作用素 (関数解析学)

数学用語、あるベクトル空間や加群から別のベクトル空間や加群への写像

: operator[1]functional


定義

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U, V K U V D U V T D[2] U V D    D(T) = D, R(T) = R

 T D(T)  T1  R(T) 

U  V S, TS = T

U  V S, T α  K
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作用素のクラス

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汎函数

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汎函数はベクトル空間からその係数への作用素である。汎函数は超函数論や変分法に重要な応用を持ち、これらの分野は理論物理学において重要である。

線型作用素

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 K U, V T: U V D(T)  U x, y D(T)  α, β  K

 

[3]



 K U V u1, , un U v1, , vm V x= xiui U T: U V

 

 aj
i := (Tui)j  K T (aj
i)  x Tx= y aj
ixi= yj n× m- U V






有界作用素と作用素ノルム

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 U, V R T: U V C> 0  x D(T) 

 

[4]

 U, V

 

U = V

 

 C-


幾何学

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調調

 id id  0 


確率論

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確率論で用いられる期待値分散共分散階乗モーメント英語版などを取る操作は作用素の例になっている。

初等解析学

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 ddt  t
0 



 

 (a0, a1, b1, a2, b2, )  2  R C

 

 f= f(s) 

 


ベクトル解析

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ベクトル解析においてしばしば用いられる三つの作用素を挙げておこう:

  • 勾配 grad(あるいは記号的に )はスカラー場の各点に対して、その点における変化率が最大の方向を向きとしその最大変化率の絶対値を大きさとするベクトルを割り当てる。
  • 発散 div(あるいは記号的に ∇·)はベクトル場の各点における場の発散または収斂の度合いを測るベクトル作用素である。
  • 回転 curl, rot(あるいは記号的に ×)はベクトル場の各点においてその点の周りでの場の回転の度合いを測るベクトル作用素である。

物理学や工学への応用においては、ベクトル解析のテンソル空間への拡張として作用素 grad, div, curlテンソル解析においてもベクトル解析同様に用いられる[5]

  1. ^ (ケリー 1968, p. 10), (Halmos 1970, p. 30)
  2. ^ Hazewinkel 2001.
  3. ^ Yosida 1980, p. 21.
  4. ^ Yosida 1980, p. 43.
  5. ^ h.m. schey (2005). Div Grad Cural and All that. New York: W W Norton. ISBN 0-393-92516-1. http://www.amazon.com/Div-Grad-Curl-All-That/dp/0393925161/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1388768941&sr=1-1&keywords=div+grad+curl 

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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