犬鳴

福岡県宮若市の大字
犬鳴谷村から転送)

便822-0134822-01[1]20150[2]
犬鳴
久山町 ←西側・東側→ 宮若市 巨大な湖は犬鳴ダム。 ダムの西側に犬鳴山・北側に西山がある。

久山町 ←西側・東側→ 宮若市
巨大な湖は犬鳴ダム
ダムの西側に犬鳴山・北側に西山がある。

日本の旗 日本
都道府県 福岡県の旗 福岡県
宮若市
人口

2015年10月1日時点)

 • 合計 0人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
822-0134
成立日 1889年4月1日[要出典]
現存状態 現存

21JR - 


犬鳴谷村の歴史

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犬鳴谷村
(いぬなきだにむら)
 

旧集落が現存するダム建設前の空中写真(国土地理院 1961年撮影)[3]。撮影当時は、県道21号線がまだ無かった頃である。

 

吉川村(犬鳴地区)を再現した地図。水色の点線は、ダムによる水没範囲。現在の旧道は、犬鳴ダム管理出張所で行き止まりである。  

北緯33度41分25秒 東経130度33分30.5秒 / 北緯33.69028度 東経130.558472度 / 33.69028; 130.558472
  日本
都道府県 福岡県(旧:筑前国
鞍手郡
人口

1889年時点)

 • 合計 118人
成立日 1691年
廃止日 1889年4月1日
廃止理由 近隣村との合併

169141889412216914

170854117





17

18378

187710西西

地理

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西沿






  • 薬研谷(やげん)
  • ゆずりは谷
  • 柚ノ木谷(ゆのき)
  • 下り谷(くだり)
  • 大鋸谷(おおが)
  • 人参谷(にんじん)
  • いちぎ谷
  • あなぐら谷
  • 落合谷(おちあい)
  • 辰谷(たつ)
  • 池の谷(いけの)
  • 往来谷(おうらい)
  • じいが谷
  • 砥石谷(といし)
  • 梅ノ木谷(うめのぎ)
  • 割谷(わり)
  • たたら谷

沿革

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16914 [4][5]





186818725

西221693 - 169467

殿16925

187710西1414

1919819316193914



1889
地名 村名 内容



1601年 黒田長政の国内巡見、鞍手郡犬鳴山見分[6]
1615年 藩命により犬鳴山に諸木を植える[6]
1615年
から
1623年
久原越(現:犬鳴峠)の道を開く[6]
1641年 年植林面積が5万坪に及ぶ[6]
1644年
から
1648年
犬鳴山から舟の櫓梶(ろかじ)、炭薪を多く切り出し、
勘場という役所を立てて支配する[7]
1691年 御譜代組足軽数家、藩命により城下地行町(現:福岡市中央区地行)から犬鳴に移住。
篠崎文内、庄屋兼足軽組頭役を命じられる[8]



1691年 福岡藩により犬鳴谷村成立。
1696年 貝原益軒、甥の好古と共に犬鳴山に来る[9]
1703年 日原神社勧請[10]
1725年 裏判所・郡奉行・郡代・山奉行、犬鳴山見分[7]
1732年 享保の大飢饉により、若宮26箇所の村も含めて餓死者1193人に上った[11]
1748年 幕府より黒田藩朝鮮人参を送り、犬鳴山で栽培した[12]
1762年に幕府へ献上[9]
1854年 犬鳴鉄山仕組始まる[13]
1864年
3月
犬鳴鉄山中止[13]
1864年
7月
犬鳴山御別館建設が始まる。
1865年
5月
加藤司書中老を免じられる[12]
1865年
10月
福岡藩勤王派の犬鳴山御別館事件が発覚し、いわゆる乙丑の獄が起こり、慶応元年(1865年)6月20日、勤王派は全員逮捕されて枡木屋の獄に入牢となり、

10月下旬に加藤司書たち7名は切腹、月形洗蔵たち14名は斬首、女性の野村望東尼の姫島流罪など厳しい処分が断行された。

1865年
11月
犬鳴山御別館完成[12]


1871年
7月2日
藩庁ぐるみの太政官札贋造事件により黒田長知は藩知事を罷免され閉門処分となり、福岡藩は全国的な廃藩置県の直前に藩を廃止され福岡県となった。

新しい県知事には皇族の有栖川熾仁親王が任命された。

1872年 学制発布により、犬鳴では3月より一般住宅を借りて学校教育を開始した[14]
1877年 西南戦争勃発。犬鳴から多数出征[15]
1885年 寺小屋式の借家を区より買い受けて、犬鳴小学校と称する。






1889年
4月1日
近隣の村落である乙野・脇田・小伏(こぶし)・縁山畑(へりやまはた)と
合併し吉川村発足。犬鳴は吉川村内の集落となる[要出典]
1913年 吉川村役場の解体資材を利用して犬鳴小学校を改築し、犬鳴尋常小学校と称する。
1920年 吉川尋常高等小学校と合併して、犬鳴分教所となる。
1928年 二番野から辰谷口の道路が完成。
1945年 第二次世界大戦が終わる。
1949年 犬鳴隧道やその他の道路工事が完了し、府県道福丸箱崎線開通。







1955年
3月1日
昭和の大合併により、吉川村若宮町に編入合併する。
住所表記は「若宮町大字犬鳴」。
1965年 木炭の生産が終了した。
1966年 犬鳴分校が吉川小学校に併合し、廃校となった。
1975年 新犬鳴トンネル開通。
1986年 犬鳴ダム建設のため、住民は脇田区へ集団移転する。
1987年
10月
日原神社を脇田に移転。
1988年
12月6日
近隣の犬鳴隧道にて、工員が誘拐され焼殺される殺人事件発生[16]
1994年 犬鳴ダムの完成により、旧集落の大部分が水没した。





2006年
2月11日
平成の大合併により、若宮町宮田町が対等合併し、宮若市となる。
旧集落があった場所の住所表記は「宮若市犬鳴」。
2019年
11月19日
近隣の犬鳴峠において伝わる「犬鳴村伝説」を題材にしたPCゲーム
犬鳴トンネル』のSteam版が発売された[17]
2020年
2月7日
近隣の犬鳴峠において伝わる「犬鳴村伝説」を題材にした映画、
犬鳴村』が公開された。

西

18736

文化

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人口

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沿36139

18683118771028451953284028[18]

1872531328141806135282112411

 [      ]
1839年
(天保10年)
戸数不明
         143人
1872年
(明治5年)
     31戸
       141人
1875年
(明治8年)
戸数不明
       141人
1877年
(明治10年)
      28戸
      126人
1889年
(明治22年)
       24戸
       118人

教育

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犬鳴分校の児童と教職員の記念写真(大正10年撮影)

187251885111819121914 - 31宿便19201091966419019663314121便[19]
犬鳴分校の学校生活














































ある日の時間割

123

[20]
  • 年間行事
    • 4月 始業式、入学式、家庭訪問
    • 5月 身体検査、歓迎遠足
    • 6月 川遊び(水泳、魚とり)
    • 7月 終業式
    • 8月 夏季休業、始業式
    • 9月 地域探検
    • 10月 体育会、鍛錬遠足、社会見学
    • 11月 スケッチ大会
    • 12月 終業式
    • 1月 始業式
    • 2月
    • 3月 お別れ遠足、修了式

宗教

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日原神社
 
所在地 旧:鞍手郡犬鳴字下り谷192
移転後:宮若市脇田912付近
位置 北緯33度41分37.9秒 東経130度35分6.4秒 / 北緯33.693861度 東経130.585111度 / 33.693861; 130.585111 (犬鳴)座標: 北緯33度41分37.9秒 東経130度35分6.4秒 / 北緯33.693861度 東経130.585111度 / 33.693861; 130.585111 (犬鳴)
主祭神 大国主命
大山祇命
菅原道真
市杵島姫命
神体 山の神
天満宮
ふくっつぁま
社格 無格社
創建 1703年
テンプレートを表示

170316沿25503沿1213[21]殿198710[22]殿殿

西

産業

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40

1748176212殿40退

319401519013419401973

[23]

施設・遺構

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- 1865[24][25]2021

- 188518192091966西[26][27][28]2016[29]

- 19305

- 1854 

- 1748 JR

- 

 西- 3西

 - 

 - 


村名の由来

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1691418725169295



退使

その他

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[30]63西1691419924

1644 - 1647





23

脚注

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  1. ^ 郵便番号 822-0134 8220134 福岡県宮若市犬鳴|郵便番号・住所・法人・郵便局の検索と一覧
  2. ^ 宮若市の人口・世帯数表|ポスティング.com
  3. ^ 国土地理院の空中写真
  4. ^ (御小姓与鉄砲足軽(おこしょうぐみてっぽう あしがる)という説もある)
  5. ^ 古文献および篠崎家墓碑銘文(享保十四年)
  6. ^ a b c d 鞍手郡若宮記
  7. ^ a b 犬鳴山古実
  8. ^ 犬鳴山古実・享保14年篠崎家墓碑銘文
  9. ^ a b 新訂黒田家譜
  10. ^ 下日吉宮資料
  11. ^ 安永博人文書
  12. ^ a b c 黒田家譜
  13. ^ a b 林政沿革調査資料
  14. ^ 犬鳴尋常小学校 学校要覧資料
  15. ^ 藤嶋家文書
  16. ^ 毎日新聞メディア編成本部 毎日新聞戦後の重大事件早見表 1991年5月25日印刷 1991年6月10日発行 沢畠 毅 p.183 ISBN 4-620-30794-7
  17. ^ Inunaki Tunnel | 犬鳴トンネル
  18. ^ 福岡県教育委員会, p. 24.
  19. ^ 福岡県教育委員会, pp. 148–152.
  20. ^ 福岡県教育委員会, pp. 154–155.
  21. ^ 福岡県教育委員会, p. 61.
  22. ^ 日原神社境内の石碑
  23. ^ 宗像郡の歩み
  24. ^ 旧若宮町のあゆみ(年表)
  25. ^ 福岡藩犬鳴別館「宮若市指定文化財(史跡)」
  26. ^ 犬鳴ダムの観光案内板(西側一方通行道路) - ※創立日の記述が明治18年(1885年)と書かれており、吉川小学校公式ウェブサイトで書かれている明治15年(1882年)との矛盾有り
  27. ^ 宮若市立吉川小学校公式ウェブサイト - 沿革ページ
  28. ^ 宮若市役所-旧若宮町のあゆみ(年表)
  29. ^ ★旧吉川小学校(平成28年度末で閉校)
  30. ^ 絶対に行っちゃダメ! 日本一怖い心霊スポット「旧犬鳴トンネル」のリアル恐怖体験が蘇るJホラー『犬鳴村』”. BANGER!!!. 2021年2月23日閲覧。

参考文献

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  • 福岡県教育委員会 編『犬鳴 犬鳴川治水ダム関係文化財調査報告 1』1990年3月31日。 (この調査報告書は史料活用が不充分で誤りが各所に見られる)

関連項目

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