原乙未生

原乙未生︵はらとみお、1895年 6月12日 - 1990年 11月16日︶は、日本陸軍の軍人。最終階級は陸軍中将。日本の戦車開発の黎明期に中心的役割を果たし﹁日本戦車の父﹂と呼ばれている。

経歴

福岡県出身。原亨陸軍大尉の息子として生まれる。熊本地方幼年学校、中央幼年学校を経て、1915年︵大正4年︶5月、陸軍士官学校︵27期︶を卒業。同年12月、砲兵少尉に任官し重砲兵第5連隊付となる。1918年︵大正7年︶11月、陸軍砲工学校高等科︵24期︶を優等で卒業し、さらに陸軍派遣学生として東京帝国大学工学部機械工学科で学び、戦車設計をテーマにした卒論で1922年︵大正11年︶3月に卒業した。 1923年︵大正12年︶3月、陸軍技術本部付となり、戦車の国産化を強く主張、試製1号戦車の開発に携わった。1928年︵昭和3年︶11月から1930年︵昭和5年︶12月まで英独駐在であった。帰国後、技術本部員に発令された。1935年︵昭和10年︶10月から翌年3月までドイツに派遣された軍事視察団に随行し、再軍備の状況を視察した。1939年︵昭和14年︶3月、陸軍大佐に昇進し戦車第8連隊長に就任し、技術本部付を経て、1940年︵昭和15年︶8月、陸軍少将に進級し技術本部第5部長︵戦車・自動車担当︶となった。 1940年12月から翌年6月にかけて山下奉文陸軍中将を団長とする独伊軍事使節団に随行し、ドイツでの新兵器開発状況について視察した。1941年︵昭和16年︶6月、第4技術研究所長に就任し、翌年10月に相模造兵廠長を兼務した。1943年︵昭和18年︶4月、兵器開発への貢献により陸軍技術有功章を受賞。同年10月、陸軍中将に進んだ。1945年︵昭和20年︶4月、軍需官・中国軍需監理部次長に発令され、中国軍需監理部長として終戦を迎え、同年8月に復員した。1953年︵昭和28年︶、兵器工業会常任理事に就任した。

家族親族

娘婿伊藤潔（陸軍少佐）

著作

『機械化兵器開発史』（非売品、1982年）

経歴

家族親族

著作

関連文献