長所

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2



使


JISかな配列の短所

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2

使

参考文献

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(一)^ abby. . 20201212

(二)^ JIS. 2019321

(三)^  . 2019321

関連項目

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