NARグランプリ(エヌエーアールグランプリ)は、地方競馬での活躍をたたえるために、地方競馬全国協会(NAR)が1990年度より設けている年間表彰制度である。

概要

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NAR[1][1]195429197247

[2]

1NAR19912[2][2]1994[3][3][1]

歴代年度代表馬・最優秀騎手・最優秀調教師

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年度代表馬 品種 所属 最優秀騎手 所属 最優秀調教師 所属
1990年 ダイコウガルダン サラ系 大井 石崎隆之 船橋 荒川友司 笠松
1991年 ダイコウガルダン サラ系 大井 石崎隆之 船橋 赤間清松 大井
1992年 グレイドショウリ サラ系 大井 石崎隆之 船橋 赤間清松 大井
1993年 ホワイトシルバー サラ系 大井 石崎隆之 船橋 赤間清松 大井
1994年 トチノミネフジ アラ系 大井 石崎隆之 船橋 川島正行 船橋
1995年 ライデンリーダー サラ系 笠松 石崎隆之 船橋 荒川友司 笠松
1996年 ケイエスヨシゼン アラ系 兵庫 石崎隆之 船橋 荒川友司 笠松
1997年 アブクマポーロ サラ系 船橋 石崎隆之 船橋 荒川友司 笠松
1998年 アブクマポーロ サラ系 船橋 石崎隆之 船橋 出川克己 船橋
1999年 メイセイオペラ サラ系 岩手 石崎隆之 船橋 荒川友司 笠松
2000年 ベラミロード サラ系 栃木 石崎隆之 船橋 川島正行 船橋
2001年 トーホウエンペラー サラ系 岩手 石崎隆之 船橋 曾和直榮 兵庫
2002年 トーホウエンペラー サラ系 岩手 石崎隆之 船橋 川島正行 船橋
2003年 ネームヴァリュー サラ系 船橋 的場文男 大井 川島正行 船橋
2004年 コスモバルク サラ系 北海道 内田博幸 大井 川島正行 船橋
2005年 アジュディミツオー サラ系 船橋 内田博幸 大井 川島正行 船橋
2006年 アジュディミツオー サラ系 船橋 内田博幸 大井 川島正行 船橋
2007年 フリオーソ サラ系 船橋 内田博幸 大井 川島正行 船橋
2008年 フリオーソ サラ系 船橋 戸崎圭太 大井 川島正行 船橋
2009年 ラブミーチャン サラ系 笠松 - - - -
2010年 フリオーソ サラ系 船橋 - - - -
2011年 フリオーソ サラ系 船橋 - - - -
2012年 ラブミーチャン サラ系 笠松 - - - -
2013年 ハッピースプリント サラ系 北海道 - - - -
2014年 サミットストーン サラ系 船橋 - - - -
2015年 ハッピースプリント サラ系 大井 - - - -
2016年 ソルテ サラ系 大井 - - - -
2017年 ヒガシウィルウィン サラ系 船橋 - - - -
2018年 キタサンミカヅキ サラ系 船橋 - - - -
2019年 ブルドッグボス サラ系 浦和 - - - -
2020年 サブノジュニア サラ系 大井 - - - -
2021年 ミューチャリー サラ系 船橋 - - - -
2022年 イグナイター サラ系 兵庫 - - - -
2023年 イグナイター サラ系 兵庫 - - - -

19901993NARNAR

調2008

競走馬に関する表彰

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NAR[4][4]

歴史

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199019933

1994345[4]3

1999

200323431

2004

2008

2010(3)234[5]

2011234

部門一覧

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2020年現在も存在しているもののみを挙げる[5]

特別表彰馬

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従来より設けられていたNARグランプリ特別功労賞から分離し、地方競馬の発展に特別の功績があった競走馬を称えるため1995年に創設された[3]。なお、同賞時代にはオグリキャップが競走馬として唯一の受賞を果たしている。

歴代受賞馬

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受賞馬 表彰理由
1995年 トウケイニセイ 脚部不安から東北地区以外の競走にほとんど出なかったために最優秀馬に選出される事はなかったが、競走成績(通算43戦39勝)が顕著であるため。
ライブリマウント JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(4戦3勝)を挙げたため。
1996年 ホワイトナルビー オグリキャップをはじめとして産駒15頭が全て勝利を挙げ、産駒の勝利数が中央・地方通算133勝を数えるなど、繁殖牝馬として地方競馬に多大なる功績を挙げたため。
ホクトベガ JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(8戦8勝)を挙げたため。
1999年 イナリトウザイ デビューは中央競馬だが、その後公営に転厩しサラ系の重賞にも勝利したりと成績優秀。繁殖牝馬としても多大なる功績を挙げたため。
2000年 ハイセイコー 南関東公営出身でJRA移籍後は皐月賞を勝利するなどブームを巻き起こし、地方競馬の発展に多大なる影響を与えたため。
ファストフレンド JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(6戦4勝)を挙げたため。
2001年 ノボジャック JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(7戦6勝)を挙げたため。
2002年 ゴールドアリュール JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(3戦3勝)を挙げたため。
2003年 ロジータ 牝馬でありながら南関東牡馬三冠を制覇。繁殖牝馬としてもGI2勝を含むダートグレード競走4勝のカネツフルーヴなど、優秀な産駒を輩出した。
アドマイヤドン JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(5戦3勝)を挙げたため。
2004年 ニホンカイローレル 軽種馬日本最多勝のニホンカイキャロルや、西日本アラブダービー制覇などの成績を残したニホンカイユーノスなど、優秀な産駒を輩出。
2005年 タイムパラドックス JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(11戦3勝)を挙げたため。
2006年 ブルーコンコルド JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(8戦4勝)を挙げたため。
2007年 ヴァーミリアン JRA所属馬のため最優秀馬の受賞資格はないが、交流競走で目覚しい成績(4戦4勝)を挙げたため。
ミルジョージ 種牡馬として地方競馬の有力馬を数多く輩出したことが評価された。
ワカオライデン 種牡馬として地方競馬の有力馬を数多く輩出したことが評価された。
2008年 ホスピタリテイ 種牡馬として地方競馬の有力馬を数多く輩出したことが評価された。
2009年 アジュディミツオー 地方競馬史に大きな足跡を残したことが讃えられた。
タガミホマレ 日本の競馬界に大きな功績を残してきたアラブ系競走馬に感謝と敬意を表すため選定。
2010年 コスモバルク 地方競馬所属馬として初の海外GI制覇を果たし、地方競馬に果たした多大な貢献を讃え、特別表彰馬に選定された。
2013年 ブライアンズタイム 長きにわたり日本の種牡馬として君臨し、地方競馬にも数多くの有力馬を数多く輩出したことが評価された。
フジノウェーブ 地方競馬所属馬として初のJBC制覇を果たし、地方競馬に果たした多大な貢献を讃え、特別表彰馬に選定された。
2014年 ライデンリーダー 中央競馬との本格的交流が始まった1995年に中央のクラシックで活躍したことが評価された。
アジュディケーティング 1993年から2014年に引退するまで、種牡馬として長きに渡り活躍馬を輩出し続けたことが評価された。
2015年 オグリローマン 1994年に、地方競馬出身馬としてJRAの桜花賞を制し、地方競馬全体を盛り上げたことが評価された。
2016年 メイセイオペラ 1999年に、地方競馬所属馬としてJRAのフェブラリーステークスを制し、地方競馬全体を盛り上げた。
イナリワン 地方競馬出身馬として1989年にJRAの天皇賞・春宝塚記念有馬記念を制した。
2018年 サウスヴィグラス ダート短距離路線で圧倒的な成績を残し、種牡馬としても地方競馬リーディングサイアーに何度も輝くなど地方競馬の発展に多大な貢献をした。
2021年 マルシュロレーヌ 地方競馬のレースで能力を開花させ、世界最高峰のレースであるブリーダーズカップ・ディスタフを制するに至った同馬の蹄跡と、
日本で実施されているダート競走の地位を大いに高めたことなどが評価された。
2022年 オメガパフューム 2018年から2021年の東京大賞典を制し、国内史上初のGI競走4連覇の偉業を達成。地方競馬に於いて顕著な成績を残したことが評価された。
2023年 マンダリンヒーロー 地方競馬所属馬として初めてダートの本場と言われる米国への遠征を敢行し、サンタアニタダービーで2着に好走、米国ダートクラシック三冠競走のケンタッキーダービーにも出走した。

人物に関する表彰

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19902003調1調調19902003132009調調調調調[6]

部門一覧

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2024年現在も存在しているもののみを挙げる。

調教師に関する表彰

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2008調2009調調調調4

歴代受賞調教師

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勝利回数 賞金収得 勝率 殊勲
2009年 角田輝也(名古屋) 川島正行(船橋) 川西毅(名古屋) 角川秀樹(北海道)・柳江仁(笠松)
2010年 田中守(高知) 川島正行(船橋) 出川克己(船橋) 該当者なし
2011年 雑賀正光(高知) 岡林光浩(船橋) 柏原誠路(兵庫) 該当者なし
2012年 雑賀正光(高知) 川島正行(船橋) 川西毅(名古屋) 該当者なし
2013年 雑賀正光(高知) 川島正行(船橋) 柏原誠路(兵庫) 田中淳司(北海道)
2014年 雑賀正光(高知) 小久保智(浦和) 川西毅(名古屋) 該当者なし
2015年 角田輝也(名古屋) 小久保智(浦和) 柏原誠路(兵庫) 該当者なし
2016年 小久保智(浦和) 川西毅(名古屋) 該当者なし
2017年 角田輝也(名古屋) 小久保智(浦和) 川西毅(名古屋)  佐藤賢二(船橋)・荒山勝徳(大井)
2018年 打越勇児(高知) 佐藤賢二(船橋) 川西毅(名古屋) 該当者なし
2019年 打越勇児(高知) 小久保智(浦和) 川西毅(名古屋) 小久保智(浦和)・髙月賢一(川崎)
2020年 角田輝也(名古屋) 小久保智(浦和) 川西毅(名古屋) 堀千亜樹(大井)
2021年 打越勇児(高知) 小久保智(浦和) 川西毅(名古屋) 該当者なし
2022年 打越勇児(高知) 小久保智(浦和) 保利良平(兵庫) 該当者なし
2023年 田中守(高知) 小久保智(浦和) 柏原誠路(兵庫) 該当者なし

騎手に関する表彰

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200820094

歴代受賞騎手

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勝利回数 賞金収得 勝率 殊勲
2009年 戸崎圭太(大井) 戸崎圭太(大井) 赤岡修次(高知) 該当者なし
2010年 戸崎圭太(大井) 戸崎圭太(大井) 赤岡修次(高知) 山口勲(佐賀)
2011年 戸崎圭太(大井) 戸崎圭太(大井) 赤岡修次(高知) 戸崎圭太(大井)・吉原寛人(金沢)
2012年 戸崎圭太(大井) 戸崎圭太(大井) 赤岡修次(高知) 該当者なし
2013年 川原正一(兵庫) 御神本訓史(大井) 山口勲(佐賀) 該当者なし
2014年 田中学(兵庫) 御神本訓史(大井) 山口勲(佐賀) 倉兼育康(高知)
2015年 森泰斗(船橋) 森泰斗(船橋) 山口勲(佐賀) 該当者なし
2016年 森泰斗(船橋) 森泰斗(船橋) 山口勲(佐賀) 永森大智(高知)
2017年 下原理(兵庫) 森泰斗(船橋) 山口勲(佐賀) 的場文男(大井)・臼井健太郎(船橋)
2018年 吉村智洋(船橋) 森泰斗(船橋) 山口勲(佐賀) 該当者なし
2019年 森泰斗(船橋) 森泰斗(船橋) 山口勲(佐賀) 御神本訓史(大井)・吉原寛人(金沢)
2020年 森泰斗(船橋) 森泰斗(船橋) 赤岡修次(高知) 矢野貴之(大井)
2021年 森泰斗(船橋) 森泰斗(船橋) 宮川実(高知) 該当者なし
2022年 吉村智洋(兵庫) 矢野貴之(大井) 宮川実(高知) 該当者なし
2023年 吉村智洋(兵庫) 笹川翼(大井) 赤岡修次(高知) 該当者なし

特別賞

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NARグランプリでは、第1回より地方競馬の発展に貢献した人馬を表彰する制度としてNARグランプリ特別功労賞が設けられていた[7]。1995年より人物に関しては特別賞と改称され[3]、現在まで続いている。

歴代受賞者

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年度 受賞者・馬 所属
1990年 佐々木竹見
高橋三郎 大井
オグリキャップ (元笠松)
1991年 田中利衛
1992年 桑島孝春
1993年 山口瞳 作家
田中道夫
高砂哲二
1994年 該当者なし
1995年 井上宥藏
1996年 石崎隆之 船橋
1997年 出川己代造
金山明彦
有馬澄男
川原正一
1998年[注 5][8] 武豊 JRA栗東
佐々木竹見 川崎
1999年 的場文男 大井
安藤勝己 笠松
2000年 荒川友司
佐々木竹見 川崎
2001年 手島健児
鮫島克也 佐賀
2002年 古川博
小牧太
2003年 石崎隆之 船橋
2004年 菅原勲 岩手
内田利雄 宇都宮
田部和則 北海道
鮫島克也 佐賀
2005年 岩田康誠 兵庫
2006年 矢作和人 大井
川原正一 兵庫
田部和則 北海道
五十嵐冬樹 北海道
2007年 小林俊彦 岩手
内田博幸 大井
2008年 高岡秀行 (元北海道)
内田利雄
2009年 該当者なし
2010年 藤本匠 ばんえい
2011年 宮下瞳 名古屋
2012年 岡崎準 福山
山口勲 佐賀
山中利夫 (元石川)
2013年 該当者なし
2014年 大河原和雄 ばんえい
木村健 兵庫
向山牧 笠松
川島正行 元調教師
吉田勝彦 アナウンサー
2015年 田中学 兵庫
岡部誠 愛知
安部幸夫 愛知
2016年 赤岡修次 高知
宮下瞳 愛知
武豊 JRA栗東
2017年 山野浩一
2018年 的場文男 大井
村上忍 岩手
2019年 西川敏弘 高知
石崎隆之 (元船橋)
2020年 森泰斗 船橋
的場文男 大井
宮下瞳 愛知
下原理 兵庫
2021年 宮下瞳 愛知
岡田繁幸
2022年 戸部尚実 愛知
佐々木竹見
2023年 吉村智洋 兵庫
丸野勝虎 愛知
的場文男 大井
野口孝 調教師
石川喬司
チーム・マンダリンヒーロー

NARグランプリに関する主な記録 

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年度代表馬受賞回数

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所属 回数 年度
船橋 13 1997, 1998, 2003, 2005, 2006, 2007, 2008, 2010, 2011, 2014, 2017, 2018, 2021
大井 8 1990, 1991, 1992, 1993, 1994, 2015, 2016, 2020
笠松 3 1995, 2009, 2012
岩手 3 1999, 2001, 2002
兵庫 3 1996, 2022, 2023
北海道 2 2004, 2013
栃木 1 2000
浦和 1 2019

脚注

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注釈

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(一)^ (1978調1979調)(1964)1970調1980

(二)^ (4-3)1-12

(三)^ 2005調

(四)^ 2001234

(五)^ 19995

出典

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(一)^ ab52012104-110

(二)^ abNAR90Furlong199138-12

(三)^ abcNAR Furlong19941265

(四)^ abKEIBA.GO.JP 201483

(五)^ abNAR. . . 202187 

(六)^ 2. netkeiba (201017). 201018

(七)^ NAR90Furlong1991267

(八)^ . .  (1999524). 20038202013528

受賞者についての出典

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関連項目

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