古筆

平安時代から鎌倉時代にかけて書かれた和様の名筆
古筆切から転送)

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概要

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西[3]

24155510[4]

古筆切

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[5][4]17[5]

伝称筆者

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高野切第一種』伝紀貫之
巻9の巻首の断簡17行がもと高野山に伝来したことからこの名がある[6]

伝称筆者(でんしょうひっしゃ、伝承筆者とも)とは、筆跡について、古来言い伝えられている筆者のことで、筆者名は、「伝○○筆」・「伝○○書」、単に「伝○○」などと表記する。今日まで残されている古筆には、後年、古筆鑑定家によってつけられた伝称筆者名が冠せられている。しかし、今日では伝称筆者の多くは否定されている。例えば、『高野切第二種』の伝称筆者は紀貫之であるが、源兼行の筆跡であることが判明している。これは古筆鑑定家の鑑定があまり科学的でなかったこともあるが、古筆の筆者が自身の筆跡であることを隠蔽していたことにそもそもの原因がある。[7][8][9]

平安時代の文体

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934[10]



 

[][11]姿[10]

5[12]

使[12][13]

古筆の名称

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西41929[14]

[15][16]







殿殿
























鑑定

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本阿弥切』伝小野道風
もと本阿弥光悦が愛蔵していたことからこの名がある[17]

[5]使[15]

鑑定印

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[18]

古筆切目安

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古筆了佐の弟子、藤本了因(笠原箕山)が著したとされる『古筆切目安』という本は、古筆鑑定に1つの方法論を述べた点で価値が高い[16]

  • 目利稽古の事先古新を視次に何流といふ所を観次に筆力の位をさっすべし凡故筆の数は際限なき物なれども先行列の一書に記したるところ七百五十計也古代中世を見分に何流とみわくれば二十か三十の数也其中にて位の高下を考る時は五人か七人に成也其内にて一人を可選此位を見ざれば混雑して難弁
  • 真偽を見分る事は正真の筆意をよく見覚れば自然とにせはみゆる也
— 『古筆切目安』より

科学的研究

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古筆に関する科学的研究も近年行われるようになった。池田和臣小田寛貴らのグループは、古筆切に対して放射性炭素年代測定顕微鏡による観察を実施し、従来の説を検証する研究を発表している[19][20]

脚注

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(一)^ P.52

(二)^    1984 ISBN 447300872X pp.10-13.

(三)^ P.20

(四)^ ab+ P.8 - 9

(五)^ abcP.14

(六)^ P.4

(七)^ P.94

(八)^  P.224

(九)^ P.141

(十)^ ab P.49

(11)^ P.36

(12)^ ab1943P248

(13)^     

(14)^  P.34 - 35

(15)^ abP.140 - 141

(16)^ abP.26 - 28

(17)^ P.11

(18)^ P.108 - 109

(19)^ 14 103(224) pp.1-4120093

(20)^ 14C--2014-58thp.10120149

出典・参考文献

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