はちおうじ・おうめ
JR東日本が中央線・青梅線で運行する特急列車
(はちおうじから転送)
はちおうじおよびおうめは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が東京駅 - 八王子駅・青梅駅間を中央本線(中央線快速)経由で運行する特急列車。八王子駅発着の列車を「はちおうじ」、青梅線に直通して青梅駅を発着する列車を「おうめ」と称する。
はちおうじ おうめ | |
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![]() おうめ(2024年3月 小作駅) | |
概要 | |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 東京都 |
前身 |
「中央ライナー」(はちおうじ) 「青梅ライナー」(おうめ) |
運行開始 | 2019年3月16日 |
現運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
路線 | |
起点 | 東京駅 |
停車地点数 |
4駅(はちおうじ) 6駅(おうめ) |
終点 |
八王子駅(はちおうじ) 青梅駅(おうめ) |
営業距離 |
47.4 km(東京 - 八王子間) 56.0 km(東京 - 青梅間) |
列車番号 |
5200M+号数(はちおうじ) 5300M+号数(おうめ) 8207M(はちおうじ7号) |
使用路線 | 中央本線・青梅線[1] |
車内サービス | |
クラス | グリーン車・普通車 |
座席 |
グリーン車指定席:9号車 普通車指定席:1 - 8・10 - 12号車 |
技術 | |
車両 |
E353系電車 (松本車両センター) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 | 直流1,500V |
運行速度 | 最高運転速度95 km/h (59 mph)(東京 - 八王子間)85 km/h (53 mph)(立川 - 青梅間) |
本項目では、2019年3月15日まで平日に運転されていたホームライナー(快速列車の一種)の「中央ライナー」および「青梅ライナー」についても記述する。
概要
編集運行概況
編集定期列車としては朝に上り「はちおうじ」2本と「おうめ」1本が、夜に下り「はちおうじ」3本と「おうめ」2本が運転される。いずれの列車も、通勤需要に特化した特急列車のため、平日のみ運転されている。なお、「はちおうじ」は多客時に夜に下り1本[注釈 1]が設定される。
また「おうめ」は奥多摩方面への観光シーズンが見込まれる時期や青梅マラソンが開催される日に、臨時列車の設定や奥多摩駅への延長運転が行われることがある。
停車駅
編集- はちおうじ
- 東京駅 - 新宿駅 - 立川駅 - 八王子駅
- おうめ
- 東京駅 - 新宿駅 - 立川駅 - 拝島駅 - 河辺駅 - 青梅駅
- 奥多摩駅まで運行される臨時列車の場合、青梅駅 - 奥多摩駅間は列車により異なる。
使用車両・編成
編集
定期列車では松本車両センター所属のE353系電車が使用され、﹁はちおうじ﹂は12両、﹁おうめ﹂は9両[注釈2]で運転される。
﹁中央ライナー﹂﹁青梅ライナー﹂として運転されていた2002年7月1日から2019年3月15日まではE257系電車の9両編成[注釈3]または11両編成で運用されていた。2008年3月15日から2018年3月16日までは松本車両センター所属のE351系電車も運用されていた。
1991年3月16日から2008年3月14日までは幕張車両センター所属の183系電車が使用されていた︵2002年7月1日以降は﹁中央ライナー﹂のみ︶。
中央ライナー・青梅ライナーで運転されていた頃は、他のライナー列車と異なり、号車番号のほか座席番号まで指定されていた。
E353系「はちおうじ」・「おうめ」 (2019年3月16日時点) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
← 東京 八王子・青梅 → | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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豊田駅 - 八王子駅間を走行中の「中央ライナー」(2005年7月)
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E257系「青梅ライナー」
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183系「青梅ライナー」
中央本線・青梅線都内完結優等列車沿革
編集ライナー列車の沿革
編集中央ライナー 青梅ライナー | |
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中央ライナー(2008年4月) | |
概要 | |
種類 | ホームライナー |
現況 | 廃止 |
地域 | 東京都 |
運行開始 | 1991年3月16日(2001年12月1日に当該列車名に変更) |
運行終了 | 2019年3月15日 |
旧運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
路線 | |
起点 | 東京駅・新宿駅 |
終点 | 八王子駅・高尾駅・青梅駅 |
使用路線 | JR東日本:中央本線・青梅線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車・グリーン車 |
座席 | 指定席 |
技術 | |
車両 | E257系(松本車両センター) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 | 直流1,500V |
運行速度 |
95 km/h (59 mph)(東京 - 八王子) 130 km/h (81 mph)(八王子 - 高尾) 85 km/h (53 mph)(立川 - 青梅) |
おはようライナー・ホームライナー 中央ライナー・青梅ライナー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
← 東京・新宿 八王子・高尾・青梅 → | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●1991年︵平成3年︶
●3月16日 ‥ ﹁おはようライナー高尾﹂﹁ホームライナー高尾﹂﹁おはようライナー青梅﹂﹁ホームライナー青梅﹂が183系で運行開始[3]。
●12月1日 ‥ ﹁おはようライナー高尾﹂の時刻繰り下げ[3]。
●1992年︵平成4年︶3月14日 ‥ 全列車とも土休日運休となる[3]。
●1993年︵平成5年︶4月10日 ‥ ATS-P導入完了に伴い、全列車ともスピードアップにより所要時間が短縮[3]。
●1996年︵平成8年︶3月16日 ‥ ﹁おはようライナー高尾﹂﹁ホームライナー高尾﹂の使用車両を185系に変更。[3]
●1999年︵平成11年︶3月1日 ‥ 310円の乗車整理券を500円のライナー券に変更[3]。
●2001年︵平成13年︶12月1日 ‥ グリーン車も含め全車座席指定制の﹁中央ライナー﹂﹁青梅ライナー﹂に変更し、合計上り5本・下り6本を設定、全列車が183系・189系での運行となる[3]。
●2002年︵平成14年︶
●7月1日 ‥ ﹁中央ライナー﹂の一部と﹁青梅ライナー﹂をE257系に置き換え。6月29日の上り列車をもって﹁青梅ライナー﹂から183系撤退[3]。
●12月1日 ‥ 下り﹁青梅ライナー﹂が増発されて2本になる。下り﹁中央ライナー﹂の運行開始時間を繰り下げ、夜間に2本増発、夕方の1本が廃止。また、携帯電話からビューカード決済によりライナー券を予約する制度をJR東日本で初めて採用[3]。
●2004年︵平成16年︶3月13日 ‥ 上り﹁青梅ライナー﹂を東京駅終着に変更[3]。
●2008年︵平成20年︶3月17日 ‥幕張車両センター配置の183系・189系からE351系とE257系により置き換え、定員の増加が図られる[4]。
●2010年︵平成22年︶12月4日 ‥東京駅17時発の運行時刻を18時台に変更。利用率の低かった﹁中央ライナー﹂4・6号を廃止。
●2012年︵平成24年︶3月17日 ‥ 上り﹁中央ライナー﹂を東京行きに延長[5]。
●2014年︵平成26年︶
●3月17日 ‥ 上り﹁中央ライナー﹂が1本増発されて2本になる。上り﹁青梅ライナー﹂のライナー券が携帯電話からのビューカード決済専用予約に対応開始。これによって、全列車が携帯電話からのビューカード決済により予約が可能になる。それに伴い上り﹁青梅ライナー﹂のグリーン券の青梅線内での駅売りが廃止される。
●4月1日 ‥ 消費税率引き上げにより、ライナー券を普通車は10円値上げして510円、グリーン車は20円値上げして720円となる。
●2018年︵平成30年︶3月17日 ‥ E351系の運用を終了し、全列車がE257系に統一[6]。
特急列車化と多客時臨時列車の展開
編集
●2019年︵平成31年/令和元年︶
●3月16日 : ダイヤ改正に伴い﹁中央ライナー﹂﹁青梅ライナー﹂が廃止され、E353系による特急﹁はちおうじ﹂︵上り2本、下り5本︶﹁おうめ﹂︵上下各1本︶が運行開始︵改正後最初の平日である3月18日より︶[2]。本改正で導入の﹁あずさ﹂﹁かいじ﹂﹁富士回遊﹂と同等の新料金体制を導入。但し、同区間を運行する成田エクスプレスはA料金のまま。
●10月12日 - 10月27日‥ 令和元年東日本台風︵台風19号︶の影響で、中央本線 高尾駅 - 大月駅間で土砂崩れが発生した。この影響で、中央本線・青梅線の特急列車は高尾駅発着の﹁成田エクスプレス﹂を除き運休となった。
●2020年︵令和2年︶
●2月16日 : 青梅マラソン開催に伴い、臨時特急﹁おうめ﹂91・92号が千葉駅 - 青梅駅間で運転される。臨時列車であるが初めて千葉発着の特急﹁おうめ﹂が運転された。
●3月14日 : ダイヤ改正に伴い、特急﹁はちおうじ﹂の下り1本を特急﹁おうめ﹂に変更。なお、同じ中央線の特急﹁あずさ﹂﹁かいじ﹂では、号数を両列車で統合し、かいじ2号・あずさ4号・あずさ6号・かいじ8号…という呼び方に再編されたが﹁はちおうじ﹂﹁おうめ﹂については引き続き号数を区別する。
●2021年︵令和3年︶
●10月1日‥特急﹁はちおうじ﹂﹁おうめ﹂のグリーン車で定期乗車券との併用が可能となる。
●10月23日 : 臨時特急﹁おうめ﹂93・94号が新宿駅 - 奥多摩駅間でE257系を使用して運転される[7]。
●2022年︵令和4年︶
●3月12日‥ダイヤ改正により特急﹁はちおうじ﹂9号を廃止、特急﹁はちおうじ﹂7号を多客時に運転する臨時列車とする[8]。また、グリーン料金が改定される。
脚注
編集注釈
編集出典
編集
(一)^ 青梅線は﹁おうめ﹂のみ。
(二)^ ab﹃2019年3月ダイヤ改正について﹄︵プレスリリース︶東日本旅客鉄道、2018年12月14日。2018年12月19日閲覧。
(三)^ abcdefghij﹁︻特集︼通勤ライナー -首都圏の国鉄-JR 通勤ライナー運転変遷史﹂﹃鉄道ピクトリアル﹄第747号、電気車研究会、2004年6月、62-63頁。
(四)^ ﹃2008年3月ダイヤ改正について﹄︵プレスリリース︶東日本旅客鉄道、2007年12月13日。2012年12月23日閲覧。
(五)^ ﹃2012年3月ダイヤ改正について﹄︵プレスリリース︶東日本旅客鉄道、2011年12月11日。2012年12月23日閲覧。
(六)^ ﹃2018年3月ダイヤ改正について﹄︵プレスリリース︶東日本旅客鉄道、2017年12月15日。2017年12月15日閲覧。
(七)^ ﹃秋の臨時列車の運転について﹄︵プレスリリース︶東日本旅客鉄道、2021年8月20日。
(八)^ ﹃2022年3月ダイヤ改正について﹄︵PDF︶︵プレスリリース︶JR東日本八王子支社、2021年12月17日。2021年12月18日閲覧。