有機エレクトロルミネッセンス
歴史
編集発明
編集実用化
編集商業化
編集有機ELの発光原理
編集発光材料
編集製膜技術
編集有機ELディスプレイ
編集以下では有機ELディスプレイについて解説する。単に「有機EL」といった場合、有機ELディスプレイを指すことも多い。駆動方式によりアクティブマトリクス型(AM-OLED、アモレッド)とパッシブマトリクス型(PM-OLED)に大別される。
構造
編集駆動方式
編集1.ゲート線 2.信号線 3.電源線 4.スイッチング用TFT 5.駆動用TFT 6.有機LE素子 7.接地線
1.封止層 2.負極 3.有機半導体 4.正極 5.直流駆動回路 6.TFT
液晶ディスプレイと同様、ドットマトリクス表示の多数の画素にそれぞれ電極の配線をしようとしても基板周縁部にすべての端子が取り出せなくなることからTFT(薄膜トランジスタ)などのアクティブ素子を各画素に配置して駆動するか(アクティブ・マトリクス駆動)直交させたストライプ電極にタイミングを合わせて電流を流すことでその交点の各画素を順次駆動するか(パッシブ・マトリクス駆動)のどちらかの駆動方式が使われる。なお、駆動方式に関する特許出願動向が「有機EL表示装置の駆動技術」として特許庁より公表されている[25]。
パッシブ・マトリクス
編集パッシブ・マトリクス駆動は構造は単純だが瞬間的に光らせるのは1ラインであるため、その瞬間の発光輝度を大きくしている。よって素子の寿命が短くなってしまう欠点がある。また、パッシブ方式では(単純マトリクス駆動の液晶ディスプレイと同様)クロストークによる画質低下が問題になる[注 5]。液晶ではSTN型がパッシブ・マトリクスに対応する。
アクティブ・マトリクス
編集パッシブ・マトリクス駆動の欠点は大型化でより深刻になるため、大型パネルにはアクティブ・マトリクス駆動が採用される傾向にある。しかし、同様の事情がある液晶ディスプレイより複雑な回路[注 6]を組み込む必要がある場合が多い。液晶では、TFT型がアクティブ・マトリクスに対応する。
TFTにアモルファス・シリコンを使用すれば画素ごとのバラツキが少なくなるが、経年変化が大きくなる。低温多結晶シリコンを使用すれば、経年変化が小さくてすむかわりに画素ごとのバラツキが大きくなる。いずれのTFTにおいても画素ごとのバラツキを補正する回路を付加すればよいが、TFTが増えると量産がしやすいボトム・エミッション型(発光面がTFT回路面を通過することになる)のままでは開口率が低下するので、発光面が逆のトップ・エミッション型が検討される。
カラー化方式
編集特徴
編集大型化
編集現在の動向
編集分野別
編集国別
編集歴史
編集特許・権利等移動動向
編集商業利用
編集有機EL照明
編集(2012年11月)
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自由が丘駅の定期券売り場に設置された有機EL照明(パナソニック社)
(2013年12月) -
同駅の正面口改札窓口に設置された有機EL照明(パナソニック社)
(2013年12月)
有機半導体レーザー
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集参考文献
編集- 城戸淳二 『有機ELのすべて』日本実業出版社、ISBN 4-534-03541-1
- 時任静士、安達千波矢、村田英幸 『有機ELディスプレイ』 オーム社、ISBN 4-274-03631-6
- 河村正行、『よくわかる有機ELディスプレイ』 電波新聞社、ISBN 4-88554-731-8
- Kho, Mu-Jeong, Javed, T., Mark, R., Maier, E., and David, C. (2008) 'Final Report: OLED Solid State Lighting - Kodak European Research' MOTI (Management of Technology and Innovation) Project, Judge Business School of the University of Cambridge and Kodak European Research, Final Report presented in 04 March 2008 at Kodak European Research at Cambridge Science Park, Cambridge, UK., pages 1-12.
関連項目
編集- 有機エレクトロルミネッセンス (商品) - 次世代ディスプレイに関する項目。
- 無機エレクトロルミネッセンス(無機EL) - 有機ELと比較したメリットとして、「発光面の大面積化に対して直接的な障壁が無い」「無機材料(蛍光体)を用いた事による長寿命化」などが挙げられるが、デメリットとして「三原色それぞれの色再現性が非常に低い」「直流電源(低電圧)駆動による長時間使用が安定していない」といった解決すべき技術的問題が残されている。
- 熱活性化遅延蛍光(TADF)
- エレクトロルミネセンス
- 発光ダイオード(LED)
- ブラウン管(CRT)
- 電界放出ディスプレイ(FED)
- 表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)
- 映像機器
- テレビ受像機
- The Society for Information Display(SID:世界最大のディスプレイ学会)
- 導電性高分子
- ディスプレイデバイス
外部リンク
編集- OLED Info
- SID
- 有機分子・バイオエレクトロニクス分科会 - 応用物理学会
- 有機EL討論会