(oxime)  >C=NOH  (aldoxime)2 (ketoxime) 
オキシムの一般構造式

性質

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オキシムには、E,Z異性体が考えられる。一般に異性化反応は速く、立体障害の小さいものがより安定である。

ニトロソ化合物はオキシムの互変異性体にあたるが、平衡はオキシムに片寄っている。

 

合成

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通常オキシムは、ケトンまたはアルデヒドとヒドロキシルアミンとの反応によって合成される。酸または塩基性条件下で行われることが多い。

 

α位に水素を持つニトロソ化合物は、速やかにオキシムへと異性化する。すなわち、カルバニオンアルケン亜硝酸塩化ニトロシル (NOCl) などでニトロソ化する反応は、同時にオキシムの合成法としても応用できる。1級アミンの酸化、ニトロ化合物の還元もオキシムの合成法となる。

 

亜硝酸のアルキルエステル上で、光反応によりニトロシルラジカル NO• が δ位に転位してオキシムを与える反応が知られる(バートン反応)。

 

反応

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脚注

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  • Smith, M. B.; March, J. March's Advanced Organic Chemistry 5th ed. Wiley, 2001.